見出し画像

“オーダーメイド"でDX化を"具体的に"考える、というDX化の本質

DX化、それは特に30代より上の世代が向き合わなければならない大きな、大きな課題の一つです。20代より若い世代にとっては日常的な、当たり前のことだったり、少し学べばすぐに理解できることなのかもしれません。

DX化( デジタルトランスフォーメーション)とは、

進化したIT技術を浸透させることで、人々の生活をより良いものへと変革させるという概念のこと

だそうです...。

進化したIT技術...変革...概念...やはり30代より上の世代にとっては少し難しさを感じてしまう人も多いと思います。

現在、クレイジータンクではDX化を含んだ企業案件を受けていて、約半年が経過しました。そのご紹介をさせていただこうと考えたのですが、実は「DX化」と一言で言ってもDX化に固定のフォーマットはありません。DX化推進以前から行なっている事業内容との関係性や人材育成、評価制度、情報収集方法の改革、スキルの習得...そして特に社員の方々のマインドセットが重要です。デジタルに精通していない、むしろ縁遠い人にとって「デジタルありき」で仕事に従事するということはとても難しいことで忍耐が必要なのです。今まで信じてきたことを一旦捨てて新しいことに挑戦しなくてはならない場合が多いからです。

スクリーンショット 2021-12-29 5.30.51

クレイジータンクではこれら全てを経営者と共に改革を進めるにあたり、世の中に存在する既存の業種では請負いきれないと考えてきました。例えば「コンサルティング業」という枠だけでは本質的な改革に取り組むことは難しいのです。そこで新しくクリエイティング事業という枠を設けました。それに関してはまた別記事で詳しくご紹介させていただきます。


さて、そもそもDX化の本質をしっかり理解していなければ、間違った方向に改革を進めてしまう恐れもあります。

そこで、1度"DX化"をクレイジータンクらしい言葉で、例え話としてわかりやすく言語化してみてから、現在企業で行っているクレイジータンク独自のDX化計画のご紹介をさせていただこうと思います。


DX化をグローバル化で例えてみる


多くの人にとっては、DX化よりもグローバル化の方が身近な言葉になりつつあると思います。一般的にグローバル化とは、

資本や労働力の国境を越えた移動が活発化するとともに、貿易を通じた商品・サービスの取引や、海外への投資が増大することによって世界における経済的な結びつきが深まることを意味します。

(この説明文は少し難しいですね...)。

もっと簡単に言えば海外で仕事をしたり、海外に自分が作った物を売ったりする機会が増えるということです。

では、グローバル化する社会を迎えるにあたって、皆様はどんな対策を講じているでしょうか。


「英語の勉強する」、と答えてしまう人は多いのではないでしょうか。それは確かに間違ったことでありません。海外に行ってみる、留学も一つの手段だと思います。しかし...海外での仕事をしたことのあるクレイジータンクメンバーがこんなことを言ったことがあります。


「言葉は確かに必要なんだけど、それは熱意だったり、最悪の場合翻訳機を使えば困らなかったりする。本当に困るのは、相手の文化を知らなかったり、日本よりも多様な世界を受け入れられなかったり、海外のビジネスシーンを知らなかったり、逆に自国の歴史や文化を語れなかったり、要はグローバルな世界が当たり前になる前提で勉強したり、マインドチェンジができていないと海外での仕事は辛くなる。例えばデザインに対する意見交換ひとつとっても日本人では決して言わないようなことを言われるよ。」


例えば日本にビジネスをしに来た海外の人が、日本語は堪能だけど、日本の文化や日本のビジネスの常識を知らないとどうなるか。結果を想像することは簡単です。うまくいくわけがありません。

私たちは社会が変わろうとする時、簡単に理解できる勉強や対策、有名人が進めたり、周りが良いと言うことから始めようとしてしまいがちです。しかし、多くの場合"本質"を見誤ってしまうことがあるのです。


DX化に話を戻してみる


ではDX化が求められる昨今、企業や個人がやっている対策はどんなものでしょうか。例えばDX化が求められるからプログラミングを覚える。ある程度理解しやすいことを言っているDX系コンサルに託す。

決して間違ったことではありません。著名人がプログラミング教室の広告として「プログラミングができれば食いっぱぐれない」なんてことも言っていたりします。それも100%ではないにせよ正しいことだと感じます。

でもそれはグローバル化するから英語を勉強する、に近い思考だと考えています。

DXとは何か、最新のIT技術とは何か、世界はどう変わろうとしているのか、自分たちにとってIT技術は本当に必要なのかなど、本質的なことから目を逸らしたままプログラミングを覚えても、使いどころや使い方が分からなくなり、言われたことをやる人間になってしまう可能性が高いと思います。

「プログラミングができれば食いっぱぐれない」

それはDX化の本質を理解している強者から見て"使いやすい人間"を増やす、という意味でもあるのです。


DXはオーダーメイドで考える


一言で「DX化しよう!」というのは、グローバル化で例えるところの「グローバル化しよう!」に近い言葉だと考えています。

たとえば、とある企業から「我が社はグローバル化に対応したいのです!」と言われ、皆さんがアドバイスを求められたら何と答えるでしょうか?

