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万年筆が趣味になった話ー③セーラーの万年筆を集める

2021年の年末に、一冊の本に出合った。

https://www.amazon.co.jp/gp/aw/d/B07Q8SPGB1/ref=tmm_kin_swatch_0?ie=UTF8&qid=1648390867&sr=8-1


文具の伊東屋が万年筆の紹介を目的に書いた本だと思われるが、その中でこんな記載があった。

"最初の試し書きでお勧めしたいのは、国内製の一万円台の万年筆です。(中略)パイロットコーポレーションの「カスタム74」、セーラー万年筆の「プロフィットスタンダード」、プラチナ万年筆の「#3776センチュリー」がこれに当たります。"(※1)


ちょうどこのころ、そろそろ万年筆のスタンダードと呼べそうなものを試してみたい・・・と思っていたので、この記述を参考に3社の商品を調べてみた。そしてその中で、セーラーの「四季織」と呼ばれるシリーズに俄然興味がわいてしまったのである。


「四季織」はセーラー曰く、日本の自然が織りなす四季を感じる筆記具、ということで、そこからいくつかのテーマに分かれ、「四季」にちなみテーマごとに4種類のラインナップがある。
僕が最初に興味を持ったのは、「雪月空葉」というテーマの「万葉」という万年筆だった。

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購入した四季織 雪月空葉「万葉」

深い緑の色合いと、出身地である奈良(※2)を感じさせる名前に惹かれたのである。
いろいろ考えた末に2022年の元日に、上記の本に記載のある「プロフィットスタンダード」と「万葉」を含む4本の万年筆を購入した。
今回は赤系統の軸もあったので、初めて赤のインクも買ってみた。

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2022年、はじめの4本

セーラーの万年筆の書き味は固い、とよくユーザーのコメントでみられる。確かに、実際に使ってみるとペン先で紙をひっかくようなざらっとした書き味だと思う。(反対にパイロットは滑るような印象で、ずいぶん違うんだなと思った)
ただ、元々LAMYを利用していたり固い書き味が好みなこともあり、一気に気に入ってしまった。
書き味、デザインともに気に入ったので結局この後何本か増やすことになった。

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所持している中では特に雪月空葉の「春空」は気に入っており、家で書き物をする際に使用している。「とめ」「はらい」の仕上がりがとてもきれいなので、かなり丁寧に文字を書くようになった気がする。また、同じく雪月空葉「垂雪」は主に業務用として、会社で使っているノートに帯同していることが多い。

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現在特に気に入っている2本、雪月空葉「春空」と「垂雪」。インクは前者が同じ四季織シリーズの「山鳥」、後者は黒のカートリッジ。


確かにちょうどこのくらいの価格帯のペンから、ペン先が金になったり機能が充実したりと
一段階上がる感じだな、と僕も使ってみて実感した。紹介してくれた伊東屋さまさまである。いつか長刀研ぎとか買ってみたい…

④に続く。


※1 講談社選書メチエ 「万年筆バイブル」Kindle版P19-20
※2 出身地はどこですか、と聞かれると最近は育ちの地である千葉を答えるが、実は生まれは奈良です。ただしほぼ京都に近い立地なので、大抵「生まれは京都です」とも付け加えている。
奈良が嫌いなわけではないです。むしろ今でも大好きな土地です。ただ経験則上京都、と言ったほうが話が広がるんですよね。おそらく関西に旅行に行く場合でも大阪か京都に行く人が多いからかなと予想。
あと近鉄電車の大和西大寺以南、つまり奈良市と生駒市以外は全く事情を知らないので、それで奈良は名乗れないかなというのも理由。

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