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先生!基礎ってなぁに?

 昨年01月26日から
小中学生への学習支援で得た知見を基に
色々書き始めて89回目です。

 先日、地域雑誌の制作ボランティアで、こんな事がありました。
 制作は、ある地域にお住まいのリタイア層を中心に据えた
編集委員により運営されています。
 最近では、大半の方がパソコンを所有し、
文案からページレイアウトまで担当しています。
 たいてい、どこかでパソコン入門講座を聞いていますが、
パソコンの電源入り切りから、
ワードを使った文章作成などが内容のようです。

 さて、実際にパソコンに向かと、例えば文字一つでも
「ポイント」という大きさの単位が出てきますが、わかりません。
なぜ、日本語は上から下への縦書きなのか、
英文は左から右への横書きなのかも、わかりません。
 同じ画面に出てくるのに、
写真と文字は同じデータではない!なんてこともわからず、
まして、パソコンってみんな同じ...ではない!
なんて言われても、
何を言っているのかが、わらない状態です。
 これらは全て、パソコンの基礎知識不足からくる症状です。

 しかし、このままでも、ある程度まではパソコンの操作ができるので
自分が知らないことについて、あえて知識を求めません。
そのため、パソコンを扱っていて複雑な問題が発生すると、
お手上げ状態になります。

 こうした事例のように、
必要な基礎を理解していないと、問題に対応ができないばかりか
応用処理も考えつきません。

 さて、義務教育でも同じことが起き得ます。
 小学校のうちに、これから続く「学習」についての
基礎の基礎を「学習」します。
 それは、言葉の使い方や、
数の扱い方、自然のでき方、世の中の仕組みだったりします。

 更に、中学で「学習の基礎」の細部にわたって
「モノの見方・考え方」を「学習」することで
次の段階に進めるように組み立てられています。

 「学習」の全ては、
一つ一つの理解の上に積み上げられているので
どの段階でも「基礎」がわからないと
「学習の躓き」が生まれてしまいます。
 だから、
義務教育の間に得られる「基礎知識」を大切にしてください。

子どもたちの学習に関与している方々へ

 義務教育の間は、
本来の「学問」に至る「基礎」を学習していますが
元々「学際」的な「知識の塊」を
教科別に解きほぐしているため、
全体像が見えないので、わかりにくくなっています。
そのために「学習の躓き」が生まれやすい状況が続きます。
 この状況を解決するためには、
少しややこしくて、面倒かもしれませんが
個々の生徒が抱く疑問点に
直接、根気よく、丁寧に対応してあげてください。

 皆さんが、
善き手本として、また善き話し相手として
近くで寄り添ってくださることを願っております。

07.DEC.2022.ARAI