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5. 正論で人は動かない。
友達や同僚、後輩に明らかに正しいことを言っているのに何も変わらなくてイライラする。
正論で間違っている人を攻め立てる。なのに変わらない。どう考えても正論なのに。
そう思いながら変わらない相手にイライラした事はありませんか?
僕はあります。
では逆の質問をします。
少し自分に非があると感じているときに、相手がドヤ顔で正論を盾に攻撃的な言い方をされたことがありますか?
その時あなたがどう感じましたか?
違う質問をします。
例えば、国語辞典を読むのが好きな友人がいるとします。
その人が、「国語辞典絶対毎日読んだほうがいい!圧倒的な語彙力つくし、語彙力ついたらどんな難しい話でも理解できる!語彙力あって損なことなんて一つもないから!騙されたと思って一日3ページずつでもいいから読んでみて!世界変わるから!」
この友人の意見は何も間違えていません。
超正論です。
一週間後、この友人にあって毎日継続しているのか聞かれ、していないと答えます。
そこで、
「なんでそんなこともできへんのか意味わからん。おれ間違えたことゆうた?君のため思って言ったのに。始めることぐらい誰でもできるのになんでやれへんの?おかしいやろ。」
と攻め立ててきました。
全部正論だと思います。
あなたは確かにそうだと思って行動を変えますか?
そんなことより超うざいですよね。
あなたが相手に正論で責め立ててイライラしていた時、恐らく相手はこのように感じていたと思います。
そうです。
正論を掲げて非のある相手を責め立てて人が変わると期待してはいけません。
論理的にあなたの意見が正しかったとしても、相手が相当成熟していない限り、うざいと言う感情だけが残ってしまうということを肝に銘じておかなければなりません。
自分がやられたらこのウザさが分かるのに意外に無意識に人にやってしまう人は多いと思います。
人を動かす際に本当に大事な原動力は論理ではなく、「憧れ」と「危機感」と「好奇心」と僕は思います。
例えば身近な人が英語を話して人助けをした様子を見て英語を話せるようになりたいと憧れることで自主的に行動が変わってくるのです。
これは以前の「3. 自分の言葉に力を持たせる」という記事で書いた「尊敬されることで人を動かす言葉の力が増す。」という考えとつながっていると思います。
憧れの人に直接言われたアドバイスなら実行してみようと思いますよね。
誰かに憧れたときに、「こんな風になりたい」と思ってその人のアドバイスに耳を傾けたり、真似をするなど、自主的な行動の変化が起こるのです。
次は危機感です。
医者にこのまま甘い物を食べ続けたら2ヶ月後に死にます。
と言われたらどれだけ甘い物が好きでもやめますよね?
もう一つは好奇心です。
好奇心の強さは人によって違います。
例えば最近僕はゴルフを始めました。別にプロゴルファーを目指した訳でもゴルフをしなければ死んでしまうとも感じた訳ではありません。
面白そうだと思って始めました。
相手の行動の変わった先を面白いと思えるようなアプローチをすることも大事だと思います。
面白いと一度思えば自発的に良い方向に向かい続けます。
このように人を動かすにはもちろん論理も大事ですが、それよりも憧れ、危機感、好奇心が一番自主的に行動が変わる原動力になるので、もし友達や後輩の行動を変えなければならないと思った時はこの3点を注意すると良いのではないかと思います。
一つ肝に銘じておいて欲しいことは、自分から変わろうとしない限り本当の意味で変わったのではなく変わったフリをしているだけであるということです。
そうであるとするならばどれだけ論理より気持ちへのアプローチが大事なのか明白です。
逆に大嫌いな人や口だけの人からの正論なんか言われたら、ただ腹が立つだけです。
だれがゆうとんねん。って思いますよね。
普段から良い関係性を築いておかなければ、恐怖でしか相手の行動を変える事はできないのではないかと思います。
北の国の彼のようなスタイルですね。
これはもちろん望ましいものではないですね。
もちろん論理的に説明しなければならない場面はたくさんあるのですが、その時は落ち着いて相手の意見を尊重しながら諭すように話すことが非常に大事です。
正論で論破して相手を黙らせている自分頭キレキレでかっこいい。
と思っている人は今すぐその思考をやめて、自分を客観視してみてください。
周りから慕われ、気遣いができ、憧れられる人間はきっとそうではないと思います。
自分が心からついていきたいと思うような人になれるように頑張りましょう。
僕も頑張ります。
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