「BULLET Inc. チーズフロッピー年賀状」
こんにちは、現場の前田です。
今回は、2016年から今年2020年の年賀状で5回目となるデザイナー Bullet Inc. 小玉文さまの年賀状の加工をお手伝いさせていただきました。
小玉さまがデザインする年賀状は毎年驚きに満ちたデザインばかりです。
完成された年賀状は紙でつくられているとは思えない衝撃があります。
2016年は、バナナ年賀状(皮剥けます) | ブログ記事
2017年は、卵年賀状(殻剥けます) | ブログ記事
2018年は、骨年賀状(立体交差する骨) | ブログ記事
2019年は、1本の細長い紙で作る「亥」の文字年賀状 | ブログ記事
受け取った方が実際に剥いたりする動作が生じるものや、立体的に交差させることで視覚を刺激するもの等、どの年賀状にも細部までこだわりと遊び心が詰まっており、受け取った方にワクワク感を与えてくださいます。
そして今年2020年の年賀状はというと、子(鼠)年ということでチーズの形をしたフロッピーディスクを制作いたしました。
チーズの部分は本物のチーズのように厚みを増すため、紙を何枚も重ね貼りした後、難易度の高い型抜き加工を東北紙業社さまの技術で実現し、まるで本物のようなチーズの表情を表現しています。
フロッピーの金属部にはアルミ系の紙が用いられ、細かい型抜き表現とBullet Inc. の文字情報を黒ツヤ箔で加工しています。
この型抜き部分はスジ押しと抜き加工を同時におこなっているのですが、細かい抜き型のため破れないよう調整することが難しかったです。
さらに、チーズ本体と金属部を嵌め合わせる部分には、チーズ本体の両面にデボス(型押し)加工を施し、本物のフロッピーディスクを模しています。
そして最後に、一枚のダンボールの板の上にフロッピーチーズがシュリンクフィルムで巻かれて完成となるのですが、このダンボールの板には全面に黒マット箔で文字を箔押し加工しています。
ダンボール素材はフカフカしていて圧力で沈み込む素材のため、通常の箔押しの版では版の溝が浅く、上手く箔押し表現出来ません。
そのため、今回のようなフカフカする紙に箔押しする際は版の溝が深い金属版を用いて箔押し加工をおこなうなど、現場では箔押しする紙の素材との相性を考慮して版の作りも変えています。
随所にこだわりのデザイン・加工技術のつまった Bullet Inc. さまの2020年の年賀状。加工に携わる私たちも、どんな仕掛けがあるのかと毎回楽しみにしています。
小玉さま今年も挑戦させていただき、誠にありがとうございます!
【 箔押し加工 】
有限会社コスモテック 現場リーダー 前田瑠璃
〒174-0041 東京都板橋区舟渡2-3-9
TEL:03-5916-8360 / FAX:03-5916-8362
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