3つの文献から「強みの定義」を調べてみました
こんにちは、紀藤です。本記事にお越しいただき、ありがとうございます。先日、「最近、『強み』について論文とかまとめてるんだよね~」と、ある方にお話をしていたら、「そもそも”強みの定義”が気になりますね」と素朴な疑問を投げかけられたのでした。
「強みの定義って、それ自体が曖昧なんですよね」などと返答をしたものの、とはいっても、実際にどのような定義があるのかは、整理してみたいと思いました。
ということで、3つの文献から、それぞれ「強みの定義」ならびに「強みの種類」について書かれているところを抜粋しつつ、ご紹介してみたいと思います。
強みの定義
その1:広く考えた「強みの定義」
「強み(Strength)」と言ったときに、様々な論文の、様々な研究者は、どのような定義をしているのでしょうか?
このことについて、書籍『Strength-Based Leadership Coaching in Organizations An Evidence-Based Guide to Positive Leadership Development』Doug MacKie (2016) によると、こんな説明がされていました。以下引用いたします。
なるほど、、、。見てみると
完璧に近いパフォーマンスを出す
最適な機能を発揮できるようにする
元気で情熱的な気分にさせる
高いレベルで実践される
などのキーワードがならび、成果に関連した定義から、使用時の気分にまつわる定義まで幅広くあるようです。
ちなみに、この書籍に続く部分で補足されている言葉を借りると、「強みには、特徴、能力、資質など、様々な定義があることがわかる。(中略)一方、強みの起源についての明確な推測はほとんどされていない」とのこと。
乱暴にいえば、「正直色々あるので、明確にコレっていう定義はない」という、というのが結論のようです。
その2:3つの主流学派の「強みの定義」
さて、そんな中でも強みの研究は進んでいき、強み分析のアセスメントでは
「ストレングス・ファインダー」
「VIA」
「Stregnth Profile」
と、大きく3つの学派にわかれていきます。ここでいう「強みの定義」もみていきましょう。このように表現されていました。
強みの定義については
パフォーマンスに繋がる
本物である
成長に貢献する
活力を与える
などがキーワードになるようですね。なんとなく並べてみると共通するものも見えてくるような気がします。
強みの種類
もう一つ、強みについて深掘りしてみたいと思います。
ここまで強みの定義を見てきましたが、強みは「パフォーマンスにつながるもの」といっても、正直あらすぎる感じもします・・・(汗)
例えば、「医者」がパフォーマンスが高いとしたとき、そのドクターが持つ「強み」は分析したとしても、「学習する力」「忍耐強さ」みたいな”性格特性的な強み”もあれば、「卓越したメスさばき」みたいな”技術的な強み”もあります。あるいは、大病院の教授たちと繋がっているという”人的ネットワークの強み”だってあるし、様々な最新の知見を知っているという”知識としての強み”だってあるわけです。
これをおおざっぱに「パフォーマンスを発揮する強み」というのは、もうちょっと細かく分類できるんでない・・・?と突っ込みたくなります。
人が持つ多様な「強み」の種類
ここで、上記疑問について、「強みの種類」を分けている文献がありましたので、ご紹介いたします。以下引用です。
おお、、、!「強みの種類」としてわけてみると、なんだかしっくり来ますね
まとめ
「強みって、そもそもなんですか?」
こうした素朴な疑問に向き合うからこそ、「強みを発揮している」というのが何を示すのかが明確になることを、改めて感じました。
私が最近見ている研究では「Character Strength(性格特性的強み)」が中心ですが、調べてみると遺伝的な強みやスキルなどにフォーカスした研究もありそうな気がします。
前提を確認する、前提を揃えることの大切さを考えさせられました。
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