タイムラインをとめて、熟成を起こす
特にここ1年、感じていることがあります。それは、外部から入る情報を遮断すると、自分の中である種の「熟成」がはじまるということです。
じゅく‐せい【熟成】(デジタル大辞泉より抜粋)
1 成熟して十分なころあいに達すること。「機運が熟成する」
2 魚肉・獣肉などが酵素の作用により分解され、特殊な風味・うまみが出ること。
熟成が起こるのは頭の中。熟成されるものは、自分のもつ情報、つまり知識やアイディアです。
わたし(たち)の頭の中は、こんな状態
いまは情報があふれる時代です。自分から取りにいくまでもなく、まるでわんこそばのように手元のデバイスに新しい情報が流れてきます。
そんなデバイスを使う私たちの頭の中は、まさにタイムライン状態。
上から下へ、次から次へと流れる情報を、その瞬間その瞬間にさらりと処理するだけ。触れる情報量に比べたら、深く考えることも、強く記憶にとどめることも少なくなりました。
でも、寂しくはありません。だって、いつでもタイムラインは更新されるから。
情報の遮断が「熟成」を促す
情報を遮断すると、頭の中のタイムラインが止まります。新しい情報は追加されません。
パニックになる人もいるでしょう。でもすぐに気持ちは落ち着きます。
そして、仕方がないから、すでに持っている情報を見直しはじめます。
頭の中にはすでにかなりの情報・知識・アイディアがあります。そしてそれを見直すことで、徐々にそれらの存在感が増していきます。
酵素の作用で肉や魚が熟成するように、知識への「再注目」が熟成を促します。これは、タイムライン状態の下では難しいことです。
熟成を起こす2つの方法
1. 情報を遮断する
これはすでに述べました。スマホ、ネット、新聞、雑誌。自分の時間や頭脳キャパシティを占拠する情報ソースを、一定時間遮断するだけです。
2. すでに持っている情報に注目する
注目の対象は、自分が知っていること、過去に考えたこと、経験、体験、思い出、なんでもOK。キーワードは再注目です。
検索をせずに文を書いてみる
再注目したら、文章にするのがおすすめです。まとまらなくても、下手でも、ロジカルじゃなくてもいい。書き出すことが熟成を促します。
この時、なるべく検索はしません。新しい情報をシャットアウトすれば、書きながら熟成しやすくなるからです。
まとめ
とくに新しい情報を加えなくても、わたしたちの頭の中にはすでに大量の知識や知恵がつまっています。
その知識に再注目し、言い換えたり並べ替えたりしてみるだけで熟成が始まります。
ちなみにこの感覚は、この記事で書いた二次的創造のセンスにも似ています。
ぜひお試しあれ!
以上です。
読んでいただきありがとうございました!
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