見出し画像

カウンセリングの悩み②【自分に合ったカウンセリングの選び方】

こんにちは。
臨床心理士・公認心理師の塩むすびです。

突然ですが、
「自分に合う」ってやっぱり大切ですよね。。

なんの話かと言うと、

カウンセラー選びに関する話を私がして良いのか、
それともこうした話はあえて避けるべきなのか…

色々考えていたのです。

でも美容院でもマッサージでも歯医者でも、

自分の身を任せるなら
やっぱり安心できる相手が良いなと私も思います。

自分が安心できるサービスを受けたいと思うのは当たり前のことで、noteを始めてから、合うカウンセラーを探すために転々とされている方がいることも知りました。

そこで、

・「合わない」と感じてもカウンセリング自体には意味がある場合があること

・ある人に合わなくても、他の人には合う場合があること

この2つを前提としたお話をさせていただきますね。

カウンセリングの種類から選ぶ


一概に「カウンセリング」と言っても、
カウンセラーによって技法が違ってきます。

(※ちゃんとしたカウンセラーじゃないと技法が何もなかったりするのでこれは要注意です。)

なんだろう…
心理療法をする時に使う技が違う?みたいな…

余計わかんなくなりそうなので、
今日はこちらを1つずつ説明したいと思います(笑)


精神分析

こちらは、向き不向きが大きく分かれる印象です。

カウンセラーに対して冷たい印象を感じたり、
気持ちが落ち込みやすい方だと、耐えきれず中断してしまうこともあったり・・・という話を時々聞きます。

ただ、一番古くからあり、心理の世界では
とってもメジャーなのがこの精神分析なのです。 


決してクライエントさんを虐めているわけではなく、

自分の嫌なものと向き合わければいけない

という苦しさがあるのがこの精神分析です。


どの療法も多少はこの苦しさがつきまといますが、

精神分析は特に
自分の意識していない自分と向き合うこと
が求められます。

鏡で見たくもないシミや小ジワをめちゃくちゃしっかり見せられて、「ここにもシワがありますね?」と言われるような感じです。(わかるかな、、)


事実なんだけどわざわざ見るのは苦しい、
みたいなものに直面化させられるんです。

そして、カウンセラーがクライエントさんのことを解釈します。

すると、「そんなことない!」という抵抗感が生まれたりします。カウンセラーの解釈は、合っていることもあれば違うこともあるかもしれません。


いずれにせよ、この抵抗感があることで
より自分と向き合い、
自分の理解を深めることができるのです。

ちょっとカウンセラーのことが嫌になる方もいますが、それも含めて治療過程と考えられています。

・・・文章にするとちょっとおかしいですね。
でも本当にそうなんです………
カウンセラーも身を削ってカウンセリングをしてます。


と、お互いに結構大変そうなカウンセリングですが、


その分自分の理解がとても深まり、
ずっとつっかえていた問題や生きづらさの根本が解決されたり、へこたれにくい強さが身につくのがこの技法によるカウンセリングです。



認知行動療法


こちらは、
極端な考え方や偏った考え方を修正すること
が目的の技法です。

たとえば・・・

職場で周りの人が雑談をしているのに、
自分はそこに入れず1人ですごしていた。


こんな時、ひどく落ち込んでしまう方がいます。

その時の考え方として、例えば・・・

「他の人から可哀想なやつって思われただろう」
「みんな自分を嫌っているだろう」
「自分はだめだ」

こんなことが考えられます。

悪い想像がエスカレートしてしまっていますね。


もしくは、仕事でひとつミスをしてしまっただけで、
ものすごく自己嫌悪になってしまう人もいます。

その時の考え方は・・・

「自分はミスばかりしている。いつもだめだ。」とか、
「他の人からどう思われるか・・・」とか、

たった1つのミスを大げさに捉えてしまっていることもあります。


このように、他の人のことならもう少しフラットに考えられるのに、自分のことだと極端になったり、ネガティブになったりしてしまう人はとても多いです。


落ち着いて考えれば、
職場であまり雑談に入らない人もいますし、
それをわざわざ気にする人もほとんどいません。
そして仕事ではみんなミスをします。

こうした、

「自分の考え」「客観的事実」とを区別して、
冷静に考え直す練習をするのが認知行動療法です。


同じ事実でも、
捉え方1つで気持ちはぜんぜん違ってきます。


そこで、最初はカウンセラーと一緒に物ごとを捉え直す練習をして、だんだん自分でそれができるように訓練をしていくのがこちらの技法です。

決してポジティブを強要するのではなく、
柔軟な思考を身につけるイメージだと思ってください。


日記をつけるやり方、
紙に書き出すやり方、
言葉のやりとりのなかで考えを見直していくやり方等、
具体的には色々あります。



来談者中心療法


こちらは名前の通り、
来談者=クライエントさんが中心の療法です。

カウンセラーが引っ張るのではなく、 

カウンセラーがクライエントさんの話を聴き、
受容・共感をしていく。

比較的温かいイメージのカウンセリングです。

何も口を挟まれず話したい。
とにかく受け入れてほしい。

という方には合ったカウンセリングです。

来談者中心療法を行っているというのは
「受容・共感を重視している」という意味合いなので、

実際には来談者中心療法をベースに、
他の技法も行っているという方が多いです。

ただ「聴く」ことを重視しているカウンセラーもいれば、時に対話をしたり、雑談をしたり、コーチングに近いことをされる方もいるかと思います。

どんな形であれ、
温かくクライエントさんの話を聴く。指示は行わない。
とベースが来談者中心療法です。


その他の技法いろいろ

上の3つが主な技法ですが、 

その他に、
・スキーマ療法(自分の価値観や思いと向き合っていく)

・ソーシャル・スキル・トレーニング(相談の仕方や話の仕方などの社会的なスキルを身につける)

・リラクゼーション法(心を落ち着ける方法を身につける)

・ペアレント・トレーニング(しつけの仕方を学ぶ)

・EMDR(トラウマを治療する)

・曝露療法(電車に乗る、つり革に触るなど、その人が苦手とする体験を実際に体験して慣れていく)

などがあったりします。


つづく・・・


カウンセリングを選ぶ軸はいろいろあるかなと思い、
まずは心理療法の種類をご紹介しました。

私の頭がぐるぐるしてきたので、
自分に合ったカウンセラーの探し方について
また続きを後日に更新します!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?