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世界から神が消えた日(科学の神離れ)

【プトレマイオスからコペルニクスへ】

「プトレマイオス!プトレマイオス!プトレマイオス!」というキーワードが腸内細菌達が騒がしいこの頃⚡️ 誰のことかと言えば、エジプトで「天動説(地球中心説)」を確立した天文学者のこと。

天道説

西欧では、少なくとも古代ギリシャの紀元前後から16世紀頃まで、宇宙の中心は地球で、すべてが地球の周りを回っていると信じられてきた。この考え方は、古代ギリシャの哲学者アリストテレスが唱え、ギリシャ系天文学者クラウディオス・プトレマイオスが著書『アルマゲスト』で広めたものだ。

この2世紀に著された本書は「神が人に与えたもうた地球である」というカトリックの教義にも合致し広く受け入れられたため、1600年代にいたるまで天文学上の重要文献として扱われた。地球中心の宇宙像が、コペルニクスの登場を待つまで2000年近くも天文学を支配し続ける決め手となったのだ。

コペルニクスの天動説は「この馬鹿者は天地をひっくり返そうとしている」等とキリスト教会から壮絶な抵抗に遭った。「地球中心主義(天動説)」と謳ってきたカトリック教会が名誉や権威を失墜するのを恐れたためである。

「キリスト教」に基づく天体図
「非キリスト教」の天体図も同時に作られた時代

この流れに続いてガリレイの望遠鏡は、次ぎ次ぎに「聖書に反する事実」を明らかにした。だから彼は危険思想家としてローマの異端問審所に召喚された。1633年ガリレオは有名な宗教裁判で「地動説」の取り消しを誓い、屈辱的な誓絶文を読みあげる。

われ、ガリレオ・ガリレイ、齢七十歳は囚われ人としてひざまづき、異端審問官諸氏の面前において、わが眼前に聖書を取り手をもってこれに触れつつ、地球が動くという説の誤りと異端を棄て、呪い、嫌悪するものである...こうして、地球は動かないことになったが…心の中で叫んだ。

「それでも地球は回っている
(And yet it moves)」
と。

ガリレオは断罪されてしまったが
歴史の知る通り地動説が認められ、

カトリックの教義が覆った結果、
自然科学の「神離れ」までもたらすことに。

天動説から地動説への「コペルニクス的転回」

右下に捨てられたのが「天動説」

この写真は、天動説から地動説への「コペルニクス的転回」を表す。地動説がもたらしたのは、自然科学観における「神との断絶」である。更にデカルトにより「物心(神)二元論」として集大成され、この潮流が、曖昧な神秘性や少しでも疑わしい命題を徹底的に排除した「厳正なる物理科学」の新たな地平を切り拓いた。これが東洋占星術と西洋天文学が分離した瞬間である。世界の中心が神から人になったのだ!

こうした“常識をひっくり返す新説” を「革命(Revolution)」と呼ぶ原点は、この「科学革命」にある。

驚くなかれ!現代日本の病理として巣食う「部分観の誤謬」の原点は、この科学革命にある。神仏(人)分離や共同体の分断(核家族化)はじめ、心と肉体の自己不一致と魂の切り売り、指導者の腐敗(ご自愛症候群)、精神的な視野狭窄(囚)など...

「自己実現のその先」を推して知るべし

現代文明の教育・医療・政治経済・宗教(不幸の非科学・お金一神教・集金システム)といった社会全域はおろか、人間の思考回路に至るまで「二元論」に徹底的に様式化されている...

我々はこの「5つの歪み」から未だ脱却できていないのが現状である。我々は科学の成果から多くの豊かさを得たが、その反面、失ったものも少なくないのではないだろうか?

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