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人との距離感って難しい「怖い、気持ち悪い。」って言われた日

自閉スペクトラム症についての解説

みなさんは人と良い距離感を保つことはできますか?

私はとても苦手です。

私は自閉スペクトラム症(ASD)という発達障害があることから、人とコミニュケーションを取ることが極端に苦手で空気が読めなかったり、人との距離感が遠すぎて空気が悪くなったり、逆に近すぎてうまくいかないことが多くあります。

また、ASDのもうひとつの特性「こだわりのつよさ」から特定の人への執着心が強くその人を独占したい、思い通りに動かしたいという思いが生まれ、感情的になって意図せず相手を困らせたり、怖がらせてしまったりといったことがありました。

「怖い、気持ち悪い。」と言われた日

今回はそういったトラブルの中の1つ
「怖いし気持ち悪いからもうあなたとは関わりたくない。」
と言われた学生時代の話をしようと思います。

佐藤さん(仮名)との出会いは中学のとき同じクラスだったことでした。最初はあまり接点はなく、佐藤さんに対して関心もありませんでした。

関わるようになったのは不登校気味であまり教室に行けなくなった私に佐藤さんが声を掛けてくれたことでした。
何度かにこにことした嫌味のない笑顔で話し掛けられるうちに、「佐藤さんは私のことが好きなんだ。私と仲良くなりたいと思っているに違いない。」と思い上がるようになりました。

今思えば佐藤さんは比較的フレンドリーな人で誰にでも話しかけていたので、私に話しかけたのもただの気まぐれか社交辞令だったのかもしれません。

次第に私も趣味の話しや自分の悩みを打ち明け、連絡先も交換し佐藤さんも「よづきといると楽しいし面白い。」と言ってくれて最初は良い関係を築けていました。

その関係を維持しておけば良かったのに、当時の私は友達が少なかった孤独感から
「もっと佐藤さんに私のことを知ってもらいたい、もっと仲良くなりたい。」
と強く思うようになり校内にいる時だけではなく、
「放課後も会いたい。」
と伝えました。

ですが、「日にちを考えておく。」と言われるだけでなかなか話は進みませんでした。

そこでやめておけば良かったのになかなか放課後に会ってくれない佐藤さんにやきもきして、

・「いつなら会ってくれるの?」としつこく言いながら付きまとう
・他の人と口を聞かないでほしいと束縛する
・家に遊びに行くから住所を教えてと言う

などと言った言動を佐藤さんが嫌がっているにも関わらずとり続けました。

その時の私は「佐藤さんと深い仲になりたい。」という思いから相手の気持ちを考えたり尊重したりといったことができずに「これを乗り越えたら佐藤さんともっと仲良くなれる。」と思い込んでいたのです。

その後、佐藤さんが友達や先生に相談したようで、休み時間は常に友人や先生が佐藤さんの側にいるようになりました。
その時の友人や先生の目はあきらかに私を警戒していて佐藤さんが相談したことは明らかでした。

そんなことがあってもまだ私は佐藤さんと接触することばかりを考えていて隙を見ては声かけをしていたある日、佐藤さんにはっきり言われました。

「怖いし気持ち悪いからもう関わりたくない」と。

その時、私は大きなショックを受けると同時に、私は佐藤さんも感情のある人間だと言うことを思い出しました。

その後、クラス替えで離れた事もあり私の方からも距離をとり、気持ちの整理をつけることができました。

この経験から学んだこと

この経験から私は「相手の立場にたって考える。」大切さや「相手が嫌がることをすれば嫌われる。」ということを学びました。

このことから今は相手の嫌がることをしたり、距離を詰め過ぎることは無くなりました。

他の人からしたら子供でもわかる当然のことと思うかもしれませんが、私は「主観」という色眼鏡を通して相手を見てしまうことが多く、障害の特性から相手の気持ちを思いやるということが苦手です。

今後は大きなトラブルになる前に家族や精神科に相談をしたり、客観的且つ冷静に自分の言動を見つめ直し、常に相手の気持ちを考え、尊重して程よい距離感を大事にしたいなと思いました。

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