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#unity1week 「回」の振り返り(ネタバレあり)

2021/02/22に開催されたUnity1weekで制作したゲームについて振り返ります。4回目の参戦です!

「回」という漢字は、その形を活かしたり、意味合いもわかりやすいものであるため、今回もunityroomには色んなアイデアで溢れた作品が並んでいますね!

ホラーゲームが怖くてプレイできなかった方、本記事でゲーム内容を怖い画像無しでネタバレするので、どんなものか見てみてください。

今回作ったもの

初のホラージャンル「見てる」を作りました。

変わらぬ日常を過ごす主人公(あなた)が、周囲を見回すだけのゲームです。

ホラー映画でよくある、突然大きな音がなったり、真っ暗な空間で怖いものが飛び出す演出は一切ありません。

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タイトル画面の目っぽいものが大小2つあって、「回」の形してるでしょ。

結果

2021/03/15 2:06時点 雰囲気32位でした!

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楽しさ:3.523
絵作り:3.818
サウンド:3.591
操作性:3.295
雰囲気:4.159
斬新さ:3.773

雰囲気が高くて良かったです!
絵作りが高めなのも嬉しいところですね!

シンプルにした操作性は、あんまりでした。難しい。

ホラーゲームにした動機

作ったことがないことと、他と被りにくいだろうと思ったためです。

で、毎度のごとく他のゲームと似てるのはイヤなので、ホラゲーあるあるな単純な探索はやめようと思いました。

挑戦したこと

3Dで作る

ホラーといえばカメラが重要なので、3Dでやってみようと思いました。安直。

突然の脅かしはナシ

私はホラーゲーム実況が好きで、しょっちゅう観てるのですが、常々思うことがあります。

突然大きな音を鳴らして、眼前いっぱいに怖い絵を出してビビらせるのはホラーじゃない!!

とまでは言いませんが(どっちや)、映画でもアニメでもゲームでも、この技法が多用されてますね。
これが悪いとは思いませんが、心臓によろしくない。
今までいくつもの心臓が破壊され、椅子から転げ落ち、背筋がビクッとなり、~~~(中略)~~~桶屋が儲かりました。

ビックリさせることは表現として強力な武器たり得ますが、単純に驚かせる方法であって、怖がらせる方法ではないと考えています。
いやでも普通に怖いし面白いんですけどね。

一応挟んでおきますが、別に私はその道のプロでもなんでもありません。ZUBUの素人です。

どこぞの伽椰子さんのように急にドン☆と出てくるよりは、どこぞの貞子さんのようにテレビからゾワゾワジワジワ出てくる方が、視聴者の恐怖という感情を長時間煽ることができると考えました。

実際に作ったゲームでは、結局ジワジワ近づいてくる感じはないのですが、自分から見に行かないと分からない形式になりました。

怖ければジワジワ視界の端で確認できますし、ハラを括って自分のタイミングで見られるのは、結構使える手法だと思いました。

暗いのはナシ

大体のホラーゲームってめっちゃ暗いじゃないですか。暗いとこ怖い。古事記にもそう書いてある。

でもあれ見づらいなと思ってたんですよ。だからナシ。
朝でも夜でもいつでも怪異は出るという、逆に怖い理論。

操作をシンプルに

ホラーゲームで操作が複雑だと、没頭できないだろうと思ったので、マウスだけ かつ 視点移動だけにしました。
歩いてライト点けて手記を見つけて……なんでホラー作品では懐中電灯が落ちてて、毎回電池とヒューズと手記と鍵を探さなあかんの?って思いません?

作ってみた感想(こだわり)

リアリティ超大事

日常系ホラーゲームなので、リアルなシチュエーションじゃないと通じないだろうなと思いました。

プレイする人は、日本人の割合が多くなることは明白です。

よって、登場するオブジェクトは日本人に馴染みのあるものである必要があります。↓このバスです。

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通勤バスの車内風景(after) (みんな手ぶらなのは内緒)


手を加える前(ダウンロードしてきた状態)は↓これでした。

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元のフリー素材のモデル(before)

日本のバスを再現するために、立方体や円柱オブジェクトをいじくりまわして内装を変えました。これで1日使いました。

リアリティ?

