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折下吉延と内苑・外苑

明治神宮内苑・外苑を造ったのは折下吉延です。

明治神宮

都市計画家であり、造園家でもあったが、都市計画と公園について尽力された方でもあります。
人に叱責しない大人物として有名だったようです。

明治神宮内苑・外苑は大正12年に引き渡されるまで折下が主導したもので、今年は丁度100年目に当たる年です。
人工的に植えられ管理されても1世紀経つとこんなにも育つのだなと感心します。しかしこのように整頓された並木が自然にある森と比べた時にはやはり歪に思える節もありますが、それでもここまでになれば自然の一部として迎えられているようにも見えてしまう、何とも不思議なエリアでもあります。(よく散歩したものです)

自然と同じ言語での対話が可能なら聞いてみたいことがあります。
“我々人の理解の範疇でつくられた森”は“自然に育まれた森と何が似ていて何が違うのか”と言うこと。
大凡決定的に違うのだとは想像できますが、まあそれが理解できれば我々はわざわざおかしな管理などと言うことは言わなくなる気もしますが・・

そんな100年の節目にこれである。

伐採・移植は3,000本を超える可能性(新宿区側のみ港区側は別途)と言っているようなのだが、そもそも移植はどこに何本とかはちょっと調べたが出てこなかったので良くわからないが。

いずれにしても、この先2035年の開発完了までの間にこの辺りの環境はガラリと変わると言うことになるわけだが、こういった開発を進める意味や必要性はどこにあるのかという根本がよくわからないと言うのが個人的感想である。
古いところを大掃除して新しく開発すると言うことはつまりその繰り返しの下地を常に作り続けると言うことに他ならないわけで、どこかでそれ自体をやめると言う決断を必要とするのではないかと考えている立場なのでより違和感を覚えるだけなのだが・・
数少ない世紀を超えて育まれた人工スタートの自然の一部であるオアシスを広げる方に舵が切れたら面白いと思うが、暴走中の資本主義にどっぷり浸かった現代にあってはまず無理なのだろうな。

結局、新宿区は伐採・移植を許可したようだ。
これで三井不動産は一気に着工準備を進める契機にするのだろう。
些か幼稚であると言って間違いない、我々は。


ここのところ、日々春の陽気である。
春一番にも似た強風で砂埃が舞っていることに加え花粉にやられて体調が芳しくない。いや、これは毎度のことであるから“季節物”として付き合うほかあるまい・・久方振りにパイナップルケーキを食す。かつて台湾に通っていた時に買っていたものと趣は違うが、この手の食感も美味。

Sunny Hills Pineapple Cake

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