「自信があまりないので、努力でカバーしてきた自己認識があるんですよ(笑)」フリーランスエンジニアにアセスメントコーチングの感想を聞いてみた【前編】
こんにちは、インターンのたにぐちです。
アセスメントコーチングインタビュー第3弾です。これまでのインタビューはこちらから。
今回はcotreeに技術面でお手伝いいただいている、フルスタックエンジニアのたみやさんにお話を伺いました。
現在もcotreeのコーチングを利用しているたみやさんですが、最初は継続するつもりはなかったといいます。
コーチングの中でのどのような体験が継続のきっかけとなったのでしょうか。自分の課題を隠すことなく語ってくれました。
————————————
たみやさんってこんな人
フリーランスエンジニア。新卒でwebデザイナーとなるが、ある日思い立ってセブ島での修行を経てエンジニアに変貌を遂げる。その後もアジアの引力に引き寄せられ続けれているフルスタックエンジニア。
——アセスメントはいつ頃受けましたか?
たみや:cotreeに来たのが去年の12月くらいなんですけど、12月か1月……? かな?
——「受けなよ〜」って感じだったんでしょうか。
たみや:そう。「とりあえずやってみなよ〜」と言われ(笑)
「なんだこれは?」と思いながら、「なんかわかるんですね」みたいな(笑)
——受ける前の印象はどうでしたか?
たみや:なんか他の人の診断結果見て、「面白そうだな」と思ってたくらいですかね。
単純に受けれるなら受けてみたいかなと。
——診断結果だけを見ると、「性格診断なのかな」という印象だと思うんですが、どういうメリットがあるものだと理解していましたか。
たみや:「自己分析ツールなんだろうなー」と思って。
それが結構詳細にできる感があって……、まあでもそのくらいですかね。
別になんか、それでどうこうって感じでは。
——「これはすごい!」みたいなことではなかった?
たみや:ではないですね(笑)
あ、でもcotreeの社内でみんな「ドラ」だの、「エク」だの「エミ」だの言ってて(笑)
最初はなんの会話してるのかよくわかんなかったんですけど「これだ!」って(笑)
——コーチングの印象はどうでしたか?
たみや:コーチングはなんか全然よくわからない感じで。
「カウンセリングとなんか違うのかな」「なんかちょっと掘り下げてくれる人がいるのかな」くらいでいました(笑)
——元々、コーチングやカウンセリングについての知識はあったんですか。
たみや:全然知らなかったです。
ただ元々cotreeの入社のきっかけが、うつ病の人が周りにいたことだったので。
ただ、カウンセリングが健康度が低い人に対してすごく良いアプローチができるっていうイメージだけはありました。
——じゃあ、コーチングはそんなに?
たみや:コーチングはちょっと全然わかんなかったですね。
全体的にふわっとしてました。
「コーチングに自分がメリット感じられるのかな」っていう興味があったくらいです。
課題設定の難しさと「答えに困る質問」の良さ
——アセスメントの結果をもらってどうでしたか。
たみや:結構当てはまるなっていう部分と「あれ、そうなんだ?」っていう部分があって、説明を聞きながらその差は面白いなと思ってました。
——差っていうのは?
たみや:例えば私は「フットワーク」と「移動容易性」が異常に高いんですけど、「確かにそういうところあるなー」っていうことだったりとか。
あと、「説得」「交渉」が低いとか。この辺は割と納得でき他部分なんですけど。
違うなって思ったのは、ソーシャルスタイルですかね。
「ドライバー×ドライバー」ですって言われて、「本当か?」って(笑)
まあでも、全体のバランスからみて「ドライバー」強めだと言われれば、そうかもしれないなぁとは。
「割とバランス型だよ」っていうことも言われたかもしれないです。
——コーチングは受けてみてどうでしたか?
