六本木6丁目交差点の見事な信号捌き
交差点を設計する上で、安全上一番大事なのは信号のタイミングだ。
交通量、歩行車両を予測し、それに基づいて、
タイミングを制御しないと渋滞や事故の元になる。
路地の数が多くなれば、信号の見える角度などの調節も技術が必要だ。
(たくさん信号がある中で、自分がどの信号を見なくてはいけないのかが、
紛らわしいと大変宜しくない)
そういう意味で、
都心の車両数と歩行者数、そして複雑な路地を見事に制御されているのが六本木6丁目交差点だ。
六本木6丁目交差点は六本木通りと環状4号線が立体交差する複雑な交差点で
六本木ヒルズと道路が一体になっている。
大抵、不動産の開発は道があった上で、そこに建物を作っていくが、
六本木ヒルズと六本木6丁目交差点はどちらが先でどちらが後かは
知る術もないし、予想も難しい。
それほど、建物と道路が渾然一体となっているという意味では、
この交差点は芸術的だ。
細かい横断歩道と大きな車道、小さい車道がタイミングよく制御され、
交通量の予測の精度が高い信号捌きには感動を覚えたほどだ。
車道の信号のタイミングは以下の順番で進行可能となる。
①から順に⑤までが進行可能になり、その時その時で横断歩道も細かく信号制御される。画像での説明は割愛するが、横断歩道の信号の工夫もだいぶ苦心したんだろうなと思いを巡らす。
信号や交差点の設計は日本交通管理技術協会という財団法人がやっているのだが、ここのサイトを見ると信号の制度設計がよくわかる。
https://www.tmt.or.jp/research/pdf/nandoku-j.pdf
最後に車道関連で常時左折可が以下の地図。
おわりに
六本木ヒルズができる前の六本木6丁目の敷地には
1960年代には「NETテレビ放送所」というのがあった。
これは現在のテレビ朝日の前身だ。
さらにその昔に遡り江戸末期の地図を見てみると・・・。
意外と今でも昔と変わらない道の形のようだ。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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