2024年3月

 こんなパーティー抜け出しちゃおうよっていつからエモいワードになったの?ただの不躾だろ。


3月のライブ

  • 3月4日@代々木labo「#フェイプレ」

  • 3月5日@代々木labo「想像と創造-卒業編-」

  • 3月12日@代々木labo「SHOWがはじまるよ」

 laboが多かったです。
 今回の想像と創造で作ったのは「ラブレター」という曲でした。中学生時代に卒業式のタイミングで好きな女の子に告白した経験が2度、高校1年のとき卒業式で授業が休みだったのをいいことにいい感じだった女の子(他校)とデートをしてみるもなんかうまくいかず、なにも無いまま駅で解散してから音沙汰が無くなった経験が1度ある私にとって「卒業」をテーマにすることは、叶わなかった恋愛を書くということでしかなかったのでした。
 あの日を思い出すときに、結局自分に都合のいい記憶として思い出すよなぁということで書きました。っていうかラブレターってそういうもんじゃん?って思って。あとは、遅刻しそうな時に走っている様子をマラソンに喩えるフレーズは実は高校生の時に書いていた歌詞の中に入っていて、それを昨年末の大掃除で部屋から発掘したので再利用しました。卒業と呼んでいるだけの成仏ですね。
 曲はもうほんとにベボベです。青春と言えばね。葵に続いて。逆に一貫性があっていいよね。(よくない)いい曲ができてよかったです。

3月見たもの聞いたもの

 公園によく行くんですよ。最近。公園っていいですよ。行った公園をグーグルマップで記録するのが楽しい。公園という名前なのに使い方に困ったすみっこの区画にベンチだけ置いてあるのとか見て「もっと頑張れ!」とか言ったりして。ここのブランコは低いとか、この遊具危ないとか、これひっくり返したらパーマンのマスクみたいとか。やって楽しんでます。
 昼間は子どもたちのものなのでベンチに座ってゆったりします。キラキラした靴を履いた少年が「アニメが始まる!サッカーのアニメ!」とか言ってるのを聞くと、心がじゅんわりします。子ども苦手なんですけどね。瞬足欲しいなってなったりね。瞬足ってすごいよね。もう。べりべりのマジックテープの瞬足でライブ出たいって思うもん。大人用にないかな。赤い瞬足。雷とか入っててほしい。瞬足は好きなんですよそういえば。ドラゴンのエプロンとかはほんとに嫌だったけど。
 公園ってイマジネーションがめっちゃ膨らむ場所なんだよね。昔から。ハンドルがついてる遊具とかは船に見立てて一人で航海してた(今は一人でしか遊ばなかったことを後悔してる)し、砂場は何でも作れたし、いろんな世界に連れて行ってくれるんだよね公園の遊具って。今でもそういうのって楽しくて。なんか丸いやつあるじゃんぐるぐる回るやつ。あれの真ん中の骨組みに立ってもらって「ドレス~!」って言ったりしてる。だからあの頃公園でイマジネーション膨らまなかったサッカー少年たちと分かり合えなかったのはしょうがないなとは思う。キーパーやってるよりゴールに見立てたベンチにいろんな座り方してる方が楽しかったんだもん。別に押し付けるつもりはないんだけどさ。

 Base Ball Bearの新譜が最高すぎる。2月末にリリースされて以降3月中もずっと聞いていたよ。というかミニアルバムというくくりを未だに使っているのはベボベぐらいなんじゃないか?ただ曲数の問題なのか気持ちの問題なのか。『光源』はフルアルバムだったのに。『天使だったじゃないか』もフルアルバムでいいと思うぐらいボリューミーかつ相当な情報量だったよ。
 前作に引き続き生活を丁寧に歌っているのがとても好き。あとこういう雰囲気はギターポップなんだなって知ったよ。ギターロックのバンドとして3度目の武道館を終えてからどういうアプローチでくるんだろうと思ったらまさかの初期(しかもインディーズ期)に立ち返るという。さっきも名前を出した『光源』以降、つまり3ピースになってからのバンドのテーマである「2周目の青春」の答えに少し触れている感じがした。今を生きている感じ。1周目の頃と重なる部分と、2周目だから現れた新たな悩み。日々のたくさんのセンタク。1周目の若さ溢れるキラキラを2周目として表現するためなのかな、あのポップなサウンド。大人の青春。なんだかもういろいろな部分を触ってくるアルバムだったよ。サウンドはキラキラポップなのになんかしっかり重みがあるんだよね。ちゃんと海へドライブしてる感じ。とても好きだよ。変わるもの変わらないもの変われないもの。一緒に生きている感じがするバンドなのよね。だから好き。一生好きなバンドですベボベ。

