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おバカな子なんていない

 学習支援を通じて得た知見を基に書き始めて 三週目。
今週は おバカな子なんていないという話。

学習支援に通ってくる生徒は 何らかの組織で「学習の理解に遅滞が見られ
しかも 経済的貧困が理由で保護者による支援が期待できない」事が重大な要素になっている場合が多くあります。

「学習の理解に遅滞」が多く 更に明確な医学的理由がある場合は「特別学級」や「養護教室」と言われるような環境で 相応の教育が得られるようですが その枠組みに入りきれなかった いわゆる「グレーゾーン」の生徒も含まれています。
そうした生徒と対応していると 「私ってバカだから」と自嘲的なつぶやきを耳にすることがありますが 一寸待ってください。

生徒の学習環境は学校にあります。学校ではマンツーマンではない手法で学習が進められています。一教室の人数はその時々で変わっており 今は30~35人程度になっているようですが私が生徒であった時期では45人でした。
そして教える側が学習の進捗速度を求める際 度数分布で 中央値あるいはその直近を採用しないと 一定のリズムで前に勧めなくなってしまうことに繋がってしまいます。
このため 個々の生徒がしっかり学習内容を理解し習熟できるリズムを保てません。ほぼ半数近くの生徒が 学習内容にモヤモヤ感を持ってしまいます。
そうした生徒が「落ちこぼれ」組になっている様子が 多く見られます。

現実の学習支援の場でよく見るのが こうした生徒は「学習」に関心がなく その分「ゲーム」や「自分が好きな事=アニメや漫画の主人公の絵を描くことが多いようです」に気を向けています。それは「学習」に対する代弁行為でしかなく「学習が嫌い」ということではないようです。

生徒の立場に立ち「学習」内容の一つ一つを理解するのに充分な時間を取ったうえで伴走すると きちんと納得し理解してくれます。
つまり 学習に対する助力側の視点さえきちんと合わせられれば 「おバカな子なんていない」という結論に至ります。

「学習支援」では 皆さんの中にある「可能性」を見つけだす お手伝いをしているはずです。だから 生徒や保護者の皆さん じっくりゆっくり構えてくださいネ。