「ナカシマファーム商品シール」

コスモテックの青木です。

グラフィックデザイナー 小林一毅さんからご依頼頂き、酪農家ナカシマファームさまの商品シールの製作をお手伝いさせて頂きました。

シールの図案は小林さんがデザインした、ナカシマファームさまの新しいロゴです。一番最初にデザインを拝見させて頂いた際の個人的な印象は「 愛らしい 」「 あたたかみがある 」ということ。

小林さんから、シールの仕様について求められたポイントは「 冷蔵に耐えられること（チーズのパッケージにも貼るので） 」・「 ロゴを盛り上げたい 」という2点です。

シールの印刷設計はコスモテックにほぼお任せ頂いていたので、まずはシールの材質選びと印刷方法から考え始めました。

一番初めに思いついたのは、単純に耐水性や商品の保存状態を考慮して一般的なユポタックを使用し、綺麗にパキッと刷りあげる凸輪転シール印刷方式。ただ、この方法でシールを製作するときれいに仕上がる反面、やや人工的で味気ない印象になってしまい、ナカシマファームさまのロゴや商品シールから想像する素材感が損なわれてしまうと感じ、今回はボツに。

今度は僕がロゴを拝見した時に抱いた第一印象である「 愛らしい 」「 あたたかみがある 」を軸に設計を考えてみることにしました。

商品の保存方法を考慮して冷蔵に耐えられる特殊なラベル素材をベースに、その上に耐水性のあるコットン紙を貼り合わせる仕様を考えました。合紙することでふかふかとした厚みを出し、コットン紙によってあたたかみのある印象を演出できます。

ここに特色2色で活版印刷することにしました。

2つの金属版を用いて、あえて色ムラが出やすい活版印刷を取り入れて印刷

ロゴはぷっくりと浮き上がらせる加工をしています。
校正の段階ではオレンジ色に印刷した背景部分に型押しで圧を掛けることでロゴを浮き上がらせていたのですが、いまいち盛り上がりに欠けてしまいました。

そこで、ロゴに浮き出し加工をする仕様に変更することにしました。
すると、ロゴがグッと強く立ち上がり、手で触った時にもキリリと盛り上がっているのがよく分かるようになりました。

文字と牛がキリリと浮き上がり、指で撫でると触感がしっかり伝わる！

また、マットニスで全体をコーティングし、摩擦などの刺激に対しても強くなるよう仕上げました。これが想像以上にいい仕事をしてくれて、マットな質感で光を反射しないため、活版印刷の色むら感と相まってファブリックのような柔らかな印象に仕上がり、あたたかみや愛らしさを感じるシールとなりました。

活版印刷機で刷り上げた後、
別の機械でシールの表面にマットニスをコーティング

シールのシンプルな見た目からはなかなか気づきにくいですが、最終的には合計3種類もの機械を使って印刷加工し仕上げております。シンプルな見た目に詰め込まれたコダワリの印刷仕様！

ぜひ、美味しいチーズと共に堪能していただければ幸いです。

Nakashimafarm

上記のサイトで美味しいチーズのお取り寄せが出来ます。ぜひ！
（ 商品シールは11月より順次切り替え予定 ）

- Credit -
Client ： ナカシマファーム
Design ： 小林一毅  
Print ： Cosmotech Inc.

- 仕様 -
素材 ： 耐水コットン合紙材
色数 ： 特色2色
印刷 ： 活版シール印刷
表面 ： マットニスコーティング（凸輪転シール印刷）
加工 ： エンボス加工
仕上 ： シートカット

【 連絡先 】
ようこそ！行列のできる『箔押し印刷工房』へ
➡ http://blog.livedoor.jp/cosmotech_no1/

有限会社コスモテック　青木政憲
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