【詩】いつもいる
いつもの部屋 いつもの夜
鏡に映る いつもの自分
視線の先になにか 影がかすかに揺れる
名前を呼ばれたような気がして
振り向くけれど だれもいなくて
心臓が高鳴り 息が詰まる 冷たい視線
街灯が灯る 静かな夜
窓の外を、風が吹き抜ける
カーテンが揺れ 影がさす
足音もない静けさのなかで
影が影を呼び 深く絡みつく
明日もまた 同じ夜に戻ってくる
終わらない輪廻のような夜
実体のない影なのか
それとも心の奥底に潜む影なのか
どこまでつづく 暗いトンネル
出口は見えず ただ彷徨う
恐怖、不安、そして好奇心
心を揺さぶる 逃げ道はない
この暗闇でわたしは独りではない
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