2024/06/30(下-p.305)#51

『魔の山(下)』を読みすすめる。第六章「雪」で、タイトル通り「魔の山」が襲いかかってくる。云っていることのいっこもわからず、何なら途中ハンス・カストルプといっしょに眠ったりもしたけど、それでもめげずに読みつづけたら、何とゆうか持っていかれる感覚に襲われる。そう、襲われるのだ。このドライヴ感。何だろう、まさに「魔の山」としか云いようのない、このかんじ。文体にも慣れ、下巻は良いペースで読みすすめられている。はやくも次はなにを読もうかと考えるのが愉しい。難解な文学は食傷気味で、次はわかりやすいエンターテインメントを読みたいなあ。

あさは一時間程、寝坊をする。といっても四時半起きだから、じゅうぶんに早起きではあるけれど。いつもは起きてからノロノロ動きだすのが、遅れを取り戻すためさっさと動いたら朝の準備はすぐに片づく。毎日こうすればよかったという発見。ケガの巧妙。隣家(空家)の伸び出してきた笹を刈ったり、妻のこねたピーマンの肉詰めを焼いたりして、日曜日らしい朝を過ごす。

図書館で借りてきた「ちいさなかがくのとも」の絵本「ふきのはのうえに」をいっしょに読む。いい絵だなあ好きだなあと関心しながら読むのは大人の僕ばかりで、子は興味がないのか聴いてくれずあっちへ行ってしまった。置いておくと急に興味を持つこともあるからめげずに借りてくることにしている。僕の好きなものを子も好きになってくれたら嬉しいのだけど、子は子で自分の好きなものを自由に見つけていったらいい、ともおもっている。

昼間は近くの公園で水遊びをさせる。二回目で慣れたのか、前回のように怖がることはなく全力で愉しむ。大きいおにいさんおねえさんの真似をして遊び方を工夫したりしている。べつの子の持つ玩具をじっとり見たりもしていたが、これは自分のじゃない、とわかるとすぐに切り替えて離れる大人の対応もできている。拾った季節はずれのどんぐりを水に浮かべ観察しては掴む、という地味な遊びを開発しひとり熱心にやっていて、相変わらず僕ら父母に似て地味だな、と妻とふたり、うれしくなる。

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