たみや:初回はなんか、ほんとに課題設定がうまくできなくて。
結局その時、無理やり引っ張り出してきたのがマネジメントについてだったんですけど。
マネジメント業務をほとんどやったことないなと思ってたので「マネジメントを私はできるのか」っていうことを掘り下げてもらいました。
——ということは、マネジメントはそのとき緊急度のある課題だったというわけでは……?
たみや:なかったですね(笑)
「一人で仕事することが多いけど、なんとなくマネジメント業務っぽいことがスキルとして身についていた方がいいのかもしれないなぁ」くらいの感じ(笑)
——いま振り返ってみると、初めてのコーチングはどういう体験だったと言えるんでしょうか。
たみや:「もうちょっと自分の中で課題感がはっきりしていたら良かったんだろうな」っていう体験でした。
掘り下げてもらうこと自体は良かったんですけど課題設定が良くなかったなと。
でもアセスメントに関しては自分で内省する時とかに引っ張り出してきて活用できているので、受けられてすごく良かったなと思ってます。
——「掘り下げてくれるのが良かった」というのは具体的にはどういうことですか?
たみや:答えに困る質問をしてくれるんですよね。
例えば「マネジメントをした経験は本当にないのか」みたいな質問をされて。
確かに振り返ると、学生の時は後輩を持つみたいな形でマネジメント的なことをした経験はあるんですよ。
でも、その時のマネジメントはあまり良いものではなかったと自分の中では思ってたんですね。
だけど「それって本当に失敗だったのか?」っていうことを考えるきっかけになりました。
ちょっと大きく捉えすぎていたのかなと。
本当はうまくいった部分もあったのに、ダメな方ばかりに目がいってしまってたのかな、みたいな。
そこに元々あった「マネジメントが苦手だ」っていう意識が相まって、「私はマネジメントが下手だ」と感じてしまっていたのかなと。
マネジメント業務からちょっと目を背けたいっていう気持ちがあったんですけど、チャンスがあれば割と前向きにやってみようかなっていう気持ちになれたのは良かったですね。
最初は打算的な目論見から
——そのあとコーチングを継続したということですが、最初から「継続しよう!」という気持ちはあったんですか?
たみや:それは全然なかったですね。
「へー、こんな感じかー」とその時は思って(笑)
で、その後、茂木さんがやってきて(注:cotreeの社員でコーチ。2月頃にやってきた)。
なんでだったかな……。きっかけは思い出せないんですけど、「社内でコーチングしよう!」みたいな話があったのかな?
まあ、とにかく、その時悩みがあったし、「コーチングできるチャンスがあるならめちゃくちゃやりたい」と思ってたので、受けました。
——最初のコーチングのお話を聞いている感じからすると、2回目のコーチングに手が伸びづらいのかなと思うのですが、なぜ積極的に受けたいと思ったんでしょうか。
たみや:これはインタビュー向きじゃないかもしれないんですけど(笑)
社内でアセスメントコーチングが盛り上がってきた時期だったので、「業務に生かす意味でもサービスとして体験したい!」が大きかったですね。
あと相談したいことがあるときに、今まではカウンセリングをちょいちょいやってたんですけど、コーチングとしても体験してみたいなという気持ちがありました。
——カウンセリングはどういった経緯で受けたんですか。
たみや:これも、もう単純にサービスを体験したいなと思って(笑)
なので、本当に飛び飛びでたまにやってたくらいですね。
——そう考えると、いま継続してコーチングを受けているのは別のモチベーションが生まれてきたということでしょうか。
たみや:そうですね。いま言ったような経緯で始めたので、最初は業務上の思惑もあって受けていたんですけど。
2度目のコーチングから数えると結局3回受けていて、その間で心から継続したいと思うようになりました。
いまは今後も継続していきたいなと思ってますね。
話すだけで、変われた
——具体的な話になるのですが、どういった悩みを相談したんでしょうか。
たみや:二つ相談して。
一つ目はもう一つ働いている会社の職場の人間関係についてなんですけど、それは1回目のコーチングで結構解決して。
話を聞いてもらったら自分の中で割とクリアになってしまい、アクションを取らずとも解決したんですよね(笑)
それで二つ目に相談したのが二社間のバランスについてで。
いま二つの職場を行き来してるんですけど、そのバランスを取るのが結構難しくて、どうバランスを取ればいいのか困惑状態だったんですよね(笑)
——人間関係については話すことで何が変わったんでしょうか?
