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仕事場としてのcotree|星野智佳子さん編

cotree編集部のタニグチです。

cotreeでユーザーさんへカウンセリングを実際に行なってくださっているカウンセラーの皆さん。cotreeというサービスはそんなカウンセラーさんとユーザーさんを繋ぐ「良いハブ」であるように日々運営を行っています。

そのためにユーザーさんとカウンセラーさん双方の声を聞く機会を意識的に設けるようにしているのですが、サービス運営の関係上どうしてもユーザーさん向けの活動が多い。

「でも、カウンセラーさんにとっても良いサービスでありたい! 」ということで、今回はcotreeにご登録いただいているカウンセラーの方にcotreeで働いてみての感想を聞いてみました。

「cotreeで働くってどんな感じなんだろう」と気になっている心理職の皆さんにお役立ていただいたり、「仕事場」という少し違った目線でみたcotreeを面白がっていただけると嬉しいです。

今回は登録カウンセラーからcotreeへバックオフィスとして参加と、少し異色の経歴を持つキャリアカウンセラーの星野智佳子さんにお話を伺いました。

星野智佳子さん プロフィール

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——そもそも星野さんがcotreeを知ったのはいつごろなんですか?

星野:いつだろう? 名前はかなり前から知ってたんですよね。

カウンセリングについて、特にちゃんと考えたのは独立する前なんですけど、キャリアカウンセリングをやりたいと思った時にいろいろと検索してたら出てきたし、多分SNSでも見たことがあったと思う。家入さんのツイートとかで。

でも最初はオンラインは考えてなかったんですよ、対面が好きなので。だから独立当初、cotreeへの登録の優先度はそんなに高くなかったです。

——「なんとなくあるなー。でもオンラインだからなー」みたいな感じで。

星野:そう。「オンラインだからなー」って。「対面がいいなー」って思って。

——そんな中、登録したのはどうしてですか。

星野:登録したのは最近で、産後ですね。去年10月に出産してるんですけど。

——そうなんですか。

星野:はい。10月に産んで4月に正式に仕事に復帰したのかな。そのタイミングです。

——どうしてそのタイミングで。

星野:単純に産休中にいろいろ考える機会があったので、今後どうやって仕事をしていくかを考えて。

これはクライアントがどうこうとかの話じゃないんですけど、自分の働き方として、どこでもカウンセリングができる、どこでも仕事ができるっていう状態を作りたいと思ったのが大きいかもしれないですね。

リモートでできる、地方に行ってもできるみたいな状況が今後必要だろうと。それでオンラインカウンセリングっていうのをやってみようかなって。

あとはオンラインカウンセリングだからこそ遠くの人にでもキャリア支援ができるなとか思ったりとか。

でも一番は出産して自分のステータス変わったからこその、働き方を考えてっていうのがあると思います。

入り口をちゃんとわけたい

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——じゃあ「まあ、しょうがないかな」みたいな感じではあったんですか。

星野:最初はね。「しょうがない」っていうか、できれば対面がいい。

——いい。

星野:でも、最近ちょっとオンラインもありかなって思ってきた。

——おお、なんでですか。

星野:……なんでだろ(笑)。

——じゃあ、逆に対面の方が好きっていうのは。

星野:言語以外の情報がたくさん得られるからですね。空気というか。

オンラインでも表情は見えるんですけど、全身が見えるわけでもないし、「距離感」とか「間」とかはやっぱり対面の方がわかりやすいっていうのがあって。

だから対面の方がやりやすくて好きだったんですけど。最近はあんまりそういうことが気にならなくなってきた。なんでだろ。

——なんでだろう。対面は今もまだやってるんですか。

星野:最近はほとんどやってない。

やりたいし、やろうと思ったらやるけど、今、バックオフィスの仕事もしてるからあんまり時間がとれないっていうこともあって。

今は cotreeのパートナープログラムとか別の会社ですけどエスキャリアのメッセージカウンセリングが割合的には多い。

やってみると、メッセージカウンセリングにはメッセージカウンセリングの面白さがあって。

流れが全部可視化されて見えるので、クライアントにとってもいいし、カウンセラーも振り返ったり「前こう言ってましたよね」って言える。

でも、そうね。大変。

——そうなんですか。

星野:今朝、茂木さん(編注:cotreeメンバーとして働いているコーチ)と話してたんですけど、キャリアカウンセリングの対象としてる人は、cotreeでいうとアセスメントコーチングの方に流れていて。

打ち出し方もあるんですけど、cotreeではキャリアに関わることといっても、職場の人間関係とか自分のモチベーションの維持とか、そういうメンタル的な課題感をもって来る人が多くて。それをパートナープログラムでやるのは正直、大変です。

