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教えて!ファシリテーターvol.6「企画会議をアクションにつなげる編」

企画会議を開催してみた教えて!さん。次回までにやることって?

はじめに

この連載ではファシリテーターとして、企業や行政の会議や議論の場をまとめ成果に結びつけてきた渋谷健さんに、会議初心者でも取り入れやすい「ファシリテーション」のテクニックや、「会議における疑問・質問」をお聞きする「初心者向けファシリテーション」をお届けしています。


会議を4象限で分解する


初回からの3回では、実際に会議を進行する上での「困りごと」である「沈黙平行線終わらないを取り上げて、それぞれ対応策をお届けしてきました。ただ、会議の種類によって対応策も変わってきますよね。

そこで、会議を2つの軸で分けて、4種類に大別して考えてみることにしました。ここでは「動的・静的」と「攻め・守り」の2軸で整理しています。具体的には、企画会議、定例会、勉強会、トラブル会議の4種類(4象限)を取り上げます。これらの会議はそれぞれ特徴が異なり、適切な進め方も変わってきますので、一つ一つ見ていきましょう。

今回は、これらの会議の一つである「企画会議(動的・攻め)」のについてその3をお届けします。

会議をアクションにつなげるとは?解説


教えて!さん(以下教えて):さて、渋谷さん、今回は「企画会議(動的×攻め)をアクションにつなげる」について教えてください。まずは、会議を進めるために重要なアクションは何だと思いますか。
渋谷さん:情報を共有すること、見える化することですね。

教えて:情報の共有ですか。というと、やはり議事録でしょうか?どうやって共有するのがおすすめですか?
渋谷さん:まず議事録を共有するタイミングについてお話ししますね。会議終了直後理想ですね。関連資料やアクションの詳細を添えて、欠席者や関係者全員にSlackや掲示板で伝えましょう。そうすることで、全員が最新の情報を共有でき、次のステップにスムーズに進めます。

教えて:なるほど、議事録は迅速な共有がカギなんですね。確かに忘れたころにアナウンスがくると「思い出す作業」が面倒なんですよね。決まったアクションや課題などはどうやって共有しますか?
渋谷さん:とても大事なポイントですね。会議で決まったことをタスク管理表にすぐに反映させ、それをメンバー全員と共有しましょう。notionAirtable(Airtable入門の解説はコチラ)などが使えますね。管理表があると、誰が何を担当しているのか明確になります。
自分のタスクは特に早く更新しアピールすることで、チーム全体に適度なプレッシャーを与え、プロジェクトを前に進めることができますよ。

教えて:前に「進捗の確認はラフに」と聞いたことがあるのですが。どういう意味ですか?
渋谷さん:進捗確認を公式な場で行うと、プレッシャーを感じる人もいますよね。だから、世間話や雑談の中で、さりげなく「そういえば、○○どう?困ってない?」と聞くくらいがちょうどいいんです。これなら、困っていることがあっても話しやすい雰囲気を作れますよ。

教えて:確かに、雑談の中なら気軽に相談できる雰囲気がありますよね。最後に、次の会議の準備についてはどんなポイントがありますか?
渋谷さん:資料やタスク表を会議前に最新の状態に更新しておくことが大事です。そして、タスクに進捗がない場合は、どう対応するかも考えておきましょう。でも、何より大切なのは、ネガティブな雰囲気を避け、ポジティブでリラックスしたムードを作ることですね。トラブルがあった時には「人ではなく仕組み」で改善すると心がけるといいですね。

案内人:なんだか企画会議ができる気がしてきました!
渋谷さん:発起人が作る初期資料はあくまで「たたき台」なんです。みんなで会議をする中で揉まれて変化していきます。参加したメンバーがそれぞれ「みんなで作った企画」とおもえていると発起人も「いいメンバーに恵まれたから自分も頑張れた」とおもえるんですよね。そういう企画はいい企画になります。
教えて:ありがとうございます。皆さんいかがでしたか?「vol.4会議の準備編」「vol.5 会議の進め方編」も併せて参考にしてください。

まとめ


  1. 会議の議事録を作成して、共有する。
    ・ 関連資料とアクションの中身を添付する。
    ・ なるべく早く(ベストは終了直後)共有する。 
    ・欠席&出席しない関係者へも共有(Slack や掲示板等)。
    ※議事録については前回vol5を参照

  2. 決まったアクション(調整や確認)や課題をタスク管理表に反映させて、共有する。
    ・会議資料の更新をする。
    ・自分のタスクはいち早く更新し、発信する(アピールすることで、メンバーにプレッシャーを与える)。

  3.  進捗の確認はあくまで「ラフ」に 
    ・わざわざ時間を取らず、世間話や雑談の中で軽く触れる程度にする。「そういえば○○どう?困ってない?」(○○「進んでる?大丈夫?」はNG。困っているときに言い出しにくい)。

  4.  次の会議の支度をしておこう
    ・資料は前回の会議の内容を反映して最新にしておく。
    ・タスク表は会議前に見て、進捗を確認しておく。
    ・タスクに進捗がない、期待値以下の出来ならどうするか考えておく。 
    ・怒る、焦る等のネガティブな雰囲気は避ける。余裕があるように見せていいムードをつくる。
    ※初期資料はたたき台。フィードバックや意見をもらい、更新して「自分の企画」→「みんなで作る企画」にする。全員が「いいメンバーだったから、自分も頑張れた」と感じられたら、いい企画。


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