たみや:こう思われてるのかもしれないというバイアスが消えた可能性が高いんじゃないかな、と思います。
話しかけづらい時期もあったんですけど、今割と戻ってきてるので。
たぶん話すなかで掘り下げてもらったのが大きいとは思います。
特に考えさせられた質問は「相手の立場に立って考えるとどうでしょう」っていう質問で。
相手のタイプから見るに「こういう行動したら多分こう考えるだろう」みたいな想像力が欠けていたんだなぁと思いました。
——自分で「相手の立場に立って考える」という発想にならなかったのはなんでだったと思いますか。
たみや:よくわからないけど嫌われていると思っている、私もなんだか苦手である。
そういうのががずっと続いていくと、もうコミュニケーション取るのも苦になってしまっていて。
ちょっと見て見ぬ振りしてたみたいなところがあるのかなと。
——それはじゃあ、コーチング受けて良かったですね。
たみや:そうですね。話すだけで変わったって感じでしたね本当に。
足りない時間とモヤモヤ
——2回目は仕事のバランスの話だったということですが。
たみや:そうですね。どっちの職場でもフルコミットしたい、むしろフルコミット以上したい、くらいな気持ちでいて(笑)
今までは長い時間働くことを厭わず、組織に全力でコミットすることで、自分にとっての安心とか、「これだけやってるぞ」っていう自負が持てたりしてたんですけど。
二つの居場所どちらでも全力でいようとしても、他のフルで働いてる人たちよりも時間がないわけじゃないですか。
だから、いくら時間をかけてもこの不全感が解決しないみたいな。
そう考えてるうちにも時間は流れていって、一ヶ月立ったのにこれだけしかやってないなって感じちゃうし、他の人が私が別の業務やってる間にすごい進めてるしっていうのを見て、
自分の時間の流れと周囲の時間の流れとのズレを感じてすごく辛い気持ちになってました。
あと、もう一つの会社は仲間と一緒に立ち上げた会社なんですけど、もともと一人でプロダクトの開発をやってたこともあり、
シンプルに過去の自分と比べて一週間で出せる成果が減ってしまうっていうのもありました。
——そうした悩みはどうなると良いなと思っていましたか。
たみや:「どうしたら心が平穏になって、安定するのだろうか」と思ってました。
安定して楽しく仕事できるようになるといいなと(笑)
あとは二社間の価値観の違いにも悩んでました。
二社の間で大事にしてることやスタンスが違うんですよね。
自分としてはどっちも好きなので大事にしたいんですけど、その間にいる自分に考えが結構ブレるなと。
これまでは割と組織に染まって自分の価値観をはっきりさせてきたんですけど、どっちにも染まれないなみたいな。
その中に長く働くことを良しとするかどうかみたいな価値観もあって、それも二社間で結構違ったので揺らされてました(笑)
ハードワーク依存の奥にあるもの
——この悩みはどう解決されたんでしょうか?
たみや:結論で言うと、とりあえず短時間で成果を出せる工夫をひたすらしてるんですけど。
その一環として、集中力を上げる工夫をめちゃくちゃやってて、それに没頭して、実験してるのが今の状態です。
そこに至るまで結構色々な掘り下げをしてもらいました。
——そこに至るまでには何回のコーチングを受けたんですか?