「社員の英語力を鍛えましょう!」

でしょうか?それではきっと本質を突いていません。まずは、

「どのような国とお取引があるのでしょうか?」
「どういったシーンでグローバル化への対応が必要だと考えていますか?」

という質問をされるのではないでしょうか。
アメリカ、中国、イタリア、オーストラリア、南アフリカ...あげればキリがないほど世界には文化やビジネスシーンが存在します。その国々ごとに合わせた「グローバル化」は異なるので、そういった情報無しに、本質的なアドバイスはできないはずです。

クレイジータンクは、DX化も同様だと考えています。グローバル化で言うところの「どの国で働きたいの?」をDX化にした場合、

「その会社や個人に適合したDX化とは何でしょう?」

になります。クレイジータンクがビジネスで大切にしている「オーダーメイドで考える」ことは、DX化にも通じてきます。

DX化の本質は...
DX化の正解はその個人、その企業、それぞれの正解方法がある
だと考えています。


具体性のないDX化という言葉の危険性


DX化という言葉は以前から耳にする機会は増えていますが、どんなDX化をするのか、という具体的な説明を受けることはほとんどありません。それもそのはずです。なぜなら冒頭に記載した"DX化"の定義にある「進化したIT技術」とは常に変化し続けるため、その定義に則れば、今この瞬間のDX化は明日のDX化ではないということが起こるからです。

どこの企業や組織でも一つとして同じ場はありません。各々、変革すべきポイントは異なりますので、導入すべきシステムが均一的なフォーマットに則って導入されるだけだと本質的な変革には至らないはずです。しかし、昨今さまざまな企業で起こっているDX化と「呼ばれる」取り組みは、進化したIT技術を導入「した実績」で語られることが多いのではないかと感じます。それにより企業そして社員の方々の、本質的な成長や価値の創出につながっているのかどうか、しっかり検証が必要です。
ある対談では「DX化は失敗ありきで語られている。その方がお金が儲かるからだ」という知識人もいるくらいです。

DX化、と言えばコンサル費やディレクション費が動きやすい状況が生まれているのだと感じます。


デジタルはもれなく便利か-流行り言葉の危険性-


ところで、ここで改めて認識しておきたいことがあります。

最新のIT技術は、常に価値ある技術として一定の注目を集めますが、一歩引いてみると、一般には受け入れがたいものもたくさん存在する、ということです。

特に高齢者の方々は、世界中で普及しているスマホに使いずらさを感じる人もいます。デジタルに馴染みある若年層であっても「デジタルだからもれなく使われる」わけではありません。「最新だから」ではなく「新しいけれど価値がある」からこそ人に評価を受けます。

当たり前のことを、と思う方も多いですよね。しかし、昨今のDX化推進の動きには、こういった当たり前が抜け落ち「デジタルだから使われるはず、便利なはず」という無意識的な感覚が存在しますので、気をつけなければなりません。DX化は一種の流行り言葉であるという危険性も認識しておきましょう。


具体的なDX化に取り組むために何をするか


では、刻々と進化をつづけるIT技術と上手に付き合いながら、本質的なDX化を進めるにはどうすればよいでしょうか。

そのためには、常に進化するIT技術を知識として触れる、体感する、その上で利活用方法と自身や組織が抱える課題点をつなげる「発想」を考え続けておくことが重要だと考えます。

常に思考をしておくことで、新しい技術に出逢った時、課題に合わせて地に足のついたアレンジをする発想に行き着くこともあります。

さらに、本当の課題は何か、を知る当事者の「ヒト(社員など)」の状況を深く理解することなくして具体的なDX提案はできません。DX化の提案を求められるとき一番重要なポイントはこのヒトに対する理解度合いではないかと考えています。

自分たちらしいDX化の本質や正解を発見し理解する力
ヒト(組織)への理解力
具体的な課題への認識力
IT技術の知識と地に足のついたアレンジ力
分からないことを知ろうとするマインド
変化を楽しむマインド

これらが総合的にバランスが取れてはじめて「具体的なDX化」が進むと考えます。そして冒頭にもお話しさせていただいたDX化推進以前のお仕事との関係性なども決して忘れてはいけません。


実践編(次回予告)


具体性が大切なのはよくわかったけれど実際に取り組んでるのか?という点が気になる方も多いと思います。

冒頭でも書きましたが、現在クレイジータンクは、クライアント企業よりご依頼いただき、DX化の取り組みを現在進行形ですすめています。そこではまさにこのnoteの内容を実践しています。次回のnoteではその実践内容について具体的にご紹介する予定です。

私たちクレイジータンクらしく、その企業、経営者、社員の皆様らしいDX化を試行錯誤しながら提案し進めております。ぜひご覧いただければと思います。


クレイジータンク一同

クレタンロゴ



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?