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「ペラッペラで草」
「人がペラペラっていうホラー?」
「スマホばっか見てんな乗客」


オイ!その辺にしておけ。俺が傷つく。


モデリングスキルがないので、辻褄を合わせました。

正面からだと結構それっぽく見える気がするのでセーフです。

絵描きすぎ問題

周りを見回すゲームのため、見えるところ全部手を抜けなくなってしまい、結局絵を描きまくるハメになりました。

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で、俺が遅刻したってワケ。

これでもバスや会社の中はガラガラなので、もっと老人や学生、子連れなどを増やしたいところですね。

ただ、通勤バスなんて99割の人がスマホ見てると思うんで、宇宙レベルで見たら誤差です。

ただ、1つだけ手を抜きました。

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手のクオリティ

競技性がなくてもよい

ホラーゲームで競技性を出すと、怖さそっちのけになること受けあいのため、この辺を考えなくてよいのは楽でした。

逆に、アップデートで後付けした感想ツイート機能を、公開当初から付けていれば良かったなと思いました。

怖いという評判が、怖さに泊をつけてくれますしね。

導線も大事

全てのゲームにいえることだと思いますが、プレイヤーにどのように動いて欲しいかを考えました。

そのために説明をほとんど書かないようにしました。

大体のプレイヤーが、「『見てる』というホラーゲームだから、何かを『見る』or『見られている』のだろう」と思うだろうと考えました。ややこしい。

ですが、このゲームには、あまり情報が提示されません。

・今が何日目でどこにいるのか
・何やら減っていく時間
・何かを「見た数」
・マウスで視点を移動できること

ということだけです。

日数が経過したり、周回を重ねるごとに、プレイヤーはこのゲームで何をすべきか気づけるようにしました。

1日目の通勤バス内、プレイヤーは「とりあえず周りを見てみるか」、と視界を動かします。
すると、女の子(一応JKです)と目が合い、ニコッと笑ってもらえます。やったね。
他には特に何もなさそうです。

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これにはプレイヤーもほっこり

続いて会社のシーン、帰りのバスのシーンへと遷移しますが、あんまり見られるものがありません。

1日目はチュートリアルなので「なんもない」のです。
これが主人公の日常です。こういう生活は心によくありませんね。
そういう自分の人生と重ねるタイプのホラーではないです。考えてはいけない。
話を戻しますが、ほとんどのプレイヤーも恐らく何もないと思うでしょう。

2日目の朝、1日目に唯一リアクションをくれた女の子を見ます。
ちょっと目つきが違います。

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目に光がない

その後、会社や帰りのバス内で、少しずつ変なものが増えていきます。

そして、変なものを見ると、「見た数」が増えていくことに気付きます。

まだこの時点では、プレイヤーは「思ったより怖いの出てこないじゃん。じゃあ『見た数』がもっと増えるとどうなる?」と思っているでしょう。

といった感じで、怖さを徐々に増大させ、最終的には………といった感じです。

説明くさくならないように、ゲーム内の操作説明も↓これだけです。

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初日の目の前の窓に描いておきました。見てないとは言わせねぇ。

これにより、最低限の説明だけでゲームを成立させられたと思います。
また、時間経過でシーンが変わるので、詰むこともありません。

人は勝手に怖がってくれる説

このゲームでは、プレイヤーが「見る」か「見ない」ことしかできません。

それだけシンプルであるが故に、できることも少ないです。

これは意図的に設計していないのですが、後から考えれば以下の情報もアクセントになっているかもな、と思いました。

説明のない時間のカウント
→時間内に何かをしないといけないかも!?と少し焦らせてくれます。

「見た数」
→増えたらどうなるか、好奇心と不安をかき立ててくれます。

自分で視界を動かす怖さは意図的です。

この記事を読んで、一度やってみようと思ってくれた方へ

このゲームのエンディングは3種類あります。

マルチエンディング作った人が分岐条件を言っちゃいけないと思うのですが、次の行動によってエンディングが変わります。

・何も見ない
・少し見る
・たくさん見る

恐らく周回してくれた多くのプレイヤーは、「何も見ない」エンドを一番最後に見たんじゃないでしょうか。
1周目ではカメラを動かさないと、何をするゲームなのか全くわかりませんからね。

そして、勝手がわかった2週目、3周目では基本的に放置していれば、時間経過で進みます。

そういう方向けに、3日目の夜、ご用意してあります。放置してみてね。
イヤホンで音量大きくしといてね。

この罠にかかってくださった皆様、誠にありがとうございました。


最後に

コメントやTwitterで感想を書いてくださったり、実況してくださった方のおかげで、作ったゲームの反応が見られるというのは良いですね。ありがとうございました。

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おかげで狂人のような振る舞いを楽しめました。

以上です。次回もまた。














生ハムとグミが買えると嬉しいです。嘘ですアセットに使います。