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"Fireflies" - Owl City; 眠れない夜の夢想【和訳】

そろそろホタルの季節。
まだ早いかな、と思いつつ、地元のホタルが見られるスポットに行ってみた。

暗闇の中に幽かな光が瞬いていた。
最初は錯覚かなと思うくらいの幽かな瞬き。数も少ない。窓に車内の照明が写ったものなのか、雨に濡れた草の葉の反射なのかわからなかった。

停車してヘッドライトを消し、完全な暗闇になると、確かにそこにホタルが飛んでいるのがわかる。

風の強い雨の夜。それでも懸命に光って飛んでいる。きれいだった。

もうちょっと季節が進んだら、もっとたくさんのホタルが見られるかな。もう一度見に行きたい。




そんな季節にぴったりの曲を。

Owl City (アウル・シティ)の「Fireflies」

Owl Cityは、アメリカのミュージシャン、アダム・ヤングによるソロプロジェクト。
ソロプロジェクト、つまり作詞・作曲・演奏・歌唱すべてひとりでできちゃう。

彼のデビューシングルにして最初のスマッシュヒット曲がこの「Fireflies」だ。
2009年リリース。わたしも当時チラ見・チラ聴きはした。
ゼミで仲良くなった友達は、ライブにも行くほど好きだったみたい。
が、ゴリゴリのロックばかりを聴いていた当時のわたしには打ち込みの電子音はあんまり刺さらなかった。何というか、あんまり頭に残らないというか。

数年後、地元のCDショップでOwl Cityのベストアルバムを見つけた。友達のことを思い出し、懐かしさも手伝って購入してみた。

刺さった。
こんなによかったんだ、と思った。

もしかしたら、大人になって(歳をとって)、速いうるさい元気な曲よりも穏やかでやさしい音楽とも波長が合い始めたのかもしれない。
生活が安定してきてストレスもあんまりない頃だったから、きれいで爽やかな音楽を聴く心の余裕ができていたのかもしれない。

それ以来お気に入りのアーティストだ。自分の引き出しがひとつ増えた瞬間だった。




FirefliesはMVがまたかわいい。お気に入り。


Fireflies

You would not believe your eyes if ten million fireflies
Lit up the world as I fell asleep
'Cause they'd fill the open air and leave teardrops everywhere
You'd think me rude but I would just stand and stare

君は目を疑うだろう
1,000万匹のホタルがいて
僕が眠りに落ちるときに世界を照らすとしたら
彼らは外を埋め尽くし そこらじゅうに涙を残すから
僕を失礼なやつだと思うかもしれないけど
僕はただそこに立って見つめるだろう

I'd like to make myself believe
That planet Earth turns slowly
It's hard to say that I'd rather stay awake when I'm asleep
'Cause everything is never as it seems

信じたいんだ
地球がゆっくり回っているってこと
眠っている時にも起きていたいだなんて 変なこと言ってるけど
すべては見た目通りではないから

'Cause I'd get a thousand hugs from ten thousand lightning bugs
As they tried to teach me how to dance
A foxtrot above my head, a sock hop beneath my bed
A disco ball is just hanging by a thread

1万匹の光り輝く虫たちからハグしてもらえるから
僕にダンスの仕方を教えてくれるみたいに
頭の上でフォックストロット、ベッドの下ではソックホップ
ミラーボールは糸でぶら下がっている

I'd like to make myself believe
That planet Earth turns slowly
It's hard to say that I'd rather stay awake when I'm asleep
'Cause everything is never as it seems (When I fall asleep)

信じたいんだ
地球がゆっくり回っているってこと
眠っている時にも起きていたいだなんて 変なこと言ってるけど
すべては見た目通りではないから(僕が眠っている間は)

Leave my door open just a crack
(Please take me away from here)
'Cause I feel like such an insomniac
(Please take me away from here)
Why do I tire of counting sheep
(Please take me away from here)
When I'm far too tired to fall asleep?

ドアを少し開けておいて
(僕をここから連れ出して)
すごく不眠症みたいな気分なんだ
(僕をここから連れ出して)
どうして羊を数えるのに飽きてしまうんだろう
(連れて行って)
いつになったら眠れるほど疲れることができるんだろう

To ten million fireflies, I'm weird 'cause I hate goodbyes
I got misty eyes as they said farewell (They said farewell)
But I'll know where several are if my dreams get real bizarre
'Cause I saved a few and I keep them in a jar (Jar, jar, jar)

1,000万匹のホタルたちへ お別れはしたくない
彼らがさよならという時、僕の目は涙に滲む
だけど何匹かはどこにいるのかわかるだろう
もし僕の夢が本当に奇妙になっても
ビンの中に数匹とっておいたから

I'd like to make myself believe
That planet Earth turns slowly
It's hard to say that I'd rather stay awake when I'm asleep
'Cause everything is never as it seems (When I fall asleep)
I'd like to make myself believe
That planet Earth turns slowly
It's hard to say that I'd rather stay awake when I'm asleep
'Cause everything is never as it seems (When I fall asleep)

信じたいんだ
地球がゆっくり回っているってこと
眠っている時にも起きていたいだなんて 変なこと言ってるけど
すべては見た目通りではないから(僕が眠っている間は)
信じたいんだ
地球がゆっくり回っているってこと
眠っている時にも起きていたいだなんて 変なこと言ってるけど
すべては見た目通りではないから(僕が眠っている間は)

I'd like to make myself believe
That planet Earth turns slowly
It's hard to say that I'd rather stay awake when I'm asleep
Because my dreams are bursting at the seams

信じたいんだ
地球がゆっくり回っているってこと
眠っている時にも起きていたいだなんて 変なこと言ってるけど
だって僕の夢はいまにも弾けてしまいそうだから

©︎ Owl City, 2009




アダムは昔から夜眠れない時に自分の部屋で音楽を作って過ごしてきたそう。このMVはまさに彼の作曲生活を表しているのだろうか。
眠れない夜に彼が紡ぎ出すファンタジーな世界が、エレクトリックな音楽にとてもよく似合っている。

アダム自身は、ライトスリーパーではあるけども、不眠に悩んでいたわけではない、とも読んだ。眠れないことを辛さと感じるのではなく、創作の原動力にしたということか。

何があっても大概たっぷりと眠れる自分には到底辿り着けそうにない境地である。

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