見出し画像

【2020年AW開催報告 第1弾】北日本&九州 プログラム編

皆さま、こんにちは。

学生や社会人のキャリア支援を行うCroMenは、2020年AW(Autumn&Winter)のCross Mentorship(以下、クロメン)で、北日本・関東・関西・中国四国・九州5エリアの「自分らしいキャリアを歩みたい」という大学生を対象にオンライン開催を致しました。

プログラムでは学生同士や社会人との一対一の対話(1on1)を通して、自身のキャリア観を醸成と長期的に支援し合える関係作りを目的にしています。

全国の今回は各エリアの立ち上げに尽力してくれたディレクター5名に、各地域の特色やCroMenに参加する意義についてインタビューしました。

第一弾では、北日本エリア ディレクター佐々木晴基さん(以下、佐々木)と九州エリア ディレクター德永大空さん(以下、德永)にお話しを伺っています。
インタビューの進行はCross Mentorship13期ディレクターを務めた水野元太さん(以下、水野)です。
プログラム編では各地域の開催の様子について、運営編では学生スタッフ達の運営やクロメンコミュニティについて語っていただきました。

今回のメンバー

2020AW開催報告_画像1

Cross Mentorship in北日本 ディレクター
佐々木 晴基
横浜国立大学 経営学部経営学科4年

#マネジメント #組織 #地方行政 #Customer Success #Webマーケ #猫 #Vtuber 

2020AW開催報告_画像2

Cross Mentorship in九州 ディレクター
德永 大空
九州大学 工学部電気情報工学科4年

#AI #機械学習 #データ分析
#教育 #主体性 #料理
#ゲーム #BUMP OF CHICKEN

2020AW開催報告_画像3

ファシリテーター
水野 元太
慶應義塾大学 環境情報学部4年

#教育 #まちおこし #ワークショップデザイン
#異文化交流 #自文化理解 #トランスフォーメーション
#眉毛 #鉄道旅行 #ダイエット初心者


水野「まずは、二人とも開催お疲れ様でした!開催時期は、北日本は11月、九州は12月だったよね。」

佐々木「そうだね。北日本は11月末から12月上旬。参加者は16名で、運営スタッフは僕を入れて5名でした。」

德永「九州エリアは12月下旬から1月上旬でした。参加者は最終的には19名、運営スタッフが6名でした。」

水野「九州エリアは12月中旬からスタートで、カップルたちには恨まれたんじゃないかな〜って思ってしまいました(笑)」

德永「・・・(だまって頷く)」

佐々木「そうだとしたらちょっと嫌だね(笑)」

水野「・・・失礼しました(笑)では、そろそろ本題に移りましょう。」

クロメンに地方学生が参加する意義

水野「去年からコロナ感染拡大の影響でプログラムはオンラインでの開催に切り替わっていたけれど、開催地域を拡大すると聞いた時どう思った?」

佐々木「普通にびっくりした(笑)こういうプログラムって関東の学生向けのものが多いから意外だったかな。それにクロメンが全国展開を積極的にやる印象はなかったので。でも、実際に九州と近畿は既に拠点ができつつあったけど、地方の学生の中にも燻っている人はもっといるだろうから他の地域に広げていくのは必要だよな、と思った。」

Cross Mentorshipについてはこちらから

水野「地方学生にメリットがありそうだと思った?」

佐々木「僕自身が北日本の出身でその地域の学生たちと話してて、やっぱりこういう(自己内省の)機会少ないよな〜とか関東の学生との考え方には差はある気がしていた。別に地方が遅れているというわけではなくて、もっと自分自身が何をやりたいのか考えていかないとそのまま流されていってしまいそうな人が関東よりは多いと思って。」

水野「僕も北日本の1dayプログラムに参加してた学生にヒアリングをしていて、いい意味で自分の信じた道を突き進む強さはある人が多いなと感じた。その反面、他の価値観を知った上で選択ができたらより納得感もあるんじゃないかなぁと思ってたので共感するね。」

佐々木「ちょっと補足すると、クロメン自体は『選択することを強制する』よりは、『自分の選択肢や可能性を広げる』という考え方が強いから、変なイベントが広まるよりはクロメンがそういう人に届いた方がいいんじゃないかなぁと思っていたところはあるかな。」

水野「なるほど。ちなみに北日本は初めての開催だったけど、募集告知をするネットワークはほぼなかった状態でのスタートだったじゃない。不安とか期待とかはあった?」

佐々木「そうそう。ほぼゼロから。最初の運営スタッフは北海道出身の僕と、青森出身の二人しかいなかったからね(笑)不安とか期待、というよりは『なんとかなるだろう』と(笑)。結果論でしかないけど、結果うまくいったのは運営スタッフのメンバー達が優秀だったに尽きるんだけどね。」


水野「德永くんは5エリア開催はどう思った?」

德永「僕は個人的にはあまり何とも思わなかったかな。むしろ、5エリア開催をすることで社会人メンターの人たちに多く来てもらわなくていけなくなるのでそれが大変なんじゃないかなぁと思った。
ただ、九州・関西・中国四国とか地方の学生は、対話を通してキャリアについて深く考える機会をすごく欲しいんじゃないかなぁと個人的に思ってるので、むしろ開催エリアが広がるのはいいなと思う。」

画像4

理系には自己内省は必要ない?

