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「箔押し グラデーション表現」

こんにちは、現場の前田です。

今回お手伝いさせていただいたのは、株式会社ライブアートブックスの川村佳之さまからご依頼いただいた、PAS DE DEUX FACTORY ( パドゥドゥ ファクトリー )さまの洋菓子のパッケージです。

Mont blanc Bon Bon( モンブラン・ボン・ボン )という "完熟和栗” とフランス・コニャック地方のブランデー等を合わせた 「 ひとくちで食べられるモンブラン 」 のパッケージです。

ご注文は ONLINE SHOP から可能!( 2021/6/19現在 )


デザインをされたのは 10 inc. の内堀 結友さまです。

葡萄色のような タント X-73 4/6判Y目70kg の用紙に、金消しNo.102の箔を使用する今回の加工では、箔押しによるグラデーション表現がポイントです。

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内側から外側にかけて徐々に消えていく、非常に細かな点のグラデーションを再現するため、版の素材を吟味しています。

細かなデザインになるほど、版のデザイン部分が飛んで無くなってしまうなど、版で表現することが難しくなるため、よりひとつひとつの点がはっきりと出る版を使用しました。


加工時には川村さまと内堀さまがコスモテックへ足を運んでくださり、箔色やグラデーションの表現具合を目の前で確認していただきました。

箔押し加工では箔の乗り具合いを、土台の部分に薄い紙を重ねていくことで調整します。

今回のグラデーション加工でも、ある部分は紙地がもう少し見えるようにしたり、ある部分はもう少し印圧を強めたりするなど、内側部分から外側にかけて消えていく細かな点状の箔の乗り具合いを、薄い紙を部分的に足したり引いたりしながら絶妙な加減で調整しています。

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箱になる前のペラペラの紙の状態で加工している際は、加工しているものの完成形がわからないため、 「 いったいこの金色グラデーションがパッケージの形になるとどう見えるのかな? 」 と不思議に思っておりました。

箱の形になった完成形は、さりげないエンボスの入った紫色のタントの紙と金消しNo.102 のマット調の金色のグラデーションが、シンプルながらも上品な佇まいのパッケージになっており 「 こうなるのか! 」 と興奮いたしました。

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川村さま、内堀さま、この度は箔押し加工の立ち会いに足を運んでくださいましたこと、また、すてきな洋菓子のパッケージのお手伝いをさせていただきまして、ありがとうございました!

- Credit -
brand director : 河合 由海
visual director : 小林 明日香
creative director : 柿木原 政広(10 inc.)
designer : 内堀 結友(10 inc.)
copywriter : 岡山 真子
photographer : 井上 雅夫
project manager : 小山 奈々子(Lucy+K)

printing direction : 川村 佳之(LIVE Art Books Inc.)
box manufacturing : 有限会社佐藤紙器製作所
hot-stamping : 前田 瑠璃(Cosmotech Inc.)

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あとがき(コスモテック 青木より)

埼玉県にある洋菓子店 パティスリー・パドゥドゥのパッケージへの箔押し。 ライブアートブックス 川村さんから 「 箔押し加工によるグラデーション表現をパッケージに施したい 」 とお問い合わせを頂いたのが始まりです。

川村さんとデザイナーの方がこちらへ箔押し加工立ち会いにいらっしゃった時、今回のお仕事は、僕や前田が以前箔押しでお手伝いさせて頂いた 10 inc.( 代表 柿木原政広さん )がデザインされた、ということが分かり驚きました。

さらに、箔押しをご依頼いただいた時から発売を楽しみにしていた 「 モンブラン・ボン・ボン 」 をパティスリー・パドゥドゥにご注文させていただいた時に、お店の方が、僕が長年交流のある友人のデザイナーや、コスモテックでラベル製作をお手伝いさせて頂いている珈琲店のオーナーとも親睦が深いことが判明!

川村さんから頂いた一本のお問い合わせから、その先に、なじみ深いたくさんの方とのつながりが一気に見えて、とても印象深いお仕事となりました。


【 箔押し加工 】
有限会社コスモテック 現場リーダー 前田瑠璃
〒174-0041 東京都板橋区舟渡2-3-9
TEL:03-5916-8360 / FAX:03-5916-8362

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