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どこまできれいに洗うといいのかな?

サリクラフトの店長、サリです。
前回までおススメしている、おしゃれ着用洗剤でのお洗濯。
店でも一番多い質問は「きちんと洗えるの?」ということです。

「おしゃれ着用洗剤 = おしゃれ着/ドライコースでゆっくり回す」

というイメージがセットでついてしまっている方、かなり多いのかもしれません。

実際に、おしゃれ着洗用洗剤の説明には「おしゃれ着/ドライコースで」と書いてある場合が多いと思います。
(ドラム式洗濯機など、標準モードで回すと泡が立ちすぎることがある場合は、水量や洗剤量の調整をしてみてくださいね)

日々使うメインの洗剤を「おしゃれ着用洗剤」にする。
そして『おしゃれ着用洗剤を入れて、いつものように「標準モード」で洗濯する』
と言うと、頭の中が「??」になる方が多くて…
ここ、一番お伝えしにくいところだ!といつも思うのです。

洗濯絵表示には 洗剤の種類は書いていない

洗濯絵表示の弱水流と手洗いのマーク

弱水流: 液温は40℃を上限とし、洗濯機で非常に弱い洗濯処理ができる。
手洗い: 液温は40℃を限度とし、手洗いができる。
いずれも洗濯機または手で「優しく洗う」ということですよね。

「優しく洗うこと = 洗濯機のウール/ドライモード」
というイメージの方も多いかもしれません。

これを、洗濯機のことだけでなく
「優しく洗う = この服にとって優しい洗剤を使う」
ということも一緒に考えてみるとどうでしょうか?

繊細なシルクやウールのニットなどは、おしゃれ着用洗剤+ウール/ドライモードが安心ですね。
でも、それ以外の綿や麻素材の場合は、おしゃれ着用洗剤を使って普通に洗い、脱水を短くすることで、優しいけれどスッキリ洗え、かつきれいに仕上がる場合もあると思います。
特にサリクラフトで販売しているような綿や麻の服にはおすすめしたいです。

世の中に無数にある布のことなので、一概には言えませんが…
長く糸へんの業界で洗濯試験等のデータを取ったり、日々布に触れたり洗いの確認をして思うこと。
洗濯での縮率や生地の形状変化(縮みとしわしわヨレヨレ問題)は、「洗剤の種類」と「脱水時間」によることが多い気がします。

おしゃれ着洗い洗剤を使って手洗いしても、斜めのバイヤス方向にぎゅっと捻って絞ると、よれてしまう素材もあります。
それに比べると、洗濯機の脱水を短時間する方が、優しく絞ることができる場合もあります。

でも、分け洗いは面倒くさいよ~
そんな時も、綿麻素材を多く着る方ならば、メインの洗剤をおしゃれ着用にして、ジャージや作業着等ひどく汚した服の方を分けて強い洗剤で洗う方が衛生的かもしれません。
どうしても菌が気になる時は、布用の除菌スプレーを使うのもおすすめです。

布を髪や肌に置き換えて考えてみる

凛さんとの対談「衣類と地球に優しい洗濯法とは?」でも少し話しましたが…
イメージとしては、シャンプーで髪を洗う、または洗顔フォームで顔を洗う感覚に近いでしょうか。

シャンプーは髪を、洗顔フォームは肌を保護しつつ適切に汚れも落としてくれる。
同じように、おしゃれ着用洗剤も「洗う」ための洗剤。汚れを落とすための機能は備わっています。

髪や肌をよく落ちる石鹸でゴシゴシ洗ってから、タオルでゴシゴシ拭いては、傷んでしまうこともある。
強い洗剤でガラガラ洗って、脱水を長くするイメージですね。

でも、健康な髪や肌なら、シャンプーや洗顔フォームで、地肌や毛穴を丁寧にケアしながら汚れを落とし、タオルで軽く押さえるように水分を取る方が、髪や肌に優しい場合もある。
おしゃれ着用洗剤で普通に洗い、脱水を短くするイメージです。

優しく洗いすぎて汚れが残ってしまっては、髪にも肌にも良くないように、布も同じかなと思うのです。
もちろん、髪や肌のコンディションが人それぞれなように、生地それぞれによって適切な方法を考えてあげる。


サリクラフトでも販売している「ハッピーエレファント」の液体洗剤は、ウールも洗える優しさがありながら、すっきりと洗い上がる感覚。「ソホロ」という自然由来の成分には、石油由来の洗剤とはまた違う洗浄力があるように思います。

洗剤売り場を見渡すと… 除菌・抗菌・香りという文字や、ワンプッシュやジェルボールなど使い勝手のよさを売りにする品が多い昨今。ということは、多くの方がその機能を求めているということですよね。
ウィルスにも敏感な昨今ですし、洗濯は面倒だからチャチャっと済ませたい方も多い。よくわかります!

ただそれは、今日洗おうとしている自分の服に合った優しい洗剤かどうか?
一旦、自分の髪や肌に置き換えて考えてみる。

もし、しわくちゃヨレヨレ問題の心配があるとしたら…
今一度、メインで使う洗剤選びを考え直してみる良い機会かもしれません。
さらに、これからの地球環境に優しい洗剤ならもっと良いのではないでしょうか。

気に入って買った服。どこかで誰かがあなたにお勧めしたくてデザインし、仕立ててくれた服。
ぜひ長く楽しんで、お財布にも地球にも優しくしてみませんか。

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