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「そうですね」は、他人事じゃなかった!


プロ野球のヒーローインタビューを聞いていると…


インタビュアー:「あのときは、どのような気持ちで打席に入りましたか?」

ヒーロー選手:「そうですね、絶対に打ってやろうと思っていました」

インタビュアー:「これで連勝となりましたが、今後の意気込みを教えてください」

ヒーロー選手:「そうですね、これからも優勝目指して頑張ります」

というような、受け答えのシーンがよく見受けられます。

とあるTV番組でも、『ヒーローインタビューでは第一声は必ずそうですね説』を取り上げて笑いを誘っていたことがあった。

検証番組を見てみる

なんとなく気になっていたものの、こうやって番組で取り上げられると笑ってしまう。

こんなにも「そうですね」を使うのだから、プロ野球選手は『インタビュー対応用マニュアル』でも存在すらしているのかと思ってしまう。

普段、「そうですね」ってそんなに使うか?とツッコミを入れたくなるほどの使いよう。

別に「そうですね」を使わんでも、普通にインタビューに答えたらええのに…そんなん、みんながみんな、絶対おかしいやん!と。

と、ずっと思っていた…

ところが、ある日。

仕事で自分自身が某TV局の取材(インタビュー)を受けることになった。

事前にTV局の方から、質問される内容は聞いていた。

でも、『収録で撮り直しもできるので』と言うことだったので、シナリオなしの『ぶっつけ本番』のインタビュー。

自分自身へのインタビューと言えば…

それは緊張した。そのときの映像が残っていたのだが、さすがに顔出しは恥ずかしすぎるので音声だけで紹介。※真夏の屋外収録

必要なところだけ、切り取り編集。
インタビュアー(女性)と私(男性)との実際のやりとりをどうぞ!
※緊張のため「そうですね」も早口に…

一応、NGなしで収録は終わったのだけど…

後日、TVで放送されるや否や、恥ずかしすぎた~!

なんや、オレも「そうですね」連発しているやないかい!笑ってしまうわ!

えっ、なんでなん⁉こんなん、無意識やで。

質問は3つだけ。

その答えに対する第一声は3回とも「そうですね」って。

それ以降、職場では「伝説のそうですね3連発」とか、「ヒーローインタビューとちゃうで」といじられまくり(笑)

でも、なぜ「そうですね」と答えてしまったのか…

いろいろと自分なりに考えてみた。

すると、その理由を導き出すことができたのだ。

「そうですね」を使ってしまう理由

まず一つ目。

今から答えますよという、一種の『枕詞』・『クッション言葉』になっているのではないだろうか。

私に限っては、この言葉がなければ言葉を発しにくいのだ。

電話でいう、「もしもし」に似たような感覚である。

もし、「そうですね」を使わなければ、「え~」「あの~」や「う~ん」「その~」「まあ」というような言葉が入ってくるかもしれない。

これでは、ビジネス的には少し不細工で聞きづらくなる。ヒーローインタビューでも「え~、あの~」を言っているとオドオドしているように聞こえる。

「そうですね」の方がスムーズだし、しっくりくる。

二つ目は、相手の質問に対する相槌である。

質問に対して「うん、うん」「そう、そう」「はい、はい」といったような表現を丁寧にしたのが「そうですね」に該当するのだろう。

相手との滑らかな会話(対話)は、「そうですね」が潤滑油となってくれる。

「そうですね」がなければ、『変な間』が生まれてしまう。

そして三つ目。

それは、考えながら話すときで間を取るために使ってしまうのだ。

実際は、「そうですね」と言っている1秒にも満たない時間で考えるのは難しい。

話しながら考えたり、言葉を選んだりするときには、どうしても「そうですね」を使って間合いを取ってしまう。

というわけで、私の「伝説のそうですね3連発」は意識して使ったのではないのだ。

必然的に発してしまったもので、言っている自分は全く意識をしていなかったのだ。

これからもし、インタビューを受けるようなことがあれば、私は間違いなく「そうですね」を連発するであろう。


ではまた…



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