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「推し香水」という考え方(創作の事も

お久しぶりです。
あまり更新をしてなかったのは材料が無かったからというのもあるけど、
単に文章を書く気持ちにならなかったからっていうのもあります。
そんな最近ですが、あるゲームにハマっております。
そう、1999です。
何が好きって全部好きなんですけど。
設定にそれぞれのキャラの香調が書かれてるのが面白いんですよ。
と、いう事でプロの力を使って1999のフレグランスを作る事にしました。

今日はそんな「キャラ香水」「推し香水」と呼ばれる物についての、
調香師として考える事、調香をしていく上で大事にしたい事を書いていこうと思います。

以前、「推しキャラのフレグランスを作ってください」とご注文頂いた方がいらして、その方のオーダーするキャラにはフレグランスの設定がありませんでした。
そういった時に作る香りとしては2種類の方向性があると考えています。
一つは「そのキャラが付けていそうな香り」、いわゆるそのキャラの嗜好であったり、外見であったり。(オジキャラなのであればレザー、スモーキーみたいな感じ)。そういう、表面上の情報から推測される香りです。
もう一つは、「生き方、生活を彷彿させる香り」、そのキャラクターの内面は堅苦しいのか、柔和なのか。好奇心は旺盛なのか、プラトニックなのか。色々な特徴を踏めて、内面を表現する香りです。

今回、1999のキャラフレグランスにおいては、どちらかというと後者をイメージして作っています。ラジオや犬が香水を付けられるわけではないですし、そういう部分も考えると、実際「香り」としてあり得るのは「そのキャラクターが存在したと錯覚、もしくは想像できる」という面を強く押し出していく必要があると思ったからです。
そのキャラの本質、内面、性格、そして設定された香調から推測された香りを仕立てていく予定ですので、1999ファンの方は是非興味を持って頂けると嬉しいな。と考えています。

ちなみにソネットの香りは調香済みで、寝かし(熟成)の段階に進んでいます。
現在はサザビーの香りを制作中です。
個人製作ですのでそこまで大量生産は出来ませんが、完成したら手に取って頂ける場所を作っていく予定です。
ちなみに、キャラ香水に関して、ご興味のある方、より「キャラの内面」やディープに寄り添った香りが欲しい方は是非ご相談頂けると嬉しいです。

もちろん、そういったセミオーダー式のフレグランスを作っているお店はあるのですが、既に組みあがった香り同士を組み合わせている部分があるので、こちらの手法の方がより細かい調整、その方の好みに寄り添ったアイテム作りができるのではないかと考えているのです。

趣味だったりで進めていくので、材料費+αくらいの費用で進めていきます。
ご興味のある方は、是非。
以下、ソネットの香りに関して、ちょっと追記をします。

公式の設定では、「ウッディノート」「ピンクペッパー、ベチバー、ヒノキ」の表記がありました。
今回、彼女の持つ真剣さ、頭の固さを元に少しプラトニックでイノセントな雰囲気にしています。
ピンクペッパーが少々フルーティな印象がありますので、ローズの成分を加え、女性的な印象の中にどこか冷たいメタリックな要素も組み込んでいます。
ラストはしっかりウッディが香るように、ベチバーの他にもセダーウッドであったり、サンダルウッドの成分も加えて、残る香りは温かみのある様に仕上げています。
細かい香調としては以下の通りです。
Top:Lemon,Elemi,Pink pepper
Middle:Rose,Benzoin
Last:Vetiber,Hinoki,Cederwood,Sandalwood


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