思い出したい理科05『植物のおしっこ』

《前回のおはなし『思い出したい理科04『枝葉末節まで!』』はこちら→https://note.com/crack_koujitsu/n/n4d6268141b7c》

② 蒸散


 葉の重要なおしごとは、光合成と蒸散の二つがあります。光合成については、来週詳しくお話しするとして、今日は『蒸散』について。
 蒸散とは。植物体内の水分が、水蒸気となって植物から出ていくことです。おもに『気孔』という部位にて行われます。蒸散が行われると、その分、根からの水の吸収が促進されます。その結果、地中の水に溶けた養分の吸収も促進されるというわけです。
 また、植物から水蒸気が出ていくときは熱が奪われるので、植物の温度上昇を風セグ効果もあります。
 ヒマワリは、140日間で約66ℓ、カンバ類の木は1日に37ℓの水を蒸散によって体外に出しています(カンバは20万枚の葉を持つ)。

☆気孔について
 お次は、蒸散を行う『気孔』という部位について。気孔は、三日月形の細胞が向かい合った隙間のことを言います。三日月形の細胞の形の変化によって、気孔は閉じたり開いたりします。
 一般的に、気孔は昼は開いていて夜には閉じてしまいます。しかし、昼でも乾燥がひどい環境(砂漠地帯や、日照りのときなど)では、気孔は閉じることになります。


[今日のおはなし]


 蚊やハエは叩けてしまうのに、蝶々を虫かごに閉じ込めることはしたくない。草を千切ることはできるのに、花を摘むことはできない。

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