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#花火

詩06『夜の陽』

おわかりですか
あなたは、ご自分が最後の一人なんだと
本当にわかっておられるのですか。
そんなに柔らかく首を傾げていないで。

一人、また一人と
あなたのお知り合いのいのちが
わたしの手によって尽きていくのが、見えていますか
次はあなたなのです。

月もないから、明かりがほしかった
毛布もないから、温もりがほしかった
するとちょうど、押し入れの隅っこで
あなたがわたしを見るもんだから。

だから、

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