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第一回 とめ伝承芸能まつり 2024年6月30日

第一回 とめ伝承芸能まつり
2024年6月30日(日) 宮城県登米市登米町 伝統芸能伝承館 森舞台

記録動画内容:
(第二部・第三部のみ)

雄勝法印神楽(醜女退治)
雄勝法印神楽(鬼門・チラシ)
岡谷地南部神楽(翁舞)
岡谷地南部神楽(笹割の舞)
上町法印神楽(産屋・チラシ)

先週からのめまいもありましたが、なんとか車の運転ができるくらいくらいには復活してきたのでサクッと隣町の登米で行ってきました。
↓めまいについて

会場には雄勝法印神楽の面々や、大須の獅子舞保存会会長、上町法印神楽の勝又くん、仙台げいのうの学校の千田さん、縦糸横糸の小岩さん、メモ館の三条さん、そして笠原さんと県内で民俗芸能や祭りあると見る顔が大体揃っていました。

第一回 とめ伝承芸能まつりパンフ01
第一回 とめ伝承芸能まつりパンフ02

受付で渡されたパンフレットを見てみると登米市内だけで薪能の登米能、法印神楽、南部神楽、田植踊、打囃子、鹿子踊、虎舞、獅子舞、願人踊、甚句踊、おいとこ踊、木遣とかなりの種類の郷土芸能が継承されているそうでびっくり。
そしてさらに笠原さんが今回の主催団体(登米市地域伝承文化保存支援推進会議)の会長さんというのもパンフレットで初めて知りさらにびっくり。(失礼しました)

(noteにアップロードする画像の解像度も上がったそうなので、以前より文字も読みやすくなったと思いますので、是非見てみてください)

米川の水かぶりのような民俗風習の祭りもあるし、石巻の隣だけれど登米は昔から続くものが多く残されているイメージはありましたが、芸能を一つひとつ文字にして並べてみると確かに。願人踊とか秋田の八郎潟の芸能のイメージでしたので、まさか同じ名前の芸能が登米にもあるとは思いませんでしたし、まだまだ近場でも分からない芸能がたくさんありそうだなとワクワクしてきます。

パンフレットのひと口メモは法印神楽についてでしたが、これまた面白くまとめられています。

神楽は、日本の民俗芸能のなかでも最も古い起源をもち、全国に広く分布しています。宮城県を代表する民俗芸能「法印神楽」は、山伏修験者が道教や陰陽五行説を基とした修験道の呪法や密教などを習合して室町時代には成立していたと伝わる修験の神楽です。

法印神楽は、気仙郡(現岩手県大船渡市・陸前高田市)・本吉郡(現気仙沼市・南三陸町)・桃生郡(現石巻市)・牡鹿郡(現石巻市・女川町)・胆沢郡(現岩手県奥州市)・磐井郡(現岩手県一関市)・登米郡(現登米市)にかけて広く分布された「浜神楽系」と、康暦年間(1379〜1381)に磐井郡(現岩手県一関市藤沢町西口)の不動院に伝承された(江戸時代花泉地方は「流郷(ながれごう)」と呼ばれていた)「流神楽系」と、加美郡加美町の薬莱山にある薬莱神社三輪流神楽の「三輪流系(みわりゅうけい)」の3つの系統に分類されます。

登米市には、浜神楽系の「上町法印神楽」と、流神楽系の「上沼加茂流法印神楽」と「日高見流浅部法印神楽」の2系統の3団体が伝承されています。

引用:第一回 とめ伝承芸能まつりパンフ4ページ目 伝承芸能まつりひと口メモ

このひと口メモ、ひと口では語れない情報量だと僕は感じちゃいますが(笑)色々な分布についてしっかり書いてあって面白かったのと、以前説明してもらった内容の補足にもなるので、もう一度あの動画も見てみようと思いました。

↓あの動画

こういうのって、音楽でのジャンルの分布(メタル、パンク、エレクトロニカなどの派生ジャンルなど)を調べたりそこからディグる感覚にも近いような気もするので、調べるのに沼りすぎて目的を見失わないように気をつけよう・・・(笑)

見物は午後の二部の雄勝法印神楽から。
篠笛にマイクが立てられていましたが、多分入っていないのか生音っぽい。でも、能の舞台で笛太鼓の生音は良い感じに鳴っていて僕的には好みでした。

醜女退治(きじょたいじ)は、これまでも何度か見ていた演目でしたが今回は見るだけ(いつも他に出番があったり)なのでじっくりと、そして能舞台だったので四神の舞手達が何を喋っているかもしっかり聞こえて面白かったです。

岡谷地南部神楽はフライヤー、パンフに載っていない演目「翁舞」を急遽舞っていただくとのことでした。

司会者の解説によると、

白い翁面の舞手がゆったりと舞ます。
日本の国を生み出した神様達のことを称え、またいつまでもこの国が栄えることをよろこび、千代の御神楽を舞います。
式舞の中では大切な演目ですが言葉が難しいこともあって舞われることも少なくなってきました。また、翁の舞を「しらつゆ」と呼んで伝えている神楽組もあります。

司会者の解説より

という舞だそうです。そしてもう一つの演目の笹割の舞は、パンフの内容を要約すると法印神楽の荒神舞と湯立て神事を足した感じの場や人を清める舞だそう。

南部神楽自体はこれまで何度か見たことがありましたが、それもまた自分の出番もあるイベントでの見物でしたので、その時はしっかり見れていなかったんだなと、今回見ていて思いました。

太鼓、手平鉦、唄の囃子がとても小気味良く、軽快で。

そして最後は上町法印神楽。去年の「まめからさん」の例大祭で初めて見た豊里上町の法印神楽。その時に見た産屋を今回も見られるのは楽しみでした。能の舞台なので、今回は神楽舞台の上に乗るような演出はありませんでしたが、やはり豊玉姫が玉依姫に子供を預けて別れるシーンの笛がなんとも物悲しく心情を演出しているなと思いました。

次回の伝承芸能まつりの開催日程も決まっていて、次回は9月29日だそうです。もし時間あればまた見に行きたいと思います。


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