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果たしてクレリオは社労士になれるのか?

こんにちはクレリオです。
第55回社労士試験合格発表 まであと4日となりました。
私も第55回試験を受験したのですが、ここでこれまでの受験歴や今回の結果、合格可能性について整理したいと思います。


受験歴

昨年第54回試験を受験し、惨敗したため今回が2度目の受験となります。
4月にITストラテジスト試験を受験し、勢いそのままに3冠目GETするぞと約4か月の学習で8月の社労士試験に挑戦することに決めました。なお、3冠とはいつぞやの日経新聞にリスキリング資格のランキングで「1位中小企業診断士」「2位社会保険労務士」「3位ITストラテジスト」と掲載されていたため、私が勝手に3冠と呼んでいるものです。
当時は4か月もあれば過去問何周かできるし、合格できるだろうと甘い妄想を抱いていました。厄介と言われる「社一・労一」が職歴で免除になることも安易な考えを抱く一因だったと思います。

第54回試験結果

4月末ごろから約4か月で通称「過去10」と呼ばれる一問一答式の過去問何周かとテキスト通読を2周ぐらいして試験に臨みました。
結果…択一式60点中31点、選択式30点中22点(労基2点)と惨敗でした。
免除科目を択一式6点、選択式3点×2で加算すると択一式37点、選択式28点となり、合格基準点が択一式44点、選択式が27点であったため択一式が全然届かないという結果でした。世の中に択一式でこんなに難しい試験があるのだと唖然としたものです(笑)

2年目TAC梅田校へ

3冠への道はそんなに簡単ではありません。
2年目は資格のTAC梅田校へ通うこととしました。
火曜日と金曜日に仕事を終えてからの通学で、残業で行けたり行けなかったりしながらWEBフォローも活用しながらなんとか講義についていきました。
北山先生の講義に出席するとテキストに張り付けできる短冊状の「レジメ」をくださるので、のちにテキスト通読する際に大変重宝しました。北山先生、WEBフォローのカズオ先生、1年間ありがとうございました。

仕事が多忙で休日出勤も多くなかなか勉強時間を確保できず、TACの実力テストや答練もよい成績といえるものではありませんでした。
しかし、一連の講義を終えて、一問一答式の「過去10」ではなくTACの先生の勧めで5肢択一式の過去問をやりはじめた頃ぐらいから択一式の実力がついてきたように感じました。過去問の2周目に差し掛かった7/15に受験した全国公開模試で4,064人中339位という結果を見たときに「いけんじゃね?」と思うようになりました。そして本試験まで過去問を繰り返しトータル4周実施しました。

ここで勉強方法を詳しく書くことは避けますが、本試験形式の5肢択一式を解くトレーニングをすることで短時間で相対的に正答を見つけるスキルが向上すると思います。1年目の敗因は一問一答式しかしなかったことにあったのではないかと考えます。

第55回試験結果

さあいよいよ第55回試験結果です。終了後の感触としては選択式はいけたはず、択一難しい…というものでした。
自己採点するにあたり問題があり免除科目がある場合は、択一式の問題を持ち帰られないため、問題に答えをメモすることができず記憶による再現答案を作成する必要がありました(めんどくさい…)。すぐに着手し、あいまいな問題もありましたがほぼ再現できたと思います。

さて、自己採点結果です。択一式60点中46点、選択式30点中26点と前年に比べ大幅に点数がUPしました!免除科目を択一式6点、選択式3点×2で加算すると択一式52点、選択式32点となり、合格基準を優にクリアできるはずです!!1年間頑張ってきた甲斐がありました(パチパチ)。

が、しかし

なんと選択式雇用保険法が2点に割れてしまったのです…。私の第55回試験は終わりました。また夏が終わる、もうさよならだね。

が、しかし

これで終わらないのが社労士試験です。
あまりに難易度が高い場合、基準点の補正、いわゆる救済されることがあるのです。最後に雇用保険2点が救済されるのか検討したいと思います。

クレリオは社労士になれるのか?

結論から言いますと、私は雇用保険法は2点に補正される可能性が高いと思っています。したがって、私は第55回試験に合格し社労士になるはずです
その根拠を以下につらつらと記していきたいと思います。

救済の条件として2点以下の割合が50%以上という絶対条件があります。この条件を満たさないと絶対に救済されることはありません。雇用保険法はユーキャンのデータで2点以下が53.4%でしたので、ムベン層がいる(私の知人にもいます笑)本試験結果がこれより低下することは考え難いので第一関門はクリアできるはずです。

もう一つの条件が1点以下の割合が30%以上というものです。こちらはユーキャンのデータで19.5%でしたので、どこまで本試験結果が伸びるか?というところです。ここが30%を超えれば文句なしに救済ですので、超えてほしいところですが私は30%まではいかないのではないかと予想しています。
しかし、この1点以下30%以上というのは「原則」の条件であり、この条件を満たさなくても「特例」として救済されることがあるのです。直近であればR3年の第53回試験において国年が1点以下30%基準を満たさないにも関わらず2点に救済されています(労一も1点に)。
私は今年の雇用保険法はこの特例救済がなされると予想しています。

