日本は、治療しながら働く人だらけ
クイズです。
日本で何らかの疾患を抱えながら働く人は、”何人に1人”でしょう?
答えは”3人に1人”です。
(厚労省の広報誌「厚生労働」より)
「そんなにいるの!」と驚いたでしょうか。
(私は驚きました)
3人に1人もいるのであれば、
もしかしたら自分の周りの人や
バリバリ働く尊敬する上司、
元気なクライアントさん、
電車で隣になった見知らぬ人も…
人知れず何らかの疾患を抱えながら
働いているかもしれません。
さらに、自分もその「1人」に
なってしまったら…。
そんな時、皆さんはどうしますか?
- 「治療しながら働く人」になったら
いきなり医師から病名を告げられたら
あなたはどうするでしょう。
「よし、会社に相談して支援してもらおう!」
と思えるでしょうか。
それとも、
「治療に専念しなきゃ」
「会社に迷惑をかけられないぞ」
「評価が下がるのではなかろうか…」
「復帰しても居場所が無かったら…」
と心配になるでしょうか。
万が一病気になっても働き続けるにはどうしたらいいのでしょう?
この投稿では、治療と職業生活の両立をするための方法をご紹介していきます。
【予防編】健康リテラシーを高めよう!
- 健康リテラシーとは?
「健康リテラシー」とは、
健康や医療に関する正しい情報を入手し
理解して活用する能力
のことです。
(引用:東京都医師会「ヘルスリテラシーって何?」)
・SNSリテラシー
・ビジネスリテラシー
・金融リテラシー
などと同様に、健康リテラシーも健康を
”理解して活用する能力”のこと。
いま、日本じゅうで
「健康リテラシーを高めて、
みんなで健康寿命を伸ばそう!」
という取組が進んでいます。
- 企業が取り組むメリット
企業が「健康リテラシー」を高めると、
・従業員の病気予防や健康寿命の延伸につながる
・企業の労働力の維持や確保につながる
と言われています。
さらには業績向上や株価向上につながるともされています。
最近よく聞く健康経営はその一環です。
- フリーランスが取り組むメリット
フリーランスが「健康リテラシー」を高めると、
自分自身の病気予防や健康寿命の延伸につながります。
また、取り組んでいたほうがクライアント様に安心感を与えられそうです。
フリーランスが「健康リテラシー」を高めるためには、たとえば以下の方法があります。
・健康診断を受ける
・「健康マスター検定」を受けてみる(文科省と日本医師会などが後援)
【病気編】治療が必要になったら
医師に突然「あなたは●●(病名)です」と言われたらどうしたら良いのでしょう。これから、「お勤めの方」と「フリーランス」の2パターンでご紹介します。
- 企業にお勤めの場合
勤務する会社にどんな支援制度があるかを確認しましょう。
雇用契約書や社内報などを振り返ってみましょう。
以下はあくまで一例ですが、
このような支援が活用できるかもしれません。
忘れないでほしいのは、
働き続けるのを諦めるのはまだ早いということです。
例えば「がん」を告知された方が治療前に離職してしまう人は40%を超えているそうです。その中には「病気を隠してなんとか働かなければ…」「退職するしかないのか…」と、告知を受けたショックの勢いで急いで決断してしまう方もいらっしゃると聞きます。でも、
あなたは会社にとって、数百万かけて採用し、大切に育ててきた失いたくない”貴重な人材”です。会社としてはこれからも長く働いてほしいはずです。
さらに、3人に1人は治療しながら働いている日本の会社であれば、これまでにもあなたのような境遇の人がいた可能性があるのです。その場合、あなたも頼りたいと思える会社の制度が存在するかもしれません。
そう、だからまずその可能性を確認しましょう。
決断はそれからでも決して遅くはありません。
- フリーランスの場合
どんな支援制度が受けられるかを確認してみましょう。
注意したいのは、
個人事業フリーランスと1人法人フリーランスでは
公的な保険の種類が異なる点です。
以下はあくまで一例ですが、
このような支援が活用できるかもしれません。
まずはあらゆる支援に頼りましょう。
支援に頼れば、人生における創作時間が増える可能性が高くなります。
一人でものづくりをしているフリーランスの方は特に、つい徹夜や過労などで不健康な状態に陥りがちです。また逆に、極限状態の時に良いものが生まれるタイプの方も一定数いらっしゃるのではないでしょうか。
ただ、それらを続けるためにはやはり健康は欠かせません。
これからも末永く自分の技術で社会を切り開いていきましょう。
そのために、まずは前述した「予防」と、それに加え頼れる「保険」や「相談先」を、ぜひ頭の片隅に入れておいてください。いざという時必ず役立つはずです。
【私のアクション!】
私が健康リテラシーを高めるためにやっていること。
それは
「記録」と「可視化」
です。
- メリット
まず、「記録」さえしておけばいつのタイミングでも健康の成績が把握できます。さらに記録を「可視化」して過去を振り返れば、課題の原因がわかり次の手が打てます。
振り返るのはちょっと面倒な作業ですが、「記録」さえしておけばいざという時の自分が救われ、自信にもなります。(仕事と同じですね)
しかも、だんだんデータが溜まってくると
振り返るのが面白くなってきます。
レベルを上げるゲームのように、
アップダウンしても一喜一憂しすぎない長期投資のように、
ニヤニヤしながら自分の歩みの変化を楽しめるのでおすすめです。
- やり方
私は以下のようにAppleWatchでまるっと自動記録させて、足りないものはスマホのアプリに手入力で記録しています。具体的にはこんな感じです。
- さいごに
世界保健機関「WHO」は「健康」をこう定義しています。
「病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態」。
つまり、健康寿命を伸ばすためには
”単にカラダだけではなくココロも社会的にも良い状態にして健康増進させ、社会をみんなで支えていく”必要があるのです。(詳しくは以下記事をどうぞ)
病になってもその人の価値が消えるわけでは全くありません。しかし人知れずそう思い悩む方も少なくない中、私たちには何ができるでしょうか。
個人的には、まずは近い方々と美味しい地場産農産物を囲みながら情報を楽しくシェアして、みんなで健康リテラシーを高めていきたいなと考えています。みんなの健康リテラシーが上がりきれば、病いが単純な話題のひとつとして違和感なくおしゃべりできる社会が実現できると信じています。
私は、治療が必要な方が経験してきた数々の工夫が、社会でより一般化されて”価値”に変換されるミライは、そう遠くないと思っています。
(すでに昨今の各種SNSなどからその状況は垣間見られますね。それはまた別の機会に…)
その宝をこぼさぬように、社会がすくえる世の中となりますように。
ではまた!
お相手は、”小さなトリコ”を大切にしたい地域と農のブランドデザイナー兼キャリアコンサルタントの、コトリコ江藤梢でした。
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