暮らしが変わる、交流が変わる
所属や普段の活動等の自己紹介
コロナ禍における取組みの紹介
地域デザインセンター担当教員の藤原紀沙です。今年度から加わりました。専門は環境建築です。建物・地域の環境負荷を抑えつつ、地域の地理的・歴史的背景を活かした住まいや働く場のあり方を研究しています。
緊急事態宣言から6月中旬まで在宅勤務を活用し、ステイホームを心がけました。在宅勤務期間は終了しましたが、オンラインツールなどは引き続き活用していくつもりです。
新型コロナウイルスの影響により大きく変わったこと
良い変化
様々な場面で活動の制限が行われたことで、在宅勤務やリモートワークが実施され、こうした労働形態に必要な環境の整備が進んだことがあげられます。これらの変化を受けて、働き方や働く場に対する議論が活性化していることもよい変化といえるのではないでしょうか。休暇とリモートワークを組み合わせた「ワーケーション」という働き方も注目されつつあるようです。
それと同時に、帰って寝るだけの家を過ごしやすい巣に整えるため、模様替えに精を出す人も多かったのではないかと思います。狭くても通勤しやすい場所に住むということの必然性が下がったことや、働く場としての側面をあわせもつことになった結果、住まいへの考え方も変わりつつあると思います。
世界での様々な都市でのロックダウン中は様々な生産活動、移動の制限によりCO2排出量が減ったという研究結結果(*1)があります。経済活動の再開によって、CO2排出量は徐々に戻りつつあるようですが、元通りの方法に戻すことに終始するのではなく、コロナ禍での活動を検証し、新たなシステムを構築することで、排出量低減の可能性が示されたと言えます。
*1 Le Quéré, C., Jackson, R.B., Jones, M.W. et al. Temporary reduction in daily global CO2 emissions during the COVID-19 forced confinement. Nat. Clim. Chang. (2020). https://doi.org/10.1038/s41558-020-0797-x
良くない変化
移動が制限され、人と人の物理的な距離間を保つことになり、現地に足を運ぶことが減り、人と人との交流のあり方も変化しました。オンラインツールが普及したことにより、現地に行かずとも、人と会わずとも、できることが模索されています。それにより新たな交流の可能性が生じることはよい変化とも言えますが、実際に足を運び、体験し、会って話をすることにより得られるものもあると思いますが、そうした機会は減っていると思います。
また、夏を迎えるにあたり、暑さ対策と感染症対策のバランスが課題だと思います。例えば、換気のため窓を開けたまま空調を行うことになったり、飛沫感染対策としてのマスク着用により熱中症がおこったりすることが懸念されます。
宇都宮大学や地域デザインセンターと
一緒に取組んでみたいこと
生活習慣や価値観が変容するなかで、地域での交流や人々の暮らしも変容しています。住まいや環境に与える影響は大きいでしょう。おそらく多様性も増していくことでしょう。従来の交流や暮らしのよさを活かしつつ、より多様な交流のあり方や暮らし方が共存できるよう、新たな取り組みができればと思います。
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