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長野県版 おひとりさま旅のススメ | 上田市 編

「おひとりさま旅のススメ」
長野県民おひとりさまの私が過ごした一日、
今回は「上田市 編」をご紹介します。

地元ということもあり、紹介したい場所がありすぎたので、今回は上田の中心街をメインに、地域の味を中心にご紹介していきます。

AM7:00 「モーニング」

"ワタリョウ"
上田駅周辺では朝からオープンしているお店は少ないなか、こちらのワタリョウは現在7時から営業しています。
綿良学園という専門学校兼カルチャースクールのビル1階にある店舗。
創業は私と同じ年という昔ながらの喫茶店でコーヒーはサイフォン式です。
校長先生でいらっしゃった店主はおいくつになられたのか、歩幅がだいぶ狭くなっておられた。
淹れてくれたコーヒーは温かく穏やかな、懐かしきブレンドコーヒー。
過去の思い出との出会いなおし、ノスタルジーの幕あけにみごとにはまる場所でした。

AM8:00 「観光」

早く行動したものの、お店はほとんど開いていません。
ということで観光的なおすすめとして「上田城跡公園」での早朝さんぽをするのはいかがでしょうか。
城下町ながら静かな雰囲気の商店街を徒歩10分ほど。
歴史に有名な日本百名城のひとつ上田城があります。
真田神社や招魂社など、ひとしきり城跡公園をめぐったあと、「北国街道 柳町」に行き、9時からオープンする「岡崎酒造」と「ルヴァン信州上田店」でお買いものをする流れは上田中心街の見どころをあまねく散策できます。
健脚なかたにおすすめです。

PM0:00「昼食」

人口15万ほどの上田市。地域の食文化を俯瞰して評するに、かつては「安くて量がありワイルドであること」が特徴であったように思います。
時代がくだり、そうした上田らしい食文化は減退し、洗練された映える飲食店が目立つようになってきました。
それでも、いまもまだ現役で昔ながらのここでしか食べられない上田の食文化を提供するお店はいくつかあります。

"日昌亭"
「あんかけ焼きそば」はいつの間にか「上田のソウルフード」と呼ばれるようになっていました。
個人的には場所柄と風情、上田らしさが光る「日昌亭」の焼きそばを推しますが、同じようなあんかけ焼きそばでも「福昇亭」や「檸檬」など、近隣でも似て非なる違いがあって食べ比べるのも面白いかと思います。
どのお店に訪れても、杉坂製麺所のもにゅもにゅする麺を噛みしめるたびに、上田の味に感慨ひたるものがありますね。

もうひとつおすすめするのは"刀屋"
私個人のなかでは「そば界の蓮爾」だと思っていて、全国各地に太いそばは数あれど、作為的な感じがなく自然発生的な太さで雑多な感じの麺がよい。
「美味」というには語弊があるものの、食感と胃袋で満足をもたらそうという気概があるおいしいおそばだと思います。

ほかにもおすすめのお店は数あれど、
一食一食がインパクト強く、あれもこれもとは行けないものです。
地元だからかもしれませんが、地域色豊かなご当地食がいただけるのは歴史深い土地に想いのあるひとがいるからかもしれないと思う今日このごろ。
訪れるならまずこの2店舗が上田の特徴をもっとも表している気がしますのでおすすめします。

PM1:00 「アフターヌーンコーヒー」

"ジャズ喫茶 A列車"
上田市中心街の食と地域の文化特性を眺めまわったら、訪れてみてほしいジャズ喫茶。
2018年オープンで比較的新しいお店ですが、佇まいはすでに堂にはいったものがあります。
コーヒーは丸山珈琲の酸味が効いたブレンドですっきりとした飲み口でした。
こちらで特筆したい点はやはりジャズ喫茶ならではの音響にあります。
JBL/4343Bから出力されるジャズ音楽は、生演奏とはまた違う音源ならではの独特の圧があります。演奏家のニュアンスに理解が及ぶだけでなくミックスの妙やレコーディングエンジニアリングにまで関心をもってしまうほど解像度が高く、1曲1曲ごとで映画をみたかのような感動がありました。
こうした気持ちを揺さぶる感動的な音響を聴くと、オーディオ欲が湧いてきてしまい、ついピュア・オーディオ関連の雑誌などを手にとってしまうのがおそろしいところです。
音楽の素晴らしさは多くのひとが思うところかと思いますが、良い音の素晴らしさにまで関心を及ぼして新たな世界に誘う体験ができるスポットとしておすすめです。

PM3:00 「夕湯」

上田の中心街は夜こそ本領発揮なところがありますが、ここはいったん街を離れて温泉に浸かるルートをご紹介します。
上田市でおすすめしたい日帰り温泉は市の端っこばかりにあるので、せっかくだからと秘境ばりの温泉に赴くのをおすすめします。

