見出し画像

「思いこみ」が問題を複雑にしている


様々な企業をサポートしている中で感じていることですが、社内課題を複雑にしているのはメンバー間の思いこみだということです。


「上司は私にもっとこうして欲しいと思っているはず」
「あの部署はうちの部署の仕事を理解してくれていないと思う」
「部下にお願いしてもちゃんとやってくれないだろう」

こういうセリフを聞くと、何を持ってそう思ったかを質問するのですが、多くのケースはちゃんと確認をしていないまま「多分そうだろう」「そうに違いない」と自分の中で解釈してしまっています。それがあたかも事実かのように社内で広がってしまい、課題をより複雑にしてしまっています。


それは本当?事実?

画像1


ある企業での事例です。
通常、この企業では年に1回の定例人事異動があるのですが、急遽体調を崩して長期休暇に入る管理職が出てしまった為、イレギュラーで管理職だけの人事異動を行いました。

その後、異動となった管理職Aさんのモチベーションが下がっているように見えるとの声が耳に入ってきました。

管理職のAさんにヒアリングしてみると
「自分は前の部署で結果を出せなかったから、社長は自分を今の部署に飛ばしたに違いない」
と言うのです。実際に社長に異動理由を聞いてみたかと質問すると
「確認はしていないけど、いつも怒られてばかりだし、数字は上がっていないし、評価されていないに違いない」と言い張るのです。そのため、Aさんはモチベーションがあがらず、新しい部署でうまくチームをまとめられていない様子でした。


社長に真意を確認したところ
「前は難しい部署だったけど、Aさんはよく頑張ってくれていた。
彼だったらもっとチームを引き上げてくれると思って前の部署では厳しいアドバイスをしたこともあったが、その期待にちゃんと応えてくれた。
新しい部署でもその力を発揮して欲しいと言う思いで、異動を決めた」とのこと。

経営陣としては期待を込めての異動指示だったのが、Aさんは「評価されていないから飛ばされた」と解釈。
ここで経営陣の意図と、Aさんとの間に大きな誤解が生じているのです。
Aさんが真実を知らないままこの状態を放置していたため、会社の指示や意向に対しても信用ができずに、「どうせ自分は評価されていないから」と穿った見方をしてしまっていました。


今回は人事異動の話題でしたが、このケースに限らず、社内では「思いこみ」が様々な課題を引き起こしています。
こうした認識のズレを埋めないまま、「なんとなくそうだろう」と思いこみを放置しているが故に、どんどん課題が複雑化しているケースが多いと感じます。


事実と解釈を分けよう

画像2

私がコンサルティングに入って真っ先に強化するのが、社内コミュニケーションの質を高めるということです。
その中でも、実際に起こっている「事実」と、それを受けて感じた「解釈」とを分けてコミュニケーションを取ることを強く促しています。

特に社内においては「事実」と「解釈」が混同した会話が広がっています。そのため、何が実際に起こっているのかがわからなくなり、解釈が事実のように広がって、本当に対応すべきことが見えにくくなります。


今起こっていることから推測して物事を考えることはとても大事なことですが、「それは本当に起こっていることか?それは事実か?」という問いかけをして事実を確認する習慣が身に付くと、思いこみが格段に減ります。
一人一人が事実と解釈を区別して情報を受け取り、発信すること。
ぜひ習慣として身につけてみてください!


最後に

解釈をするのは決して悪いことではありません。
ただ「思いこみ」を事実のように取り扱ってしまうと、先ほどのAさんのように課題が複雑になると思います。

シンプルに、その思い込みが本当かどうか確認してみる。
組織の課題において、こういうシンプルな行動が解決の糸口になるのだと思います!


☆Cosmic Consulting について↓ ☆

http://kozumi-naminoue.com/koz-landing

☆無料コンサルティング受付中!☆
お申し込みはこちら
企業向け → https://forms.gle/8zeLAczpdtZCjTeW7
個人向け → https://forms.gle/kMWoBJxMaREU3Pzb6

お気軽にお申し込みください♪


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?