だから、そのうちコーチングとキャリアカウンセリングと心理カウンセリングの入り口をちゃんと分けたいなと思ってる。現状のcotreeだと、私が他の現場で対象とするような人はコーチングの方にきてしまうので。

——それは大事ですね。ぜひやっていただきたいです。

対面の価値とオンラインの価値

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——話は戻りますが、オンラインも良いと思えるようになったのはどういった理由になるんでしょうか。

星野:なんでだろ。慣れもあると思いますけど。自分のね。

——「対面の情報量の多さがいいな」っていうのもまだ確かにある。

星野:うん。表情は見たいです。それでわかることもあるから。

オンラインカウンセリングをすることへのハードルが下がってるのはあるかも。zoomとか楽じゃないですか。

——楽ですね。

星野:cotreeでもskypeを使ってた頃は、あんまり好きじゃなかった。電話が嫌いなんですよ、私。

それで嫌だったけど、最近のオンラインは対面とそんなに変わらないなって印象はある。見えるものは確かに対面より少ないけれども、それでもしっかり表情はわかるし通信障害も少ないし。

——あと楽にもなったし。

星野:うん。だからやっぱり、ハードルが下がったのはすごく大きいかなと思う。慣れとハードル。

あと自分の考え方の変化かな。子供を産んで、働き方のことを考えるようになったのと同じような感覚で、どこでも仕事ができることの価値とか、逆にどこでもカウンセリングを受けられることの価値がすごくあるなっていうのがなんとなくわかってきたからかもしれない。

——なるほど。

星野:対面はね、そこに行かなきゃいけないとか、労力が結構あるから。

——そうですよね。僕もcotreeで記事を書いていて、情報量が多いから対面の質が良いという話はやっぱり聞いていて。でも、オンラインカウンセリングにも手軽さとか値段の安さとかだからこその良さはあって。だからこれは比較するものじゃなくてどっちもあった方いいというものなのかなと。

星野:どっちもあった方がいいと思う。もちろんメッセージもね。

対象者が全然違うというか、言葉にすることの価値がメッセージカウンセリングではあるので。

自分が発したことやカウンセラーからのアドバイスが言葉にして全部残るから、自分一人で考えをまとめきれない人とかメッセージカウンセリングに向いてると思うし。

ほら、会話だとこのインタビューみたいなペースで進むから、ゆっくり考えたい人とか。

メッセージだと一日一回だからゆっくり考えられるってものあって、自分のペースで考えて言葉にしたい人や、言葉にするのに時間がかかる人には必要なものだと思う。

情報発信の親しみやすさ

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——今おっしゃってたのはオンラインカウンセリング全体の話だと思うんですけど、その中でcotreeだからこその良さはありますか?

星野:cotreeだから……。うーん、さっき言った通り私はエスキャリアでもオンラインカウンセリングをやってますけど、サービス同士であまり比べたことはなかったな。

でもなんだろ。親しみやすさ。

——親しみやすさ。

星野:TwitterとかFacebookとか使う層からしてみたら、cotreeはそこで流れてくる情報がすごく親しみやすいというか。

——noteとか。

星野:noteもそうだし、情報発信全体から感じる空気感。すごく曖昧な言葉だな。

——いわゆるcotreeらしさっていう。

星野:そうそう。言葉から出てくる雰囲気が温かいなって思うのはあると思う。

——なるほど。ちょっと違う角度からになるんですが、最初に登録カウンセラーとして関わってみた印象と、中に入って関わってみた印象の違いはありますか。

星野:あー。入って最初に思ったのは、自社で作ってるシステムがあるのがすごいなと思った。

「いや、そんなすごいシステムじゃなくて〜」って千葉さん(編注:弊社CTO)とかが言ってて、もちろんまだ納得いかないものだとも思うんですけど。

それをちゃんと自社のシステムを開発して運用しているのはすごいし、単純に使いやすいなって思った。

細かく、いろいろ改善していった方がいいなと思うところはあるけど、仕組み自体はわかりやすくていいなすごくいいなと思いました。

そういう仕組みを自社で作れるっていうことは、これからもいろんなサービスを作っていけるんだろうから、今後への期待やワクワクがあります。

良くしながら広げて行きたい

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——個人的に、cotreeにもっともっとカウンセラーやコーチの方がたくさん入って来て欲しいと思ってるんですが、もし周囲の人を誘うとしたらどんなメッセージを送りますか。

星野:心理カウンセラーの方はわからないですけど、キャリアカウンセラーは資格は持ってるけど活用できていない人ってたくさんいるんですよ。

なので増やそうと思ったら、アプローチをすればいくらでも増やせるとは思います。あとは本当に情報が届いてないだけだと思っていて。オンラインカウンセリングゆえにオンラインに強い人しか知らないっていうのはやっぱりある。