その他いろいろと

 小学生の頃「お笑いがかり」だった僕が雨の日の昼休みにお楽しみ会を開いたらぶっ壊れた話を以前ここで書きました。ああいう時にぶっ壊す側だった人が「こんなパーティー抜け出しちゃおうよ」とか言ってたのかなってふと思ったりして。んなこたぁどうでもよくて。

 大学2年生の時にね。熱海の女に騙されていたことにうっすら気づき始めていた頃。サークル(文化祭実行委員)に仲いい女の子がいて。あの有名な「手を繋いでいいか聞いてしまったせいで繋げなかった話」でおなじみの子なんですけど。その子含めた数人とサークルの飲み会終わりで西調布までダーツしに行ったことがあったのね。そういや女の子その子だけだったわ。あと4人男。
メンバー紹介
・姫
 状況的にオタサーの姫っぽいから姫と呼ぼう。
・てっぺい
 熱海の女に騙されている。姫とワンチャンありたい。
・同期A
 スラングになる前から3種のチーズ牛丼しか頼んでいなかった。いい奴。
・後輩B
 なんかついてきた。姫がやたらと可愛がっている。てっぺい的に邪魔
・同期C
 今回特に何も動かない。サッカー系の飲みサーを兼サーしていた。

 で、5人いても狭くない部屋が西調布に住んでる同期Aのアパートしかなくて。自分と同期A、Cはよく遊んでて、前にも行ったことがあったからダーツ行こうってなって3時半ぐらいまでダーツバーでダーツしてたの。
 西調布まで来ちゃうと、もう行先はAの部屋しかないので、この日何かが起きることはあり得ないんだけど、なんかなんとなく姫と二人になりたかった当時の自分はやたらと距離を詰めようとするんだけどうまくかわされ続けていて。後輩Bはそういう距離感上手いからずっと仲良くやってて。ダーツ教えてあげるくだりとか全部っ持っていかれちゃって。当時はまだタバコ吸ってなかったからひたすらスミノフアイスの空き瓶が増えていくだけ。もうブルとかとっても面白くない。姫のブル狙いたいわけですからこっちは。
 いい感じに飽きてきたので「なーんか、外の空気とか吸っちゃおっかな~。行く?」みたいな軽い感じで姫を誘ってみました。「いや、大丈夫」とだけ言われたので、結局一人で西調布を散歩しました。10分ぐらい。退屈なパーティーって一人で抜け出してもなぁんも楽しくないのね。夏のじっとりした夜風が気持ち悪かった。ダーツバーの汚い空気の方がまだマシだった。戻ってから1クリケットだけして、Cに負けた。
 みんな眠くなったのでAの部屋に転がり込んでカップ焼きそばすすって朝日が出てきたタイミングで寝た。といっても自分は人の家で寝るのが苦手なのでみんなが寝ていくのを観察していた。家電の動く音しかしない他人の部屋。目の前で雑魚寝する姫たち。なんか大学生なんだなぁって思った。
 その後マジで姫とは何もなく、なんなら文化祭後に面倒ごとを押し付けられてちょっと険悪なムードになったり、よくよく聞いてみたら2個上の体育学科の先輩と付き合ってるらしい(そのダーツの夜の時点ですでに)という話があったりして、ちょうど熱海の女と別れた直後だったので変な顔文字みたいな気持ちになりましたとさ。

 そんな姫の名前が葵だったなぁ….と思いながら全く関係ない架空のモデルを想って書いたのが、3月27日にリリースされた「aoi」のもとになった「葵」です。唯一この葵さんとのエピソードは「聞かなくちゃ繋げなかった手」だけです。「てのひら」で踊らされてたんだなぁという気持ちではあったので、それを加味すると今回のシングルはそういう大学生時代のモラモラモラトリアムへの幻影を映しているのかなって思います。

 あの頃には帰れないけどべつに帰りたいとも思わないから頑張って強く生きたいと思います。ではまた来月。

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