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Leicaが仕事道具になった。

今年の5月末に会社を辞めた。そして6月に一週間ほど台北に旅行に行ってきた。

最終出勤日の日に、午前中だけ働いて、その脚で新宿に出てカメラ屋に行きLeitzのElmarit 28mmを購入した。旅行先で写真を撮るのに使おうと思ったからである。

その時は、すぐに就職が決まるだろうと思っていたので、Leitzのレンズを買ったり台湾旅行に行ったりと随分贅沢なことをしていたもんだ。まさか今のようにお金がなくなるとは思っていなかった。

Leitzのレンズはいくつか持っているのだが、どれも60年代以前に作られたいわゆるオールドレンズばかりで実戦に耐えうるようなレンズは持っていなかった。そこにElmarit 28mmである。まあ、Elmarit 28mmも中古で1980年代の第3世代のモデルだからとっくにオールドレンズの仲間入りなのだが、それでも私の持っているライカのレンズの中ではかなり新しい部類に入るかと思う。

描写が柔らかいとか、周辺光量が落ちるとかのElmarit 28mmの特徴については他の人も色々と書いているからそちらにゆずるとして、私は既にこのレンズで数千枚の写真を撮影した。

台湾旅行で毎日300枚ほど撮影したので、約2000枚。その後娘の行事なんかを撮影して、もうかれこれ3000枚は撮っただろう。いや、それ以上かな。

35ミリフィルムもかつては安く手に入ったので、私は学生時代には毎週100ft缶を一巻使っていた。100ftで大体三千円弱で、30枚撮りのフィルムが20本巻くことができる。だから、毎週20本撮っていた。
撮影していたものは、今考えるとバカバカしいものばかりだったが、写真を撮ることが面白かった。

デジタルカメラの時代がやってきて、100枚撮影するのも1000枚撮影するのも殆どコストが変わらなくなってしまった。私の場合1000枚撮影しても20枚ほどしかプリントしないので、ランニングコストもそこまで高額にはならない。そういう時代になってやっと機材にも少しお金をかけられるようになったと思っていたのだ。

今、自営で仕事をするようになり、この先もうこういう高い撮影機材は買えないだろうと腹を括っている。Leicaのカメラも今までは趣味のためだけに使っていたのだが、ここにきてWebページの素材作りなんかにも役に立っている。謂わばLeicaが仕事道具になったのだ。

Leicaを仕事道具として使う日が来るとは思っていなかったが、今まで純粋に趣味のために機材にかけていたお金が、少しでも回収できたら嬉しい。そうなのだ、Leicaは本来は仕事のための道具なのだ。

写真の腕は初心者レベルだが、機材だけは一級品を使わせてもらっている。
でも、楽器と一緒で成果物にとって機材とはとても重要なファクターなので、これからはバリバリLeicaを使っていきたいと思っている。

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