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コスメ垢をやめて思ったこと

昨晩、3年弱やっていたインスタグラムのアカウントを削除した。所謂、コスメ垢だったやつを。

大した規模でやっていた訳でもないのだから、静かに閉じれば良かったんだけど、急に消えると感じ悪いかな?と思い数日前から予告。たかだか120個程度の投稿で、ここ一年のPOSTも僅かだったというのに、「楽しみにしていた」や「残念」という声があって驚いた。そうして、予告通り昨晩削除した。


やめようと思い始めたのは多分1年くらい前で、そう思った理由はいくつかある。今日はそれをひたすら、自分のために記そうと思う。長いけれど。

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インスタ始めたての私は化粧や美容に疎くて、色々な人と繋がって学ぼうと思っていた。だから#○○好きと繋がりたい、みたいなタグまでつけて、律儀に投稿。そうこうしているうちに、美容に詳しい人(以下、賢者たち)と関わるようになった。何も知らなかったから新しい知識の全てが面白かった。そのうちに賢者たちの真似をし、化粧品を買い漁ったり、スキンケア製品を取っ替え引っ替え試したりした。正直、賢者たちのセンスや好みに疑問を抱くこともあったのだけれど(他人だもん、そりゃそうよね)、もしかしたら私もこの賢者スタイルが似合うようになるかも?なんて期待をしつつ、色々試した。

けどしばらくして、やっぱり違うじゃん、と。

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自分の好き、は変わらなかった

結局自分が可愛い、カッコいいと思うスタイルって本当にシンプルで、凛とした眉主張しすぎないアイメイク健康的な肌程度な色気を纏った賢そうな唇。これだった。色々血迷ったけど結局はこれ。別に欲しいのは、サイボーグばりに整った陶器肌でも、孔雀みたいに派手なアイメイクでもない。そうなってくると参考にしたい情報はインスタには無いように思えた。あるけど、埋もれてしまうような、情報過多。自分の目標が見えなくなりそうなので、インスタで情報を得る必要性を感じなくなってきた。


真似っこで魅力は出ない

この憧れスタイルは、いわば最小限の飾りで洗練されている人、という解釈にしているのだけれど、これは化粧品とかではなく、もっとシンプルな磨き方で目指せるような気がしている。内面とか生き様とか。インスタでの情報は多かったけど、その分理想や大事にしたいものがハッキリ見えてきた。そして当たり前ではあるけど、あの子の“似合う”が私の“似合う”ではないということ。誰かの真似っこをしても、私は全然格好良くならなかった。きっと、自分のものにできていないと、魅力的には見えないんだな。

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どんどん身勝手になってきた

インスタグラムをやる中で、自分の色々な欲求にも気付いた。SNS上での承認欲求が強い。笑いのネタにしていたつもりだけれど、自分のストーリーズで顔出しをする度にフォロワー数が変動するのは、それなりにモヤっとした(顔を出すと減る!)。一方で他人のキメ顔写真を見るのが辛くなってきた。時々冷静に“みんな痛いな”って、自分にも他人にも思うようになってきた。“痛い”って思ったら、それはもうダメだわ。

親しくなった人たちとの絡みも、怠くなってきた。彼氏ができた時には「優しい顔つきになった」と言われ、結婚後は「人妻感が出てきた」と言われたのも、何故か嫌な気持ちになった。個別でお勧めしたアイテムを、あたかも自分が見つけてきたかのように投稿されることも多くて、モヤっとすることもあった(まぁ別にそのアイテムも何か読んだりして知った物だから、何を言っているんだという話なのだけれど)。

そんなこんなで、私のとてつもなく身勝手な部分が徐々に出てきて、SNSでの人間関係が煩わしくなってきていた。なお、親しかった人たちはアカウント削除に対して、「別に辞めてもどうでもいい」「新婚で幸せだもんね」という反応だった。辞めるという選択で正解だったな。失っても全く後悔がないのは、そんな彼女たちのリアクションのおかげでもある。

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自粛生活で楽しいことが増えた

使いもしないコスメを集めちゃうような生活から脱したいなと思いつつ、なかなか抜け出せないでいるうちに、コロナの自粛生活が始まった。暇な時は外に出て、散歩ついでに化粧品を見たり、ふらっと友人と飲みに行ったりする日常だったけれど、自粛でずっと家の中(※仕事柄通勤はしていた)。自粛開始後はそれなりにネットショッピングを楽しんで過ごしていたけれど、次第に飽きてきた。それより、家の中がそこそこ楽しいことに気付いた。

幸い夫は料理が上手だし、私の練習中の料理も「新たな発見!」などと喜びながら(バカにしながらか?)ニコニコ食べて応援してくれる。1ヶ月続けた緩い運動も少しずつ上達して、プランクは20秒で限界だったのが、1分半以上出来るようになった。生活が楽しくなったし、自宅がどんどん好きになってきた。まぁマスク生活で化粧するのは面白くない、というのもあるけど、これで悔いなくコスメ垢と切れるな、と。本当に自然に、終わりにしようと思った。“ご縁は大事にした方がいい”と考える夫にチラッと報告した際、いつも通りニコニコしながら「いいんじゃない?」と返してくれたのも救いだった。


結果的にコスメ垢で居場所を確保し続けなくても私は私らしく過ごせるし、きっとどんどん美しくなれるはず。そういうことなんだと思う。そういうことにする。