266. 間欠性外斜視の小児におけるコントロールの客観的評価と、臨床的なトリプルオフィスコントロールスコアとの比較

Objective assessment of control compared with clinical triple office control score in children with intermittent exotropia

Kelly KR, Kumar K, Jost RM, Cheng-Patel CS, Dao LM, Luu B, Stager D Jr, Birch EE. J AAPOS. 2023 Sep 18:S1091-8531(23)00193-3. doi: 10.1016/j.jaapos.2023.06.012. Epub ahead of print. PMID: 37730158.


間欠性外斜視のコントロール不良は手術の適応となる。しかし、コントロールは日中や日によって変動する。標準化されたトリプルオフィスコントロールスコア(6段階の順序尺度の3つのスコアの平均)は、1日中繰り返される評価を代表するものであるが、眼球運動の客観的尺度に対する検証には欠けている。われわれは、眼科専門医によって測定されたトリプルオフィスコントロールスコアと、EyeLinkビデオアイトラッカーを用いて検査室で測定された輻湊不安定性との間の一致を報告する。近見および遠見のトリプルオフィスコントロールスコアは、輻湊不安定性と中程度の相関があった。遠見ではなく近見のトリプルオフィスコントロールスコアは、EyeLink記録中に間欠性外斜視が現れた時間の割合と中等度の相関があった。間欠性外斜視のトリプルオフィスコントロールスコアが大きいほど、より大きな輻湊不安定性を意味あるものとして説明することができ、臨床的判断や臨床試験における指標としての使用を支持する。

※コメント
本文discussion抜粋-
この研究では、トリプルオフィスコントロールスコアが低い(つまり良い)小児は、トリプルオフィスコントロールスコアが高い(つまり悪い)小児よりも、両眼固視時の輻湊安定性が良い。眼球運動記録中の輻湊不安定性の客観的測定は、斜視の多施設ランダム化臨床試験で使用される定性的トリプルオフィスコントロールスコアと相関する。
間欠性外斜視のトリプルオフィスコントロールスコアが高いほど、より大きな輻湊不安定性の意味のある説明ができ、臨床的な意思決定や臨床試験における適格性や転帰の指標として使用することができる。

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