詩12『おなかがすいた』
欲しい物なんかないのよ
オモチャ箱みたいなお店、ひっくり返したって
そんなの誰だってくれるもの
わたしにだって買えてしまうもの
同じもの、欲しくない
そこにあなたはいない。
他でもない、あなたの胸に、
また帰って来たいと思わせて。
ただわたしはあなたの、
あなたの言葉を食べたい、あなたの時間も
あなたの気持ちの動き回るのを
この口に注いで欲しいのよ
だから、ラブレターを頂戴な
小さなお花がたっぷりと舞う、便箋を買って
ラブレターを頂戴な
名前を忘れないでね
わたしのために、も少し困って
「言葉より行動で示す派なんだ」といつもは固いあなたが、
黒くおおきな手が、ごつごつした文字で、
縫い留めるわたしへの言葉を、早く食べたいな。
↓前回の詩
[今日のおはなし]
まじめな話の文末に、(笑)ってつけるの見直しませんか。
あと、感想の文末の(語彙力)も。
もう一度だけ、腰を据えてことばを探してみませんか。
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