誰と話しているの?_sayo
[ 誰と話しているの? ]
1967年 昭和42年 10月22日 (土)22:20
サヨ-32歳の頃の出来事
[聞き分けのいい子]
2階のベランダから落ち、辛うじて命を取り留めた息子
その時の不思議な出来事を書き留めておきます。
この子は駄目だよ、といえば言ったことを守る聞き分けのいい子。
しかし、思い起こせば、
この時は、何度となく危ないからベランダで遊んじゃだめと注意したのに遊ぶのをやめなかった。
その、
事故のあった何日か前に不思議なことがあった、
いつもの様に3時になり仕事の合間に息子の様子を見に2階に上がろうとしたとき・・・
[ 誰かと話をしている]
息子が誰かと話をしている声が聞こえた、聞き耳を立てたけど
よく聞き取れず、階段を上がり そぉーと! 覗き込むと、
テレビに向かって話しかけていた、
norio「ねぇねぇ、あそぶの?」
・・・
norio「へ・・・・・・。」
・・・
norio「いないよ・・・」
・・・
norio「・・・だよ。」
・・・
あまり聞き取れず、セサミストリートという英語のテレビ番組のぬいぐるみと会話しているように見えた。
わたしは、
この子すごいんじゃない!?英語の教育番組見ている!
と驚きとともに期待が上がった。
そして、テレビを見てるからと・・・
気づかれないようにそーっと降りていった。
その日に見たことを父ちゃんに話すとトンビが鷹を産んだかな?・・・
と、その時は不思議に思わず笑って過ぎていった。
そして、
悲劇が起こりました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
息子が2階のベランダから落ち 辛うじて命を取り留めた。
その後の事です。
[ 事故後 ]
夜、寝る前に父ちゃんがテレビ番組の事を聞きはじめた。
父ちゃん「英語のテレビ 今も見てる? 面白い?」
norio「うん?」
父ちゃん「見てて楽しい?」
norio「わかんない・・?」
父ちゃん「テレビとお話しするんでしょ?」
と聞くと・・・
norio「内緒だから・・・」
と言ってテレビの方を向いた。
そして何も映っていないテレビに向かって、
し ー と 指を立てた。
[おかっぱ ]
父ちゃんが、テレビじゃないの?と首を傾げ聞き返した、
norioは、だまったまま横を向いた。
父ちゃん「どうした?」
・・・
・・・
・・・
norio「だって・・・」
・・・
norio「お外であそぼっていったから」・・・
父ちゃん「お外? ベランダ? 誰にいわれたの!?」
norio「お外であそぼっていったから」
・・・
といって泣き出してしまった。
・・・
父ちゃん「誰かいるの? おこらないから いってみな・・・」
と父ちゃんが聞き返すと
・・・
・・・
・・・
norio「 あ そ こ 」
とテレビの横の隣の部屋に抜けれる隙間を指さした。
私は誰もいないじゃない、嘘ついちゃダメでしょ!と怒ってしまった。
父ちゃん「そかー」
といい画用紙を取りだすと、
父ちゃん「どんな子 描いてみな!」
と紙と鉛筆をわたした。
すると ・・・
おかっぱの女の子?男の子?分からない感じの絵をかいた。
そして・・・
おかっぱの子と遊んでいて、
ベランダの隙間から下を見てたら腐った板が外れて落ちた・・・
というのだ。
ダメだと言われても遊んでいた事を隠すためか、おかっぱの子と遊んでいたと嘘をついたと疑ってしまった私。
父ちゃんは「へー 絵、上手に描けたねー そかー おともだ 出来たんだね。」
norio「うん!」
と叱らず 上手に描けた絵をほめた。
その時、私の背筋に冷たいものを感じたのだった。
その後、
霊媒師に厄払いして頂きテレビと壁の隙間の上に
神棚が祭られることとなった。
つづく。
[ 青の日記帳 / エンディングノート]
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