涙のサプライズ
「何で?別に良いけど・・・。」
今日はちょっと、素敵なレストランを期待しちゃった。
いつも通り手際よく火を起こすあなた。
私もやけになって、大きなサザエと車エビを買ってやった!
良いんよ、これで十分幸せやけどね、
隣にいつものあなたがいれば・・・。
ねぇ聞いて、彼、全然格好良くないのよ。
まるでお猿さんみたいな野生児。
木があればぶら下がる、
いつもハンモック持参、
良く言えばワイルドやけどね、
でも私も子供の頃、探検ゴッコが好きだったから、楽しいよ!
たぶん合ってるんよね、私達。
でもね、本音を言うと、たまにはお洒落なデートもしてみたい。
出会った頃から、サプライズ好きなあなた。
約束なしで私を待ち伏せしてる。
「えっ!何でいんの?
昨日会ったところやん。」
あなたは、ずるいヒトね!
それって計算?
私は、どんどんあなたの深みに填まっていく。
いつしか、約束なしでそこで待ってる
あなたを期待する始末。
階段を降りながら、髪を整えて笑顔を作る。
改札は澄まして通るけど、心は踊り出す!
行き先はいつもの焼き鳥屋台。
「何で?別に良いけど・・・。」
「今年で何回目のクリスマスだっけ?」
口からは白い吐息。私はちょっと悲しくなる。
頬っぺたを寄せ合う二人。
クリスマスケーキは無かったんだけど、
キャンプ場で海鮮鍋、
締めのラーメンは格別だったから、それで満足。
私は、あなたとこのまま一緒にいたい。
このままずっとね。
お金のない二人、
ちょっと不安やけど、
あなたとなら平気、
二人なら何とか頑張れる。
彼は言ってくれたの。
「今は何もあげられないけど・・・、
今は全然ダメだけど・・・、
これ持ってて・・・」って。
毎月二人で貯めて行こう。
手渡された預金通帳、一番上に1万円。
あなたからのサプライズ、
嬉しくって泣けてきた。
お返しに熱いキス。
絶対にあなたのそばを離れない、
メリークリスマス🎄
あれから5年
同じ場所で、ホワイトクリスマス
やっぱり二人は星空の下
焚き木の前で頬を寄せ合う
二人の薬指には永遠に輝くリングが、さりげなくはまっていた
完
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この内容で【才の祭小説】に参加させていただきましたー。
PJさんからご案内いただき、楽しそう!と思っていながら、まだ先と悠長に構えていたら、締め切りが今日でした!!
ギリギリ間に合った😅
小説は書いたことがありませんが、読んでキュンっ!てなって、ホッコリしていただけたら嬉しいです❤️
いつも最後まで読んで下さり、ありがとうございます✨✨✨🎄🎄🎄❤️❤️❤️👋😊
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