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詩 ノスタルジック

空に引かれたパステルなグラデーション

終わりを迎える1日に華やかな色が詰められる

伸びやかに広がるヒグラシの声が囁いては消えていく

シャツを膨らませた涼しい風は夜の気配と夏の匂いを運んでいた

匂いは記憶の欠片となって胸の中で紡がれてゆく

そうして蘇ったのは懐かしさだった

季節に滲んだあの日の夏がこの一瞬に巡り出す

夏の終わりは色褪せないままその匂いに溶けていた

今、吹き抜ける風がこの瞬間を記憶して

思い出の香りを残しながらまた巡る夏へと消えていく

同じ季節を迎える私の元へ





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