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多様性の授業は中学校が絶好のタイミング?中学校という環境こそが多様性

国内外で性教育を学んできた性教育講師、橋本阿姫です。
今日は、中学校がの多様性教育の絶好のタイミングである理由について、私の意見を書こうと思います。
(多様性についての授業の参考例は、こちらから)

中学校=多様性

私も今回のNoteを書きながら中学校での生活や仲間を思い出し、中学校という環境を改めて俯瞰的に考えています。

公立中学校

まずは、私も通っていた公立中学校の話です。公立中学校は、学区内の複数の公立小学校から卒業した子どもたちのほぼ全てが進学してきて、その地域の子どもたちが通う学校となります。
私立中学校は、試験に合格した生徒が通うので、学力・家庭の経済状況など、ある一定のレベル以上の子どもたちが通うことになります。しかし、公立中学校は試験がなく、その地域に住んでいる小学校卒業に該当する子どもの全てに進学の権利があるため、結果として、公立中学校はさまざまな子どもたちが集まる場となります。

(以下、少し乱暴な言い方になるかもしれないですが了承ください。)
そのため公立中学校は、学力・理解レベル・身体能力・家庭の経済状況など本当に多様です。
特に、学力と家庭の経済状況は様々で、授業についていける子といけない子、親の支援に余裕がある子と身なりやお弁当から貧困環境だと感じられる子が、実際にもいたなと感じています。

そしてこの環境こそが、多様性です。
クラスの40人でさえも、良くも悪くも多くの差ができていたと感じます。ただ、だからこそ相手の環境や背景を理解し、差別や偏見をもたず接することが必要になってきます。
公立中学校のクラスは社会の縮図のようで、社会を学ぶ環境としてはとてもいいと思います。だからこそ、社会という多様性を肌で感じ、学ぶことができる絶好のタイミングだと考えています。

今後高校への進学は、公立高校であれ、試験があり学力をベースに、ある一定のレベルごとの環境になります。もちろんその中でも多様性はありますが、中学校ほど社会の縮図ではないでしょう。そのため、公立中学校こそ、多様性の授業は大切だと考えています。


私立中学校

私立中学校は、先ほどにも書いたように、ある一定のレベル以上の子たちが通うことになる学校です。なので、学力・家庭の経済状況に入学時は大きな差はなく、公立中学校ほどの社会の縮図感はないです。しかし、公立中学校にはなく、私立中学校にある多様性があります。

それは、生徒の住居地の広さです。私立学校は、学区というものが存在はしておらず、学校に通えることができるならば進学できます。また、寮が備わっている学校もあり、遠方から親元を離れて進学する子もいるでしょう。
そのため私立学校は、公立学校に比べ、地域の文化を友達間の会話や動作で感じることができます。

今まで住んで慣れ親しんできたエリアとは異なるエリアの文化について知ることは、とても楽しく思考的にも、友人の家に遊びにいくといったように物理的にも、視野が広がるでしょう。公立中学校が社会の縮図とするならば、私立学校は海外留学と私は考えています。

留学する人の多くは、ある一定の経済的な余裕がある人たちが海外留学をすることができ、留学先では多様なエリアの人たちと知り合い、互いに互いの文化や生活スタイルを話し理解し、仲良くなっていきます。
その、ある一定のレベルと異なるエリアの人の背景を理解するという点が、私立学校と共通していると考えているからです。


公立学校・私立学校、それぞれの多様性があります。その両方ともに多様性教育は必要だと思います。
ただ、中学生という多感な時期に学ぶ多様性は、誤解も生じやすいでしょう。そして多様性と一言で言っても、様々な多様性があります。(様々な多様性については、こちらから)

学校の環境は学校ごとに違っているでしょうし、多様性教育は難しいと感じますが、様々な多様性を知り・学び、生徒が互いに理解し合い大事にすることができることが、最終理想ですね。


2022/12/23







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