その理由としては、択一式の合格基準点が一部の高得点者の影響で上昇し、合格率が低下すると思われるからです。以下データをご覧ください。

択一式の合格基準点はTACのデータと相関が高いことがわかるかと思います。TACの平均点が上昇すれば合格基準も上昇し、低下すれば合格基準も低下しています。本年はTACのデータによると昨年より2.1点上昇しているため、択一式の合格基準点は、昨年より上昇する可能性が高いと思います。
一方で初学者が多いと言われるユーキャンのデータを見ますと、昨年より0.7点しか上昇していません。表の一番右にTACとユーキャンの差を示していますが、本年は10.5点まで拡大しており、受験生間で差が広がっていることが見て取れます。このような状況で一部の高得点者の影響で合格基準点が上昇すれば、基準点の引き上げについていけない層が生まれ合格率が低下し過ぎる恐れがあります。巷で言われているように合格基準点が45点や46点になれば合格率は3~4%台になるのではないでしょうか。
国としてはH27試験で2.6%と史上最低の合格率をたたき出し、訴訟にまで発展した苦い経験からあまりに低い合格率は避けたいと考えていると思います。

そこで、何が行われるのか?そう、特例救済です。昨年は社一が絶対条件である2点以下50%を惜しくも満たさなかったので救済なしで5.3%と低い合格率となりました(余談ですが、私は昨年の社一のダミー肢の方が回答率が高いものが3つもあった悪問により2点足切りで涙をのんだ約13,000人の方々が本年試験に回ってきたため択一の基準点が上がると思っています。また、原則救済がないと予想する理由もそこです。)。しかし、さらに択一の合格基準点が上昇し、原則救済なしで合格率3%~4%となった場合、国はそのまま決定するのでしょうか?私はしないと思います。

なぜなら、国が低合格率のまま押し通すのであれば令和3年に特例救済をする必要など全くなかったのですから。令和3年は択一式合格基準点が45点に上昇し、TACとユーキャンとの差が10.1点と大きく、そのままでは低い合格率になったのでしょう。そこで、国は原則基準を満たさない国年を2点救済、2点救済のはずの労一を1点救済にして合格率を7.9%まで引き上げています。国としては合格率を6~7%にしたいのではないでしょうか(だって訴訟されると手間がかかりますから。)。

そして、本年、択一基準点引き上げが有力、TACとユーキャンの差は令和3年の10.1点を上回る10.5点まで拡大しています。この状況で原則救済される科目がなく、2点以下50%以上となる科目がある場合は私は合格率の調整弁として特例救済がなされると考えます。私が2点に割れている雇用保険法は2点以下50%以上条件はほぼクリアするはずですので、原則救済がなくても特例救済がなされると考えます。

さて、逆に特例救済がなされない可能性も考えてみましょう。
以下、5点が考えられます。
①択一式合格基準点が44点以下の場合
 →この場合はされない可能性が高いと思います
②択一式合格基準点が45点以上で厚労省が合格率3~4%の腹をくくった場合
 →括らないと思います(笑)R3との整合性が取れず訴訟されます(笑)
③択一に没問が発生し合格率が低下しない場合
 →ちなみに労基問10は没問にならないと思います
④雇用以外の科目に原則救済がなされた場合
 →それはあり得るでしょう
さいご、5つ目
⑤雇用保険法空欄Dが「通算して60日」と「60日」両答正解となった場合
 →通算して60日と60日は同義語です。条文は通算してであったとしても同義語を選択肢に入れるのは不適切です。意図したものではないと思いたいのですが、これは両答正解扱いにすべきです。厚労省自らが「雇用保険に関する業務取扱要領」の中で「その6月に引き続く4月間に60日分まで行い得ることとするものである」と記載し、単なる「60日」を「通算して60日」と同じ意味で使っていますよね?

以上、①~⑤のいずれかに該当すれば特例救済されないこともあるでしょう。

まとめ

以上、長くなりましたが結論としましては「クレリオは社労士になれます」ということになります。
雇用保険が原則救済なのか、特例救済なのか、空欄Dが両答正解なのか、あるいは救済がないのか、蓋を開けてみなければ分かりませんが、残り4日間、明鏡止水の心持で静かに時が来るのを待ちたいと思います。

最後に、各予備校が救済なしと予想されている中、銀次郎ブログで雇用救済予想を出されている銀次郎先生にどれだけ支えられたのかわかりません。
私自身、救済について勉強させていただき、最終的に救済ありと結論づけることができました。
ここに感謝をお伝えしたいと思います。

また、私が救済されようが、されまいが、たった1問で受験生の50%を足切りにする試験制度はおかしい、改めるべきだとここに記したいと思います。
人の人生を軽く見てはいけません。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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