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中小企業診断士第二次試験に308点ストレート合格した勉強法

こんにちは、クレリオです。
私はタイトルのとおりR3年度診断士二次試験に308点ストレート合格しましたが、あれから2年も経過し「過去の栄光」もいささか風化してきました。その後もITストラテジストや社労士の受験生を続けていたため、なかなかnoteに記録を残すことができませんでした。あ、社労士は今年も不合格になったためまだ受験生でした(笑)
一方、今年になって「月刊企業診断」の5月号の「伝説の合格者」に掲載いただいたり、最近、診断士同期のスター「診断士labo」のYouTubeに登場させてもらったりして、忘却の彼方に消えそうな記憶を呼び戻す機会がありました。雑誌やYouTubeでは全てを発信できなかったため、最後にこのnoteに記して記憶から消し去ろうと思い此度筆を取りました。
本題に入る前に一点注意点があり、ここから記載する内容は私はこうした、というものであり、こうすれば300点取れる、合格できるというメソッド化したものではありません。私自身なぜ高得点を取れたのかはっきりと分かっていませんので、普遍的なメソッドを抽出できていないのです。このことも積極的に筆を取ろうと思えなかった一因だと思います。
そういった注釈を事前にさせていただいて、それでも読んでみようと思われた方のみ以降をお読みいただければと思います。読んでいただいた方が少しでも参考になれば幸甚です。

字を読むのは面倒だという方は診断士laboさんのyoutubeでお話しさせていただきましたので、そちらをご覧ください。

診断士labo youtubeその1

診断士labo youtubeその2


勉強方法(9月)

まず、9月の勉強方法です。8月に一次試験を受験しましたので、この時点では二次試験が何なのか右も左もわからない状況です。
独学では厳しいかなと思い、TAC梅田校のファイナル本科生という講座に通学することにしました。9月に事例Ⅰ〜Ⅳのオリジナル問題の演習を各2回実施するコースです。事例Ⅰ~Ⅳ×各2回ですので、計8回の演習を受けることとなります。
私は問題を解く経験はTACの演習でできるので、その演習に合わせて各事例10年分の過去問を「ふぞろい」で読むことにしました。これはどこで習ったわけでもなく、演習まで時間がない中で各事例のパターンを把握するためには少ない事例を解く(=書く)よりも、多くの事例を理解(=読む)し、演習に臨んだ方が効果的だと考えたためです。
例えば、下のメモの事例Ⅲをご覧いただくと9/10にTACの事例Ⅲ演習の1回目があったため、9/5から9/10までにR2年からH24までの過去問と受験者の解答例をふぞろいで通読してから演習を受けるというやり方です。5日間で10年分の事例Ⅲを一気に読むことになる訳ですから、だいたいどのような与件や設問が出て、どのように解答すればよいのかという解答パターンの把握ができます。その上で、実際の演習に臨んで書く訓練をする訳です。
「書く」と時間がかかりますが「読む」と2時間で2事例を読めますから、短期間でパターンや必要な知識を習得するのに効果的だったと思います。
二次試験を「読む」→与件や知識から解答を「考える」→「書く」と分割した場合、与件と設問を読んで解答例を見れば、「読む」と「考える」のトレーニングはできますので、残りの「書く」を演習でトレーニングした訳です。「彼を知り己を知れば百戦殆からず。」という有名な言葉がありますが、まず「敵」が何なのか知ることが大切です。
併行して事例Ⅳについては、TACのコースに事例Ⅳ特訓という問題集がついていましたので、これを9月中に一周しました。

この汚いメモは10月になってから書いたものですが、事例を解くのに必要な知識というのもほとんど「ふぞろい」から学びました。二次に必要な知識は一次の知識といいますが、一次の知識のうち二次で使うものはごくごく限られていますし、単に知識として単語を覚えているだけでは二次の解答には使えず、解答パターンといいますか、このメモのようにユニットで理解しておく必要があると思います。なんせ私は一次の成績が良いわけではありませんので。

勉強方法(10月)

