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【コスモ女子勉強会】チームワークが重要!自分の強みを生かして宇宙開発に関わろう

こんにちは、コスモ女子ライターのKayoです。
2022年5月23日にコスモ女子勉強会を行いました。
株式会社Yspaceの宇宙輸送事業部長である岩崎 祥大(いわさきあきひろ)氏をお招きし、宇宙開発におけるマネジメントの観点やチームワークについてお話いただきました。

岩崎氏は、小学生のころに宇宙飛行士になる夢を持つが算数・理科が苦手で一度宇宙の夢を離れ大学時代は工学部化学科を専攻されました。
自分の好きな宇宙について関わっていく人生が面白そうだと思い、JAXA宇宙科学研究所を拠点とする大学院でロケット研究に携わりました。

現在はロケットの開発やマネジメントなど多岐にご活躍されています。
そんな岩崎様から、宇宙開発におけるマネジメントの観点やチームワークについてお話いただきました。

宇宙機、宇宙開発における安全性と信頼性

▲ IEC(国際電気標準会議)、ISO/IECガイド51(安全側面一規格への導入指針)「安全性」「信頼性」について (コスモ女子撮影)

 まずはじめに、宇宙機・宇宙開発における安全性と信頼性についてお話いただききました。
 
『信頼性は「機能」に対するリスク管理、安全性とは「ひと」に対するリスク管理です』とも教えていただきました。
さらには宇宙開発の安全性は、「人」や「機能」だけではなく「財産」や「環境」なども対象となる場合があるそうです。
現行の技術レベルでは、宇宙機や宇宙開発における信頼性と安全性を完全に担保することは難しいものの、工学面からプロジェクトを適切に管理をすることが大切となります。
 
そのために、開発を進める前段階で計画書を綿密に作製し、審査が通ってから開発がスタートします。
審査は開発にあたって作成する計画書に対するものですが、まだ技術の確立に至っていないので、信頼性や安全性の基準が年々変わっています。
 
宇宙開発分野の発展によって、計画の起案段階では審査が通らなかったとしても、「計画」自体が「しっかり」とつくり上げられているものであれば、後から技術が追い付いて、承認されることもあります。
岩崎氏からも、発展していく宇宙開発において、「仕事をきちんとする」ということが大切になってくるとお話もいただきました。
 
外的要素である技術面以外の部分を事前に自分たちで詰めておけば、外的要素をクリアしたときにすぐに実施に移すことができるということは、どの仕事にも共通していることだと感じました。

チームワークと挑戦

▲ SS-520 5号機の写真 (コスモ女子撮影)

岩崎氏と岩崎氏のチームが成し遂げた「挑戦」についてもお話いただきました。
 
ロケット(SS‐520)を小型化するぎりぎりのラインに挑戦したプロジェクトがありましたが、4号機としてプロジェクトは失敗していたそうです。
もともとは軌道投入できないロケットでしたが、プロジェクトとして知恵を絞る中で3段式に変えるなど、みんなで問題に立ち向かい乗り越える経験をしたことで、5号機では打ち上げとキューブサットの軌道投入に成功。
世界最小の軌道ロケットとしてギネス記録に認定されました。
 
このお話しから、宇宙開発分野(もちろんその分野だけではありませんが)は単なるマネジメントや管理ではなく、何が成功するために必要かをチームで考えるという「挑戦」の意義を学ぶことができました。
 
実際の打ち上げの様子も動画で拝見し、コスモ女子も臨場感やチーム全員でひとつの挑戦を形にする面白さを感じました。

▲ NHK『コズミックフロント』で紹介された超小型月着陸機OMOTENASHI (コスモ女子撮影)

岩崎氏は、さらに超小型月着陸機OMOTENASHIの開発の先に広がる研究をメンバーとすすめられています。
 
超小型月着陸機OMOTENASHIは、キューブサットの中にロケットが入っており、ロケット開発者からすると考えられない内容とのことで、このようにして技術のフロンティアが生まれていくと考えているそうです。
宇宙開発への挑戦のためにチームワーク、そして管理(マネジメント)を行い、可能性を引き出すために研究をおこなっています。
挑戦への情熱を想像すると胸が熱くなります。
 

さいごに

▲ 最後に恒例のコスモ女子「C」マークで記念撮影  (コスモ女子撮影)

今回、岩崎氏よりチームワークについてお話をしていただきました。
信頼性や安全性への理解を深めることや、新たな挑戦をすることでチームとしても向上し、よりいいモノづくりができるのだと思いました。
 
岩崎氏のこれまでの挑戦や、そして今もなおチーム一丸となって挑戦し続けている姿に感動しました。
 
コスモ女子メンバーも幼いころから宇宙が好きで活動されている方がたくさんいるので
チームワークで宇宙業界へ貢献できることを嬉しく思います。
 
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