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空の瞑想とは

私が今まで体験してきた瞑想と空の瞑想の違いを知りたくて、空の瞑想について調べ、自分なりにまとめてみました。

瞑想は大別すると、2種類の方法があります。

呼吸など何かに集中することによって瞑想状態に入っていく“集中系の瞑想”と「空(くう)」のように開放することによって瞑想状態になる“空の瞑想”の2つ。

どちらの方法も、心身の静けさがあります。
身体と身体の中の在る意識が調和している状態とも言えますね。

では、この2つの方法の違いは何でしょうか?

それは、静けさの質にあります。

集中系の瞑想の場合は
私が集中するという自意識で静けさを作り上げるものなので、
集中の静けさでリラックスしているようで、同時にピリピリとした緊張感や苦労も伴いがちの「作られた静けさ」です。

それに対し、空の瞑想の場合は
私が作るというのでなく、心をあるがままに開放しているときの静けさで、
心の中で起きている感情や外界からの音のうるささも、「空」の領域でそれを眺めると「ここに静けさがある」と分かる、そこにもともとある「天然の静けさ」です。

空の瞑想では、「空」の完全なる静けさの中から、心の中で起きているいろいろな感情や外界から感じられるあらゆる感覚をあるがままに眺めています。
風が吹いたり、時計の音が鳴ったり、感情が喜んだり、嫌な気持ちになったりというあらゆる現象を、何も起こらない「空」の領域から、ありありと観察しているという感じです。
「空」の中にいると、リラックスした状態となり、平穏さに心身が浸っている感じがすると同時に、身体自体はエネルギーのうねりが起こっていたりもするのですが、ただそこにいつも平安さがあるという感じです。

瞑想には、その効果として、心の浄化があります。
この心の浄化なくして、感情の反応パターンは変わりません。

心の浄化に適したのは、集中系の瞑想よりも、空の瞑想であると言われています。

集中系の瞑想でも、徹底的に集中していくと、今までハマっていた感情の反応パターンが一時的に表出してこなくなり、本人は問題が解決したように感じますが、根本的原因が消えた訳ではありません。
なので、本人の内側と食い違いが生じ、現実生活では前よりも好ましくない状態になることも起きてきます。
また、前述したとおり、心を無にしようと集中して徹底的に静けさを強めていくと、一時的に何もかもが消えていきますが、意識している限りはどうしても何らかの感情を乗せてしまったり、無意識にコントロールしてしまったりと、自然な状態のまま、自意識を込めずにそのままにしておくのは、なかなか難しい。
観察している限りコントロールしたくなります。
たとえば、イライラしている状態を観察しようとしたとき、そのイライラをただ見ているつもりでいても、その状態を好ましくないことが起きていると判断してしまう。
そうした判断や力みが加わることがコントロールになります。
純粋な観察ができるようになるためには、それなりの修練が必要になってきます。

空の瞑想は、集中に頼らずに心をあるがままに開放し、すべての感覚に心を開いている状態だけれども、その感覚に心が捉えられることがない。
感覚を認識しているけれど、どこにも集中せず、何に対しても執着せず、どこにも心を向けていないという状態になる。
心を無にしていく集中系の瞑想とは違い、あらゆる感覚や外界は完全にそのままに置いておき、頭の中の思考も流れていくままにしておき、心がすべての現象を何もない空っぽの領域(空の領域)から見ている。
そこには、見ている対象は何も入り込んでこない、ただ空っぽで安心しきっている。
身体や感情がただ「見られている」だけという状態である。
要するに、個の私(源から分離した私)がどれだけ嬉しかろうと悲しかろうと、源、空の領域では一切何も起きておらず、全くダメージがない。
何も起こらないから、今も過去も未来も、決して傷ついたり、ダメージを受けたりしないという安心感がある。
そして、自分の身体と感情を絶対的な安心感の中から観察しているがゆえに、観察対象から一切影響を受けない。
どんなにきつい身体感覚を観察するのであれ、どんなにきつい感情を追体験して観察するのであれ、それらとは無関係で、絶対安全なところ、高い視座から見ていることができる。
絶対安全なところからさまざまなものを見ているので、心の中に浮かんでくる強い感情や強烈な身体感覚に引きずられることはない。
空の瞑想は、身体や感情の記憶に直面するとき、心を「空」に避難させて、安住できる場所を心の中に見い出すことであると言えます。
そして、その場所で行き詰まっている深い問題の原因に気づき、解決することになります。

どちらの方法が合っているかは、人それぞれだろう。
私は、あるがままを受け入れる「空」の静けさの中にいたい。


#瞑想 #空

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