たみや:これまでに3回受けてるんですけど、2回目と3回目の間の期間に考えてる中で思いつきました。
そもそも、問題としては1回目のコーチングから話していて。
最初に「いま、二つ大きい悩みがあるんですよ」って話をして、結局、人間関係の話をしたんですけど。
「最後にもう一個言ってた話を聞かせてくれませんか?」って言ってくれたんで、とりあえず10分くらいでバーって話をして、ちょっと質問してもらって、くらいな感じで終わったのが1回目でした。
それで、次回その話しましょうって言う話をして、1ヶ月後に2回目のコーチングを受けました。
——そのとき次に受けるモチベーションはどのくらいありましたか?
たみや:どっちかっていうと、二社間のバランスの問題の方が私にとっては重いというか、割と自分の根幹に関わりそうだなと思っていて。長くなりそうだなとも思ってましたし(笑)
「もうちょっと相談したかったな」っていう状態で終わったので、継続したいという気持ちは結構ありました。
それにしても月1で継続しようとかは思ってなかったです。
——あ、いま月1で継続してるんですね。
たみや:してます(笑)
それで……、さっきも言った通り人間関係の悩みは1回目のコーチングの直後くらいからスッキリしてて2回目のコーチングの時も「アクション取らずにスッキリしました」って報告できたんですけど。
二社間のバランスの悩みは、間の1ヶ月間で内省をしていたものの結構モヤモヤしている状態で。
2回目をいざ受ける時も、ちょっとクリアにはなってきたけど、具体的な明確なアクションは思いついていない状態でした。
「ハードワークに依存してたんだな」みたいな、自分がどうしてそういう行動を取るのかっていう理由自体は明確になってきていたんですけど、まだアクションは落ちてなくて。
「辛いな」っていう状態でした。
なので、結局2回目はまずその気持ちそのままをコーチに伝えることから始まりました。
——「ハードワークに依存していた」というのはなぜ気づいたんですか?
たみや:うーん……、やめたいのになんか怖いなっていう感情があったんですよね。
それでなんで怖いんだろうなっていうのを考えていった時に、コーチングの中でも喋ったんですけど、過去にそういう働き方を評価されてきた部分が大きいなと思って。
もともと自分にあまり自信がないので、短時間でパーっと成果出せるタイプではないと自分で自分のことを思っていて、努力でカバーしてきた人間であるっていう自己認識があるんですよ(笑)
実際前職の時とかも、業務後ずっと勉強してたりとか、休日に会社に来てサービスの研究してたりとかしてて。
要はそれをめちゃくちゃ褒められてきたんですよね(笑)
そういった経験から、こういう風にやらないと認められない人間なんだっていう認識が無意識にあったんだなと。
で、「そういう状態なんですよ〜」っていう話をコーチにしたんですよ。
そしたら「じゃあ、これからそれを支えにするのを止めていくとして、代わりに何を支えにしたいですか」っていう質問をされて。
その時すごくハッとしたんですよね。それまで、そういう観点で考えたことなかったんですけど、仕事を続けていく上でむちゃくちゃ大事な観点だなと思って。
すごくいい質問だなと思いましたね。
それで、まあまず考えて。結局「やっぱり手が早い人になりたいなーとは思ってる」って答えたものの、いきなり手が早くなる(作業が早くなる)って難しいじゃないですか(笑)
なので、それをアクションにするために掘り下げるのも手伝ってもらって。
最終的になんとか絞り出したのが「そういう考えで働いているエンジニアの人に会う」でした。
————————————
無意識的に目を向けていない思考の盲点。もちろん荒療治によって気づくこともできるのかもしれませんが、それによって心にダメージを被る危険性もあります。
そんな時、コーチングは思考を整理しながら盲点に「自分で」気づかせてくれる良い手段なのかもしれません。
後編ではコーチングでの体験が働き方に与えた具体的な影響やその上で生じた次のステップの悩みを語ってくれました。
最後までお読みいただき、ありがとうございます🌱 オンラインカウンセリング: https://cotree.jp/ アセスメントコーチング: https://as.cotree.jp/