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#73 2022年のテーマ/くろさわかな

【往復書簡 #73 のやりとり】
金曜日:くろさわかな〈損得勘定しないで、やりたいなら早めにやっとけ〉
月曜日:及川恵子
水曜日:泖

損得勘定しないで、やりたいなら早めにやっとけ

※この往復書簡は2021年12月20日に書きました。

昨日のM-1グランプリ、見ましたか?
うちの家族はみんな錦鯉が好きですが、「決勝までいけるといいけど…難しいかもな」というスタンスだったので、結果に驚き&感動でした。

ただ、「最年長コンビ」とか「50歳」とか年齢のことがめちゃくちゃいじられていて、まあまあ近い年齢のわたしとしては複雑な心境もありました。なにかに挑戦すると驚かれる年齢になってきたんだよなあって。「いくつになっても挑戦できる」という耳障りのいい言葉もよく聞きますが、実際問題自分の気持ちだけではどうにもならないこと――年齢制限だったり、周りが簡単に受け入れてくれなかったり――がありますもんね。やっぱり、やりたいことをやるなら早いうちですね。

なので、2022年は『損得勘定しないで、やりたいなら早めにやっとけ』というテーマでいこうかなと思っています。

ここ数年、自分の仕事やこれからの生き方に対して「このままではだめなんじゃないか」という漠然とした不安が強く、ぬるま湯の環境を変えなければいけないと思っていました。例えば引っ越しとか転職とか。そういう周りの環境がガラッと変わることをすれば、自分もそれに合わせて変化=成長ができるという考えからです。(自分を変えるには環境を変えろと何冊かの自己啓発本で読んだんですよね)

だけどそういう急激な変化って、積み重ねた積み木を全部壊す覚悟が必要です。その積み木を崩したら旦那や子どもにぶつかって怪我をさせてしまうかもしれないと考えると躊躇してしまって。それじゃあと今の生活を変えずに副業という新しいことに挑戦してみると、プライベートの時間は減り、制作時間やお金のことを考える時間ばかりが増えて、わたしがこの先やりたいことってこういうことなんだろうか、ともやもやしていました。

結局前に進めないまま時間ばかり過ぎてしまいましたが、そもそもどこに進もうと思っているのかすら、きちんと考えていなかったんです。

もっと成長しなければいけない、そのために環境を変えなければいけない、じゃないと何者かになれない、もう時間がないから急がないと、無駄にする時間はないし、リスクも取れないけど、どうにか結果は出さないと……。頭の中で延々と回し車を動かすハムスターがいるみたいでした。

ハムスターがいなくなったのは、コロナの影響であちこちで開催されていたイベントが軒並みなくなって、人と会うこともめっきり減って、副業の仕事も全く入らなくなって、世の中の常識がころっと変わったのを目の当たりにしたからかもしれません。

自分が立っている場所はこんなにも不安定で脆い地盤だというのに、人生って目標を定めて何かしらの結果を出せなければ肯定できないのかしら。何者かになれなかったら終わりなのかしら。もっとじっくりゆっくり、ある程度損をしたってやりたいと思ったことがやれていれば、たとえそれで結果がなにも出なくても、人生楽しく生きられるんだからいいじゃない? って。

だから2022年は、まずは損とか得とかを第一に考えないで、プライベートの時間くらいはもっとやりたいことをやって楽しく過ごす時間を増やします。その分やりたくないことをぎゅっと短くできるように工夫も必要ですね。頑張ろう。

おふたりはどんな1年にしたいですか? テーマがあったら教えてもらえると嬉しいです。


くろさわかな

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