例えば私がキャリアカウンセラーの資格を取った時、私を含めて18人くらいのクラスだったんですけど、年齢的に下から2番目だったんですね。

資格を取る人の年齢層が高めなんですよね。

キャリアカウンセリングはある程度の人生経験がないと相談にのりづらいし、受ける側としてもやっぱり若い人よりも、ある程度の経験してきている人の方が相談しやすいってのがあるから。

最近はそういう仕事があることへも少しづつ知られてきて、若い人も増えてきてはいると思うんですけど、だいたい40代〜50代の人が多くて。

そうなるとオンラインでやることに慣れてない人も多いし、そもそも単純に情報が届いてないことも考えられるなと。

あと、オンラインは手軽にできるものなんだけど、副業禁止だったり、単純に時間がなかったりする人もいるなと思っていて。つまり会社にいる人にはなかなか難しいこともある。

そういう部分で誘いづらかったり、誘ってもすぐにはできないだろうなっていう人が結構います。

——なるほど。

星野:あと、バックオフィスとして働いていると、採用のフローの面ですぐにでも改善できる細かいところもちょこちょこあるなと感じていて。

だから、今すぐに誘っていないのは「もうちょっとよくしてから誘いたいな」っていうところもありますね。

——そうなると、やっぱり経験を積みたい人には一番良いのかもしれませんね。
星野:そうですね。あとメッセージでのカウンセリングは経験が浅い人にもいいかなと思います。文字にすれば自分でも振り返れるし、フィードバックもできるから。

あるいはプラスアルファでお金や経験が欲しい人にもいいんじゃないかな。

——プラスアルファというのは確かに。

星野:フリーランスだとね、別に仕事増やしてもいいわけだから。

——そうなんですね。

星野:そう。でも、cotreeのオンラインカウンセリングは経験を積んだカウンセラーからするとちょっと単価が安めで。

独立してる人は収入もかなり大事なので、そうなるとそこがネックになってくるなと。

そういうところで悩みますね。

——なるほど。

会社に勤めている人と違って、キャパがあればすぐにでもやれるので、それういった人にはすごくいいと思う。

やりたいことをやるために

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——cotreeにキャリアカウンセラーとして登録したのちにバックオフィスで働こうと思った理由に、櫻本さんのnoteがあったと伺ってるんですが、そのあたりの話はcotreeの良さに繋がってくるんでしょうか。

星野:いや、それは私のやりたいことや考えてることに櫻本さんのnoteが近いなって思ったっていう、ただそれだけの話だと思うな。

櫻本さんのnoteには良いnoteが沢山あるから、一般的にも響くことがあると思うんですけど、私が引っかかったのはもっと単純に「自分のやりたいことに近い考え方をしてるいるから、いずれやりたいことをできるのではないか」みたいなところなので。あんまり参考にならないと。

——最後にその引っかかった部分のお話を聞いても良いですか

星野:ええと、物語について書いた櫻本さんの「自分を支配する物語と決別」っていうnoteがあってですね。

どう言えばいいんだろうな……。あ、noteのこの部分。

不覚にも囚われていたこの物語について思いをめぐらせながら、今までの自分自身を振り返り、「これからもわたしはこの物語を生き続けたいのだろうか?」と問い直した。

答えはまだわからないけれど、答えが「No」なら、新しい物語をつくりなおせばいい。今囚われている物語が必ずしも私が生きられる唯一絶対の物語ではないということが、救いだと思った。

自分の物語は、自分で選ぶことができる。

そこで初めて「それでも今の物語を選ぶ」ことの意味が浮かび上がってくるのだとも思う。

この文章を読んで、「あ、私がしたいのはこういうことだな」って思った。

それで「代表が考え方が近いんだったら何らかの形でそれはできるんじゃないか」と思って来ました。

——じゃあ、オンラインカウンセリングでどうこうという話ではなく、単純に理念が近いなみたいなところで。

星野:そうそう、完全に理念に共感して。

オンラインカウンセリングやcotreeのサービスはすごく良いし、もちろん広げていきたいと思っている。

でも同時に他にもできることがあると思うし、オンライン以外の今は手を出してない部分もあると思うし、そういう意味でこの理念の元でもっといろいろできたらいいのになと思っている感じですかね。

——なるほど。

星野:はい。

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cotreeの良い部分も悪い部分も率直に語ってくださった星野さん。当たり前ことですが「人がどこかで働くということは一言で説明できることではないよなぁ」と思いました。

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人生のどこかでcotreeで働くという選択肢が生まれるよう、少しずつ頑張っていきますので、今後ともよろしくお願い致します。


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