10月からようやく過去問を「解く」ことを始めました。1日1事例、休日はそれに加えてTACの事例Ⅳ特訓の2周目を始めました。過去問は直近5年分×1回と直近3年分を更にもう1回解きました(画像のスケジュールのとおりです)。
使用した教材はふぞろいと市販されているTACの過去問題集です。
過去問を解いて、ふぞろいで採点して、TACの解説を読んで理解するという工程で過去問を解いていきました。TACの過去問題集の解説は著者がキレキレで与件文の設定のおかしいところまで付いてくるのでおもしろいのでお勧めです。ふぞろいは受験生の解答例を確認したり、自己採点して精神衛生を保つのに有効なため、それに加えて予備校の講師の解説も読むと更に事例の理解が深まると思います。
1度読んで理解している事例ですので、60分~70分で解くように心がけていました。ばらつきはありましたが、ふぞろい採点で優に合格点には達していました。
力試しにフレッシュな事例を解きたくなる衝動に駆られるのですが、余計なことをして自信喪失、メンタルブレイクするのが怖いので、過去問をこつこつと解くことに徹しました。この時期にメンタルブレイクすると当日試験中にそれが表出して自我崩壊してしまうという根拠のない仮説を立てていましたので、過去問を繰り返し解く作業に徹し自信をつけました。「自信」大事ですよ!

模試

TACのコースについていたので1度受けました。TACのコースのちょうど真ん中、9月の中旬です。模試は本試験と同様に1日4事例を決められた時間に一気に解くという心身ともにハードな作業を経験する貴重な機会だと思いますので、少なくとも1回は会場で受験することをお勧めします。
結果は下記のとおり6位/2183人でしたが、会場受験者では、な、なんと1位でした!事例ⅣのNPVやCVPの計算が得意だったので、事例Ⅳが91点と高得点で他の事例は50~60点台にまとめることができました。
余談ですが、私はNPVも捨てない方がよい論者です。CVPは引っかけで落とす可能性があるため、CVPを落としてNPVも空欄だと目も当てられない結果になるため、解く順番は最後でよいかもしれませんが部分点もあると思うので諦めるのはもったいないです。NPVは、計算は複雑ですが出題パターンはある程度決まっているので得意にできれば得点源になると思います。

ファイナルペーパー

というような崇高なものは作成していませんが、最終的に「事例Ⅰ~Ⅲってほとんど全部一緒だな」という結論に至り、直前期に下記のようなメモを作成し試験開始前にも眺めていました。各事例特有の必要な知識というのはもちろんあるんですけどね。知識は抜けやすいので、直前期にふぞろいの受験生解答例で補充していました。

解き方

筆記用具はシャーペン一本です。蛍光ペンを使用したこともありますが、塗らなかった箇所に重要ワードがあるのを見落としたことがあり辞めました。
読む順番はまず、設問を1、2分でさっと見て、与件文をしっかり読んで、再度設問を読み解答を考えます。先に設問解釈ををしっかりしてから与件文を読むということを試みたことがありましたが、与件文を読む時点で設問を忘れてしまうし時間も不足するのでやめました。設問はさっと目を通すぐらいで、下の図のように与件文に記しや指摘を書きながらしっかりクリティカルリーディングして、それから設問を読んで与件文と知識を基に解答を構成し、下書きなしに清書します。
与件文を読んで解答を考えることにしっかり時間を確保できるようにしました。最終的にこの解き方にたどり着いたのは10月中旬ぐらいでした。試行錯誤しながら自分に合った方法を見つけるのが良いと思います。

本試験結果

結果と再現答案を貼っておきます。再現答案の赤文字はセルフ突っ込みです。私は箇条書きではなく結構ポエム調に書きます(笑)
本試験後、結果が出るまで再現答案を予備校の採点サービスに送って過ごしました。結果が出るまでの正月越えがメンタル的にきつかったですね…。予備校の模範解答を見たり、解説を聞いたりすると、徐々に自信喪失していくんですよね。
この時聞いたTACの櫻井先生の言葉が胸に染みたので記しておきます。
「診断士の二次試験を受けた後、無力感、不安感、焦燥感が辛い。でも診断士の一次試験を受かっただけで社会的ステータスもあるし自慢しても良い。そういう人が下を向いていたらだめだ。今まで我慢してきたこと、新しいことに取り組んでほしい。」
試験後、結果待ちの間に辛くなったときにはこの言葉を思い出してください。

まとめ

以上、私の二次試験勉強法でした。このどこかに合格のヒントが隠されているかも知れません。私自身はメソッドとして抽出できていないので、ただ事実を並べただけですが、読んでいただいたどなたかの参考になれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。
皆さんの合格を心より願っています!



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