クレイジータンク通信 vol. 175 『自動運転が一般化した未来に向けた予測と準備』
◆クレイジータンク通信 vol.175◆
あっという間に11月も下旬となりました。今年も残すところ1ヶ月ちょっと…「今年のうちに…」とバタバタすることが多くなるかと思いますので、急がば回れ精神で落ち着いて過ごしていきたいものですね。
さて、今週の通信では、数年前よりクレタンが研究対象としている「自動運転の一般化」時代に向けた予測とその準備について、書いてみたいと思います。
ぜひ、ご一読ください。
【自動運転が一般化した未来に向けた予測と準備】
クレイジータンク代表の竹鼻が、2018年に書いた記事「無意識へのシナリオ」は、2016年に大阪グランフロントにて行われた35歳以下若手建築家の展覧会「Under 35 Architects exhibition 2016」で展示された内容について、note記事用にまとめたものになります。(以前まで有料記事にしておりましたが、現在、一時的に無料購読できるようにしておりますので、ぜひこの機会にご一読ください!)
この記事の序盤に、「始まりの物語」として、とあるタクシードライバーのフィクション物語が記載されています。
ここに、今後数年内には来たる「自動運転」をはじめとしたテクノロジーやAIの驚異的な進化を遂げた世界で、私たち人間がどのように仕事をしていくべきなのか、が、描かれていますので、ぜひ一度読んでいただいてから、通信を読み進めていただけますと幸いです。
この記事は2018年にnote上で発表していますが、竹鼻が2008年から考えてきたことを2015年までかけてすこしずつ書き上げてきた内容でした。
2008年に起こった出来事といえばリーマンショックなど世界金融危機の頃。ご自身がその頃どのような生活をしていたか、などを振り返っていただくと、15年後の2023年現在までに、社会にはすでに多くの変化があったかと思います。今後さらに、この変化スピードは早まっていくだろうと予想していることと、AIの登場により人間が「適切に」判断した上での社会変化を遂げていくか否か、非常に際どい瀬戸際にいると、私たちは捉えています。
今後、私たちの生活様式を大きく変えるだろう変化の一つに、「自動運転」があります。
私たちクレイジータンクは、昨年、とある総合デベロッパー企業にて、「自動運転が一般化する時代」に向けた新規事業案創出プログラムを企画運営いたしました。
その時に感じたことは、まだその時代が来ていないから当たり前ではあるのですが、
「本気の自分ごととして、自動運転が生活に入り込んできた未来を身体化(深く腹落ちしている状態)するのは難しい」
ということでした。さまざまなイメージはできるものの、「本当にそうなるか?」という域をなかなか超えられないものです。
先程ご紹介したタクシードライバーの物語でもそうです。
「その未来が来ることをより解像度上げて自分ごととして捉えているか、そしてその未来にむけた具体的行動をとっているか」
が登場人物2人の差であることは明白でした。この物語が書かれた当時にはまだ、
「それって賭けですよね?自動運転やグローバル化なんか来ないかもしれないっすよ…」
と発してる登場人物が、まだ、いたでしょうけれど、今はそんなことを言う人はきっと誰もいないはずです。
自動運転は2023年今年、ついにレベル4での実証実験認可が降りています。レベル4とレベル3との間には大きな差があり、レベル4からはついに運転者を必要としない自動運行となります。
まだ一般化されるのは先のことだと思う方も多いかもしれませんが、すでにアメリカや中国では無人タクシーが走っていますし、私たちの生活に入り込んでくるのは、おそらく数年以内になると予測しています。
その時にどんな生活になるのか…職業はどう変化するのか…?
みなさんはどのように考えますか?
クレタン内では、自動運転が一般化する未来で、なぜ人々は、自動運転を利用する価値を感じるのか?という人々のニーズと、現代社会のサービスの差別化について、一歩踏み込んで、研究してきました。
その中で、ある一つの答えに辿り着きました。
これは、どこの文献や記事にも書かれていない内容で、「これが自動運転の最大の価値であり、最大の差別化ポイントである」と、私たちクレイジータンクは定義しています。
それは、
移動時間を自分で設定調整できるようになる
と言うことです。
これまで私たちは、電車やバスや飛行機など、乗り物はすべて、運行会社の決められた時間に、自分たちの予定を照らし合わせ、利用をしてきました。
余剰(調整)が生まれる時間には、周辺のカフェや休憩施設を利用するなどして、調整をしてきたはずです。
ですが今後、自動運転時代には、交通法に則った上で、
といった「設定」ができるようになるはずです。その時間を車が調整して、移動してくれる。これにより、たとえば、
といった時間の調整が自分で設定し、その通りに車が動いてくれる、ということになるでしょう。さらにもっといえば、Googleのスケジュールをもとに、車が自動的に、自分の前までやってきて、その通りに運んでくれる…という状態になるでしょう。
「速さ」だけはどうしても敵わないので、飛行機や新幹線、リニアといった「高速移動手段」は今後も残り続けていくことになると予測しています。
こういった時代になっていくだろうことをリアルに予測し、イメージし、その世界では何が当たり前になり、人々はどう行動するようになるのか…その視点で「冷静に」見る時に、私たちは未来に向けて、どう仕事をしていく必要があるのか、を考え、今から行動をしておかないといけないと考えています。
そんな未来は来ない!と否定することは、いよいよ誰もできないフェーズへと世界は入ってきています。
私たちはテクノロジーと共存しながら、どう人間らしい豊かさを保って生きていくのか…
今の生活や仕事を敢えて否定し、未来に向けて挑戦を続けられるかどうかが、大切な鍵になると、私たちは日々感じながら、動いています。
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