遠方から電車で訪れた際であれば、しなの鉄道に乗って"別所温泉"に赴くのがおすすめ。
サウナもしたいとなれば、"七草の湯"、"玉屋旅館"の2ヶ所どちからを宿泊地に選定しましょう。
格安で泊まりたいとなれば"Smooth & Living"がおすすめです。
別所温泉の名湯は数おおくありますので、お好みの温泉を湯めぐりするのもいいですよね。

車利用の場合、選択肢は拡がります。
今回は"地蔵温泉 十福の湯"をおすすめします。
長野市との境近くで秘境ばりの道を行きますが、十福の湯まで行く長野真田線はけっこう走りやすく、上田の中心街からでも車で30分ほどで行くことができます。
まるで秘境のオアシスかのような佇まいで、露天風呂の大きさは県内でも最大級とのこと。もちろんサウナもついています。
こちらの特筆したい点は食事にちからが入っていること。
窯焼きのピザを売りに、自家製パン、自家焙煎コーヒー、ジェラートなど一ヶ所でおいしいとこどりをしている欲張りな日帰り温泉です。
県下でも類をみない優雅な温泉を満喫できますし、こちらで休憩して長野方面にも抜けられるので、さらなる旅の延長を楽しむこともできます。

PM6:00「夕食」

上田市街地に戻っての夕食グルメ。
ここは上田の味にこだわって、"おいだれ"が有名な焼き鳥屋に訪れてみてはいかがでしょうか。
おいだれ発祥店"鳥正"、人気店の"つづらや"もおすすめですが、もっとアヴァンギャルドに上田の魅力をたのしむなら"鳥友倭らく"がおすすめです。
こちらは焼き鳥だけでなくとんかつもおいしくたのしめるのですが、焼き鳥がインパクト大です。
切付け大ぶりな身の焼き鳥に、新鮮すりおろしにんにくとしょうゆ、水飴というシンプルなタレ。
上田の"おいだれ焼き鳥"は研究論文が出されるほど特別な存在になりましたが、こちらの焼き鳥に小ざかしさはなく、本質的な旨さで溢れています。
馴染みのないひとほど一度は体験してみていただきたい味なので、次の日のことなど気にせず、上田のソウルフードを大いに味わっていただき、この日を最高の思い出にしていただきたいものだなと願っております。

PM9:00 「締め」

"こうや"
旅の締め、最後まで醍醐味を味わってこそ記憶に刻まれるもの。
数ある上田市のラーメン店でも夜にしか営業していないお店です。
甘みのある背脂ちゃっちゃ系のこってり醤油ラーメンで、昨今では珍しい懐かしいとんこつ系屋台味の風情があります。身体にとっては重たいかもしれませんが、飲んだあとでこちらのラーメンを頂いて圧倒的な満足感を受けてから爆睡するのは悦楽の極みというものかもしれません。

朝から晩まであっちこっちに動く行程でしたが、旅はいつもたまにのもの。こうした機会にはいまここの最高を愉しんだ方が思い出に遺るものではないでしょうか。

上田の旅 まとめ情報

ワタリョウ
住所: 〒386-0012 長野県上田市中央3丁目6−2
営業時間: 7:00~17:00
店休日: 日

ルヴァン 信州上田店
住所: 〒386-0012 長野県上田市中央4丁目7−31
営業時間: 9:00~18:00
店休日: 水

岡崎酒造
住所: 〒386-0012 長野県上田市中央4丁目7−33
営業時間: 9:00~16:00
店休日: なし

日昌亭
住所: 〒386-0012 長野県上田市中央3丁目8−26
営業時間: 12:00~14:30 / 17:30~19:00
店休日: 水

刀屋
住所: 〒386-0012 長野県上田市中央2丁目13−23
営業時間: 11:00~17:00(麺なくなり次第終了)
店休日: 日

ジャズ喫茶A列車
住所: 〒386-0012 長野県上田市中央3丁目9−1
営業時間: 火~金 15:00~22:00 / 土日 13:00~20:00
店休日: 月

地蔵温泉 十福の湯
住所: 〒386-2203 長野県上田市真田町傍陽9097−70
営業時間: 10:00~21:00
店休日: なし

鳥友 倭らく
住所: 〒386-0012 長野県上田市中央2丁目5−19
営業時間: 11:30~14:30 / 17:00~22:00
店休日: 水

こうや
住所: 〒386-0012 長野県上田市中央2丁目6−13
営業時間: 18:00~25:00 / 土 18:00~26:00
店休日: 火

いかがでしたでしょうか?
地元ということもあり、上田市の魅力はもっともっとたくさんあることは知っています。またいつか、別の記事で旅の記録を残してみたいと思う次第。
今回、改めてひとつひとつ思い出のあるお店に巡っていきましたが、何十年と変わらぬ場所で在り続けてくれていることに感謝したいものです。
新陳代謝が繰り返されるものでも、記録と記憶をたどり、過去の自分の思い出との出会いなおしができる旅というのもまた情緒があるものでしたよ。

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