水野「ちなみに、少し話はそれるけど、德永くんはゴリゴリの理系じゃない?結構理系の人にクロメンが刺さったというところが文系である僕個人としては意外だったんだけど、理系の人でも参加する意義はあると思う?」

德永「刺さらないということはないよ。ただ、クロメンを必要としていないという理系の人もいると思う。自分の確固たる意思を持ったキャリアプランとかじゃないんだけど、何となく理系には『頑張らなくてもよくね?』という流れがある気がする。
例えば九大の理系でいうとなんとなく就活すればそれなりにいい人生を歩める人は多い。だからこそ『これ以上を望むのはなぜ?』って考えてしまう風潮はあると思うし,これ以上を望むには新しい事への努力が必要で,それが嫌だって思う人も結構いる印象。

就活で何やっていいのかわからないという悩みはみんなある。だけど、本当に悩むのにはすごく労力がかかるから、結局見て見ぬフリをしている人はいる。だからそこに気づかせることができるならすごくいいプログラムだって理解してもらえると思うし、理系学生にも提供できる価値は有るし,その大事さに気づいてくれればニーズはあると思う.」

雰囲気は、北日本は「連帯意識」九州は「全力で自分と向き合う」

水野「北日本は特に初めての開催だったけど、それぞれのエリアの参加者の雰囲気はどうでしたか?関東との違いなどあれば教えてください。」

佐々木「僕は関東の15期に参加して、そこはそこで同期意識は強かった。けど、北日本1stは参加者同士が自分達は同期という意識がより強かったように思う。運営として連帯意識が生まれるような工夫は行ったけど、想像以上にみんな強い繋がりを作ってくれた。
Slackチャンネルを参加者が自発的に作ってくれたり。2年生が多かったり、みんなあまりキャリアプログラムなどには参加した経験がなかったので純粋に将来の自分のありたい姿を話せていた印象があるかな。」

水野「強い繋がりをつくるのに企画で工夫していた点はある?」

佐々木「いい質問ですね(笑)結果的にすごく細かいことになっちゃうんだけど、プログラム後や、プログラム外に行う懇親会で話したことない人同士が自然に話せるようにしたりとか、ちょこちょこ『1on1しなよ』と背中を押したりは毎週やってたね。」

水野「人との出会いにとことんこだわってたという印象を受けるね。」

佐々木「まあ、マインドセットは単純なんだけどね。北海道大学の人と東北大の人が出会うのって早稲田の人と慶應の人が会うより数倍難しい気がする。せっかくそういう中々出会えない人と密に対話できるならすればいいじゃんっていうのが自分の中で強かったかな。」

水野「あと、北日本の最終プレゼンが終わったあとに佐々木くんがスタッフ内で『まじで皆見てくれ!』って言ってたよね」
※CroMenの複数日程プログラムでは最終日に自身のミッションやビジョン、今後のアクションについてプレゼンテーションを行うことがある。

佐々木「別に他のエリアがどうこうってわけじゃないんだけど、僕が今まで聞いたプレゼンの中で全体としての質は高かったと思っている。なんでかなって考えたんだけど、一つは地方の中で元々すごく頑張っている学生が来てくれて、彼らがすごく素直にやりたいことをプレゼンで表現してくれたから、プレゼンとして純粋に面白かくなったんだと思う。そこの面白さが引き立つように運営スタッフも1on1に入ってくれて一人一人のやりたいこととか今後のアクションを深堀りしてくれていた。」

水野「なるほど。德永くんの九州はどんな雰囲気だった?」

德永「参加者の雰囲気としては、季節的なものもあると思うんだけど、一度何かに取り組んだからこそ迷いが生じているような人が多かったイメージ。だから、しっかり自分と向き合わせる機会にしたくて自己内省を重点においたプログラムを組もうと思った。ミッションやビジョンのように上から下ろして考えていくよりは経験ベースで下から土台を固めるような。参加者の"自己内省"を深めるというクロメンの根幹にかかわる部分に、全力で臨んだので自分の構成要素から『有りたい姿』や『やりたいこと』を見つけてくれている人が多かった印象があるかな。でも逆に各チームによって繋がりに差ができてしまうところもあって北日本みたいにちゃんと繋がりは提供できていなかったかも。」

佐々木「でもぶっちゃけ、人によって参加目的やモチベーションは違うよ。だから、参加者の雰囲気によってプログラムの雰囲気が変わるのも別にいいんじゃないかな。淡々と自分と向き合いたい人もいれば、参加者によっては全参加者と1on1するクレイジーな人もいるしね(笑)」

