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掌編 夏が来れば
空は青ければいい。
空はただただ青くて、遠くまで透き通る。
青があるから、その他のものはより輝く。
花の赤は光るかのようで、生き物たちにも輪郭が明確にある。
影はより深くなる。
濃く、深淵のごと。
そこから、異質なものが湧き出る。
黒の影からは簡単にそれらは出てくることが出来る。薄い影だと無理がある。
しかし、あの強い光の元ならば、影は明瞭になり入口が確かとなる。
ああ、今にもやつらは入り込む。
ああ、防御はできない。
彼らが出てきたら。
出てきたことすら気づかない。
出てきても認知せずに生きていく。
いつの間にか
僕らがでてきたら。
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