見出し画像

カウンセリングはすごくうさん臭いと思っていた現役臨床心理士の話。

初めまして。突如思い立ってnoteを始めてみました臨床心理士・公認心理師の塩むすびです。

いきなりですが、、、

カウンセリングを受けてみてはいかがですか?


こう人から言われたら、皆さんならどのように感じますか?

素直に「そうですね!行ってきます!」となる方は少ないんじゃないかと思います。よく分からず不安に感じる方や、もやっとした気分になる方が多いのではないでしょうか。

こういう私も、心理師になる前は「なんだなめられてるのか?」と思ってしまうタイプでした。
なんなら大学院で勉強をしている時も、「カウンセリングって意味あるの?」「私なら胡散臭くて知らない人のところには行かないな…」と考えていました。(こんな大学院生はかなり少数派です。偉い人に怒られそうなので表では言えません・・・)。

なんだかカウンセリングって、「自己管理できていない」とか、「弱いやつ」「自立していないやつ」というレッテルを貼られてしまう感じがして嫌だったんですよね。そして今思うと、私自身があまり他人を信用してない傲慢な人間なので、他の人から良いアドバイスをもらえる想像ができなかったのかもしれません。

ただ、ひょんなことから心理の世界に足を踏み入れ、臨床心理士として経験を積むなかで、「カウンセリングって結構いいじゃん!」と思うようになりました。

その過程について色々とお話したいのですが、初回ですので今回はひとつだけお付き合いください。

ご存知の方もいるかと思いますが、アメリカでは40%ほどの方がカウンセリングに通っています。精神疾患がなくても、「肩が凝ったからマッサージに行く」位の感覚で行くそうです。
日本でも精神疾患のない方にカウンセリングが全く浸透していないわけではなく、プロのスポーツ選手にはメンタルコーチがついています。

それでは、

疾患の治療以外に、カウンセリングを受けるメリットは何でしょうか?

それは・・・

頭のなかが整理され、心が楽になる。

冷静な振り返りができ、次にどうすればいいかが見えてくる。

こんなことが挙げられます。

言われてみれば、まあそうか。と思われるかもしれません。
ただ、会社の勧めで嫌々カウンセリングに出向いた昔気質の管理職の方や、部下がカウンセリングを受けるからどんなものか経験しにきたという自衛隊の幹部の方も、受けてみると「思いの外すっきりした」というお話をしてくださいます。

もちろん私が業務のアドバイスなどできるわけもなく、毎日部下をまとめて仕事をされている方々には尊敬の念しかありません。

私にできるのは、

・状況を整理すること
・気持ちや考えを聞くこと
・状況をちょっと違う見方で捉え直してみること

だけです。

それでも、自分の考えをアウトプットするだけで心と頭がすっきりするという方はたくさんいます。
もちろん場合によっては全力で励まし、応援もさせていただきます。

カウンセリングをしていて思うのは、どんなに強く見える方でも、それは表に出さない強さがあるだけで、悩むこと、孤独に感じること、不安になることはたくさんあるんだなあということです。

そしてひとりで悩んでいると、どんどんと気持ちばかりが沈んでしまい解決策がみあたらなくなる、冷静に考えられなくなってしまう、というのも多くの方に共通しているようです。

そこで、専門的なカウンセリングを受けて状況を整理し、気持ちをリフレッシュするというのは誰にとってもすごく良いことなんだ!と言いたいのです。

日本ではカウンセリングが十分広まってないために、なんちゃってカウンセラーも多く、カウンセリングで心無い言葉をかけられてしまったという方もいるようです。悲しい限りです・・・。
ただ本来カウンセリングはそういったものではないということをお伝えできたらと思います。

日本ではおやすみアロマがはやり、ヤクルト1000がはやり、睡眠への関心は強いのに、同じく心をリラックスさせる効果があるカウンセリングの注目度は底辺です。心理業界の営業の弱さでしょうか、宣伝が無です(泣)。カウンセリングは偏見が根強い上、国の補助が少ないために金銭的な敷居も高い状況が続いています・・・。

個人的には、サウナで整う、ヨガで整う、丁寧な暮らしをして整う、運動をする、とにかく寝る、一人でひきこもる日を作る・・・等のリフレッシュと同系列に、「カウンセリングで整う」ができてほしいなと思っています。気持ちを整理して、すっきりして落ち着く、という感じが、なんとなく「整う」でしっくりくるのです・・・

長くなりましたが、カウンセリングを身近なものにしてもらうために今後活動をしていこうと思い、まずnoteから始めてみました。

どうかお力添えいただけたらありがたいです。
今後も更新していきますので、ご意見等よろしくお願いいたします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?