德永「それでいうと、今回は『とにかく人と話したい』というより『自己内省を深めたい』タイプが多くて、雑談とかあまり挟まずに『これ話したいです』と目的を持って1on1に臨む感じだったかな。どっちがいいとかじゃないんだけどね。」

画像5

学生が社会人との1on1で得られるものとは

水野「社会人サポーター*との1on1でどんな気づきを得ていた?」
※社会人サポーター:参加した学生と対話を行い、共にビジョンの実現について考えてくれる社会人のこと。CroMenのOBOGや、社会の第一線で活躍する経営者の方など。

佐々木「印象的だったのは地域的な側面が出たと感じた点かな。東北からの参加者は震災関連でボランティアに取り組んでいる学生が結構いたんだよね。すごく素晴らしい活動をしているし、話してて面白い学生は多かったんだけど、一方で『利他と利己のバランス』で悩んでいる人が多かったなと。人のためにやっているけど、なぜ自分はこれをやっているんだろうとか大学生という貴重な時間の中で何ができるんだろうと考えている人もいて、ちゃんとそこを社会人の1on1の中で言語化できてた印象が強かった。
社会人との1on1では目的をぶらさずに、マーケティングや組織運営だったり社会人の人たちが知る手段やスキルから具体的に自分たちの活動にどう活かすか、というところで価値を得ていた人が多かったかも。」

水野「それはわかるな。よく学生であるのは『これをやるにはAをやった方がいいですか?Bをやった方がいいですか?』という問いかけをしてくるんだけど、社会人1on1すると『そうじゃなくてCです』とか『その問いの前にやることがあります』と言われたり(笑)自分が想定もしていなかった手段や価値観を知ることのできる機会になるのが社会人1on1のいいところかもしれないね。」

佐々木「学生一人一人のバックグランドが全然違うということを前提に社会人が丁寧に対話してくれことがすごく良かったと思う。クロメンの社会人は経営者が多いけど、それこそ学生の活動がボランティアだった時にその背景や前提を崩さずに的確なフィードバックを与えたり、学生の考えを引き出してくれるというのは有り難いよね。」

水野「いわゆる社会人と話す時って、セミナーやアドバイスを受けるというスタンスが多いけど、クロメンは本当に『1on1』をして向き合ってくれるのがいいよね。」

クロメンに来て欲しいのは「目的から逃げない人」

水野「最後の質問になるんだけど、二人の中でどんな人がCroMenに向いていると思う?」

佐々木「ちゃんと自己と他者の境界線が引けたり、批判的に物事を考えられる人かな。例えば就活のアドバイスをもらいに行った時に、『このアドバイス取り入れよう』ということはあって、それ自体はいいことだと思うんだけど、クロメンでは他の人のより広い考え方を見ることができたり、他者と自分との違いを認識できるのがいいところ。だから、うまく人の言うとと自分の価値観をミックスして在りたい姿に近づいていってほしいなぁ。人の言っていることを鵜呑みにするのではなくて全体最適を自分でできる人が来るとすごくいいと思う。」

水野「そうだね。クロメンではプログラム中にたびたび伝えているけど、キャリアに関する仮説検証を行っていく上で大事な考え方かもね。徳永君はどんな人にクロメンに来てほしい?」

画像6

德永「ただ、自分が好きな人でいうと、責任感がある人。勉強はある程度してきたけれど、大学生の就職事情とか目の当たりにして『これだけ勉強している俺らが報われていないってなんだろう』って疑問に思う人がきてくれるのが嬉しいかな。」

水野「責任感っていうと人に対しての意味合いが強いけど、クロメンの場合はそれだけでなく、自分の行動にも問いただせる人ということかと思ったけど違うかな?」

德永「クロメンには『自分のやりたいことをやりたい』という人が多い。その結果、運営の中でも、やりたいことはやらせてもらっててるけど、やりたいことしか頑張らなくてそれによって生じたやりたくないことを放棄する人は意外にいるイメージだし、それは良くないなぁと思っている。だからこそ、その『やりたいことに対して責任を持つこと』をわかっている人に来て欲しい。」

佐々木「じゃあ、僕も追加で言っていいかな。德永くんが言っていることと多分似ていると思うんだけど目的から逃げない人。目的があった時に『この手段は取りたい』『この手段は取りたく無い』というのが出てくると思うんだけど、こうなりたいってわかっているのにその取るべき手段を取らない人はいるよね。組織においてもやるべきなのにやってない人はいるので、それに逃げない人に来てほしい。そういう考え方でないと何にもおいても結局自分に甘くなってクロメンで自分に向き合った意味がないと思うしね。」

佐々木くん、德永くん、ありがとうございました。
次回「運営編」では引き続き、二人の運営に対する哲学やクロメンコミュニティについて語っていただきます。
どうぞお楽しみに!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?